Last-modified: 2017-03-07 (火) 21:11:04 (51d)

【ブローニングM2】(ぶろーにんぐえむつー)

Browning's M2 .50cal Heavy Machinegun

1933年にアメリカ陸軍に制式採用された重機関銃
NATO諸国を中心に幅広く採用され、様々な用途向けの派生モデルも多数存在している。
原型銃の開発から80年以上が経過したものの、何度かの近代化改修を経て今なお現役。
目立った後継機種さえ現われておらず、汎用機銃の代表格として確固たる地位を築いている。

本銃がこのように長く愛用されているのは、設計自体の優秀さもさることながら、現代では重機関銃を新規に開発する動機がほぼ存在しない点も大きい。
本銃で対処できない状況が存在するなら、より優れた重機関銃を開発するよりも機関砲分隊支援火器対戦車ミサイルなどを配備した方が有効である。

元々は第一次世界大戦戦訓から、装甲目標や航空機の撃破を念頭に置いて開発された。
1921年の採用から20年ほどの軍政的空白期を経て、第二次世界大戦で大量に発注。
同大戦中だけでも200万挺以上が生産され、当時のアメリカ製戦闘機や軍用車両の多くに搭載されていた。

1982年のフォークランド紛争では、アルゼンチン軍が本銃にスコープを取り付け、狙撃銃として用いていた。

スペックデータ

全長1,645mm
銃身長1,143mm
重量38.1kg(三脚なし)
ライフリング8条右回り
使用弾薬12.7mm×99(通常弾、焼夷弾徹甲弾等)
装弾方式ベルト給弾(1帯110発)
作動方式ショートリコイル
発射速度約400〜600発/分
銃口初速853m/s
有効射程700〜1,000m


バリエーション

  • AN/M2(MG53-2):
    航空機搭載型。
    P-47「サンダーボルト」などの戦闘機の主翼や機首に装備された。

  • AN/M3:
    AN/M2の発展型。
    電気モーターを用いた補助機構により発射速度を1,200発/分に強化している。
    F-86「セイバー」他初期のジェット戦闘機の搭載武装として用いられた他、XM14/SUU-12ガンポッドとしても使用された。

  • GAU-15/A・GAU-16A・GAU-18/A:
    航空機搭載型。

  • M3M/GAU-21:
    AN/M2ベースのヘリ搭載型。
    ヘリコプターの側面ドアに銃架と共に固定されており、連射速度を上げ、スペードグリップを大型化している。
    また、メタルループが付けられており弾詰まりのトラブルを減らすことができる。

  • M3P:
    AN/TWQ-1 アベンジャー防空システム搭載型。
    発射速度が950発/分と1,100発/分の選択式となり、銃口部に大型の筒形フラッシュハイダーが装着された。
    給弾方式は機械式のメタルループ方式となっている。

  • BRG-15:
    FN社がM2の後継に提案した改造型。
    口径の大きい15mmx106弾を使用する。1990年代に計画中止。

  • XM806:
    ジェネラル・ダイナミクス社がM2の後継として開発していた型。2012年開発中止。

  • M85:
    M2の設計を発展させて開発した50口径重機関銃。
    M60戦車とその派生型、およびLVTP7水陸両用装甲兵員輸送車に搭載されたが、構造が複雑で信頼性が低く、M2重機関銃に代わることはできなかった。

  • K6:
    韓国が老朽化したM2の代替として開発したコピーモデル。
    銃身に把手を取り付けて、銃身交換を容易にした。
    また、構造も変わらないためM2とほぼ全ての部品に互換性がある。

  • 12.7 Lkk/42 VKT:
    フィンランドでのコピーモデル。
    銃身のヒートカバーの形状がベルグマン MG 15nAに似た形状になっている。

  • 12.7mm重機関銃M2:
    陸上自衛隊での呼称。

  • 13ミリ機銃:
    海上保安庁での呼称。


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