Last-modified: 2024-04-21 (日) 13:32:00 (6d)
【CH-46】 †
Boeing Vertol CH-46
アメリカのバートル社（後にボーイングに吸収合併）がアメリカ海兵隊向けに開発した大型輸送ヘリコプター。
初期型の社内呼称は「V107」。
基本構造はバートル社が得意としていたタンデムローターをターボシャフトに応用したもの。
エンジンを胴体後方上部に取り付けて客室の騒音軽減・容積拡大が図られている。
また、貨物の積み込みを簡易にする為、機体後部に傾斜板式の扉を取り付けている。
水上運用を想定し、客室は水密構造となっている。
1956年に開発開始。
1958年に初期型のモデル107が初飛行。
同年7月には研究用に7機が陸軍に配備されたが、エンジン出力の不足により不採用。
1960年、エンジンを強化したモデル107�兇�初飛行。
同年、バートル社がボーイングに吸収され、「ボーイング・バートル」の商標で開発を継続。
1961年、モデル107�兇�HRB-1「シーナイト」（後にCH-46に改称）としてアメリカ海兵隊に採用された。
以降、カナダ・スウェーデン・日本・サウジアラビアへの輸出も行われた。
ローンチカスタマーであるアメリカ海兵隊ではMV-22B「オスプレイ」を後継機種として退役済み。
陸上自衛隊のVIP仕様機 KV-107��-4A（機体記号：JG-1736（51736））
スペックデータ（CH-46E） †
| 乗員 | 5名（パイロット2名、クルーチーフ1名、銃手/観測員1名、尾部銃手1名） |
| 収容能力 | 兵員24名または担架15床+アテンダント2名または3,200kgまでの貨物 |
| 全長 | 25.40m（回転翼含む） |
| 胴体長 | 13.67m |
| 胴体幅 | 2.21m |
| 全高 | 5.11m（後部ローターヘッド上部まで） |
| 主回転翼直径 | 15m×2 |
| 主ローター面積 | 364.829�� |
| ローターブレードセクション | 付け根：ボーイングVR-7 先端：ボーイングVR-8 |
| 自重 | 7,047kg |
| 総重量 | 5,255kg |
| 最大離陸重量 | 11,022kg |
| ペイロード | 1,814kg（最大） |
| 燃料容量 | 510gal（機内350gal+増槽80gal×2） |
| エンジン | GE T58-GE-16ターボシャフト×2基 IHI CT58-IHI-101-1 ターボシャフト×2基（KV-107） |
| 出力 | 1,870shp/1,390kW（CH-46E） 1,250shp/19,500rpm（KV-107） |
| 超過禁止速度 | 254km/h 270km/h（外部搭載なし） |
| 最高速度 | 267km/h（海面上） |
| 巡航速度 | 265km/h（最大、海面上） |
| 航続距離 | 1,020km（ペイロード1,100kg時） 1,100km（フェリー時、増槽使用） |
| 実用上昇限度 | 5,200m |
| ホバリング上昇限度 | 2,900m（IGE） 1,750m（OGE） |
| 上昇率 | 8.71m/s |
| 回転面荷重 | 21.6kg/�� |
| パワー/マス | 0.353kW/kg |
| 武装 | 固定武装なし。 自衛用小火器として2箇所のドアマウントにGAU-15/A 12.7mm機関銃、 1箇所のランプマウントにM240D 7.62mm機関銃をオプションで搭載可能。 |
バリエーション †
- モデル107：
原型機の社内呼称。
- YHC-1A：
モデル107のアメリカ陸軍向け研究機。
- モデル107�供�
GE T-58-110-1エンジンを搭載した出力強化型。
- HRB-1：
モデル107�兇�海兵隊向け。
- HKP-4：
モデル107�兇離好ΕА璽妊鷂�け。
- CH-46A：
海兵隊向け基本型。旧称「HRB-1」。
- CH-46D：
A型のエンジン出力を強化した機体。
- CH-46E：
エンジンの出力強化と機体の近代化改修を施したもの。
- CH-46F：
D型に電子機器を追加装備した機体。
- UH-46A：
A型のアメリカ海軍向け汎用輸送型。
- UH-46D：
D型の海軍向け汎用輸送型。
- CH-113「ラブラドール」：
カナダ向けCH-46A。
- CH-113A「ボワヤジュール」：
CH-113の改良型。
KV-107バリエーション †
以下全て日本の川崎重工業によるライセンス生産。
輸出も行われていたが、日本政府による「武器輸出三原則」の制定に伴い禁輸された。
- KV-107��-1：
基本モデル。
- KV-107��-2：
操縦士2＋客室乗務員1＋客席35席の旅客機型。
- KV-107��A-2：
KV-107/��-2の改良型。
- KV-107��-3：
海上自衛隊向け掃海?ヘリコプター型。愛称「しらさぎ」。
MH-53E「シードラゴン」に更新して全機退役。
- KV-107��-4：
陸上自衛隊向け強襲上陸/貨物輸送型。
[CH-47J/JA>CH-47]]へ更新して全機退役。
- KV-107��-4A：
上記KV-107��-4の要人輸送型。1機のみ。
- KV-107��-5：
航空自衛隊の捜索救難型。
スウェーデンにも輸出された。
- KV-107��-7：
6〜11席の要人輸送型。タイにも輸出された。
- KV-107��-16：
スウェーデン向け輸出仕様。
- KV-107��A-2：
民間向けのエンジン転換型。
- KV-107��A-3A：
海上自衛隊向けのエンジン転換型。
- KV-107��A-4：
陸上自衛隊向けのエンジン転換型。
- KV-107��A-4A：
陸上自衛隊向けの長距離型。
- KV-107��A-5：
航空自衛隊向けのエンジン転換型。
- KV-107��A-17：
日本の警視庁向けの長距離型。
- KV-107��A-SM-1：
サウジアラビアへの輸出仕様。消防型。
- KV-107��A-SM-2：
サウジアラビアへの輸出仕様。病院・救難捜索機。
- KV-107��A-SM-3：
サウジアラビアへの輸出仕様。要人輸送機。
- KV-107��A-SM-4：
サウジアラビアへの輸出仕様。救急型。
