Last-modified: 2017-10-09 (月) 12:47:48 (42d)

【SUBARU】(すばる)

SUBARU Corporation.

自動車、航空機などの生産を手がける日本の重機械メーカー。本社は東京都渋谷区に所在する。
一般には「スバル」のブランド名で知られる自動車メーカーとして認知されている。

1917年(大正6年)5月、元帝国海軍機関大尉・中島知久平が群馬県新田郡尾島町(現在の太田市)に設立した「飛行機研究所」がルーツ。
翌年、神戸の豪商・川西清兵衛*1が出資し「合資会社日本飛行機製作所」となり一度社名は消滅してしまうが、3年後に中島と川西の経営方針が合わないことから同社は解散。

1919年に再び「中島飛行機」としてスタートし、主として帝国陸海軍に納入される軍用機及びそのエンジンの開発・生産を手がけ、第二次世界大戦の頃には三菱川崎と並ぶ、アジアでも有数の航空機メーカーとなっていた。

しかし、戦争末期には同社の工場・事業所の多くがアメリカ軍による戦略爆撃の重要目標とされ、壊滅的打撃をこうむることになる。
そして終戦後、GHQによって二度と軍需産業に復帰できないよう徹底的に解体され、「中島飛行機」は完全に消滅する。

これは戦争末期、会社ぐるみで軍に徴用される(会社そのものは営業休止状態で存続)など、軍ときわめて密接な関係にあったことが原因とされている。
そのため、工場・事業所単位で15社以上に分社化された。

その後、1953年〜55年にかけて分社化された旧工場・事業所が合同して「富士重工業」として再発足*2
現在、航空・軍事分野では主に防衛省向けに練習機ヘリコプターの納入を行っている他、日米欧各社の旅客機の部品製作にも多く参加している。
また、これ以外には「スバル」のブランド名で知られる自動車や「ロビン」のブランド名で知られる汎用小型エンジン*3の生産なども行っている。

2017年には世界的に知名度の高い「SUBARU」のブランド名を、全社の正式な社名とした。

関連:富嶽

メーカー公式webサイト
https://www.subaru.co.jp/

主な製品

ここでは、戦前の中島飛行機時代と戦後の富士重工/SUBARU時代とに分けて述べる。

中島飛行機時代

日本陸軍向け
戦闘機甲式三型戦闘機(ニューポール 24C1のライセンス生産
甲式四型戦闘機(ニューポール・ドラージュ 29Cのライセンス生産)
九一式戦闘機
九七式戦闘機(キ27)
一式戦闘機「隼(キ43)」
二式戦闘機「鍾馗(キ44)」
四式戦闘機「疾風(キ84)」
キ87 高々度戦闘機(試作のみ)
戦闘襲撃機キ201「火龍」(試作のみ)
爆撃機一〇〇式重爆撃機「呑龍(キ49)」
長距離重爆撃機「富嶽(G10N)」(計画のみ)
偵察機九四式偵察機(キ4)
輸送機九七式輸送機(キ34)
練習機甲式二型練習機(ニューポール 83E2のライセンス生産)
中島式五型
特攻機キ115「剣*4
日本海軍向け
戦闘機三式艦上戦闘機(A1N)
九〇式艦上戦闘機(A2N)
九五式艦上戦闘機(A4N)
二式水上戦闘機(A6M2-N)
夜間戦闘機「月光(J1N1-S)」
零式艦上戦闘機三菱から受託生産したもの*5
十八試局地戦闘機「天雷(J5N)」(試作のみ)
艦上攻撃機九七式艦上攻撃機(B5N)(一型及び三型)
天山(B6N)
陸上攻撃機九六式陸上攻撃機(G3M)
十三試陸上攻撃機「深山(G5N)」(試作のみ)
十八試陸上攻撃機「連山(G8N)」(試作のみ)
陸上爆撃機銀河(P1Y)(開発は空技廠(海軍航空技術廠))
偵察機九五式水上偵察機(E8N)
二式陸上偵察機(J1N1-R)
艦上偵察機「彩雲(C6N)」
輸送機零式輸送機(L2D)(ダグラスDC-3を国産化したもの、昭和飛行機との並行生産)
特殊攻撃機藤花(特攻機、剣の海軍型)
橘花(旧軍唯一のジェット機)
空冷エンジン寿(陸軍名称ハ1):単列星型9気筒
NAL系(陸軍名称ハ5/ハ41/ハ109、統一名称−/ハ34/ハ34):複列星型14気筒
?(陸軍名称ハ25/ハ115、統一名称ハ35):複列星型14気筒
(統一名称ハ45):複列星型18気筒
民間向け
旅客機AT-2

富士重工業/SUBARU時代

練習機連絡機T-1A/B中等練習機
戦後初の国産実用ジェット機
LM
T-34Aビーチクラフト?T-34「メンター」練習機のライセンス生産。
航空自衛隊での名称は「はつかぜ」。
陸上自衛隊海上自衛隊では連絡機として使用された。
KM-2海上自衛隊納入の初等練習機
TL-1陸上自衛隊納入の練習連絡機
T-3航空自衛隊納入の初等練習機
T-5KM-2の後継
T-7T-3の後継
ヘリコプターUH-1B/D/HベルUH-1ライセンス生産
ベル204BUH-1Bの民間型
UH-1J陸上自衛隊向けに独自生産したUH-1の近代化型。
機体構造はUH-1Nとほぼ同じ。
ベル205BUH-1Jの民間型
AH-1SベルAH-1のライセンス生産*6
AH-64DJPボーイングAH-64ライセンス生産
ミリ波レーダー「ロングボウ・システム」搭載型*7
RPH-2無人ヘリコプター
遠隔操縦観測システム(FFOS)の民間向けモデル
軽飛行機FA-200「エアロスバル」
FA-300富士710
米ロックウェル社との共同開発
標的機J/AQM-1
宇宙関連機器HIIAロケット
ピギーバック衛星
テレジット人工衛星
その他地対空誘導弾ペトリオット
アンテナマストグループ
レイセオンからライセンス生産
航空機用シミュレーター


他社と分担生産した機体
自衛隊機F-2支援戦闘機主契約社は三菱
主翼・尾翼などの製作を担当
T-4中等練習機主契約社は川崎
主翼・尾翼・キャノピーの製作を担当。
OH-1観測ヘリコプター主契約社は川崎
尾翼・キャノピーなどの製作を担当。
US-1A救難飛行艇主契約社は新明和。
主翼外翼・エンジンナセル・尾翼などの製作を担当。
P-3C対潜哨戒機ライセンス生産の主契約社は川崎
主翼の製作を担当。
U-125A救難捜索機BAeからの輸入。
自衛隊への納入に先立つ艤装品取り付け・整備などを担当。
民間機YS-11
B737エレベーターの製作を担当
B747エルロンスポイラーの製作を担当
B757アウトボードフラップの製作を担当
B767主脚格納ドア・翼胴フェアリングの製作を担当
B777ボーイングとの共同開発。
中央翼・主脚格納ドア・翼胴フェアリングの製作を担当
B787ボーイングとの共同開発。中央翼の製作を担当
A380垂直尾翼構造を担当
ホーカー ホライゾンM4000主翼構造の製作及びシステム開発を担当
BA609胴体構造開発を担当
エクリプス500主翼の製作を担当
ボンバルディア DASH-8
MRJ三菱航空機との共同開発。
主翼などの製作を担当



*1 後に川西航空機?を設立する。
*2 旧中島飛行機の全てが再統合したわけでなく、例えば中島が研究していたロケットエンジンの技術は現在IHIエアロスペースが継承している。
*3 2000年代後半以降、順次ブランド名を「ロビン」から「スバル」に切り替えている。
*4 海軍型の呼称は「藤花」。
*5 同機の全生産機数の2/3を占めていた。
*6 オリジナルの形式では「近代化AH-1S(AH-1F)」、または「AH-1S C-NITE」に相当する機体。
*7 本国での生産が打ち切られたため、わずか13機で生産終了となってしまった。

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