Last-modified: 2017-02-16 (木) 16:34:13 (99d)

【F/A-18】(えふえーじゅうはち)

McDonnell? Douglas F/A-18"Hornet(ホーネット)".

アメリカのマクダネル・ダグラス社(現ボーイング社)が1970年代に開発した、艦上戦闘攻撃機
愛称の「ホーネット」は、スズメバチを意味する。
現在、アメリカ海軍海兵隊の主力戦闘攻撃機となっている。

本機は、1970年代にノースロップ社F-5の後継として開発した「P530『コブラ』」がルーツである。
同機は、アメリカ空軍LCF(低価格戦闘機)競争試作に「YF-17」としてエントリーしたが、ジェネラル・ダイナミクス?社のYF-16に敗れて一度「お蔵入り」となった。

それからしばらく後、海軍で「海軍空戦戦闘機(NACF*1)計画」が立案されたが、この際、海軍は単発機であるYF-16の採用を拒否し*2、P530をベースとした艦上機を開発することにした。

海軍はその後、F-16をアドバーサリーとして用いるためにC/D型のBlock30前期型相当の機体を「F-16N」として導入したが、主翼に(海軍の基準では問題となる)クラックが見つかったため廃棄された。
なお、現在はパキスタン向けに製造されたがキャンセルされたA/B型をアドバーサリーとして用いている。

しかし、ノースロップには艦上機開発の経験がないため、マクダネル・ダグラスとの共同開発となり、最終的にはマクダネル・ダグラスが主契約社となった。
後にマクダネル・ダグラスボーイング社に吸収合併された際、契約もボーイングに引き継がれた。

当初は戦闘機型の「F-18」と攻撃機型の「A-18」が別々に生産される計画だった。
しかし機体設計は多目的化し、量産時に型式は「戦闘攻撃機・F/A-18」となった。

戦闘攻撃機という分類が正式なものになるまでは、「戦闘機として用いる際はF-18」「攻撃機として運用する際はA-18」という風に、任務ごとに呼び名が変えられていた。

1980年代にF-4ファントムII、A-7コルセアIIを更新し、1990年代初頭にA-6イントルーダーも当機に更新された*3
そして2001年〜2006年にかけて、F-14トムキャットがスーパーホーネット(E・F)に更新されている。

アメリカ以外ではカナダ、スペイン、オーストラリア、クウェート、スイス、フィンランド、マレーシアの各国空軍が使用している。
また、アメリカ海軍のアクロバットチーム「ブルーエンジェルス」の使用機体としても有名である。

18f.jpg

F/A-18F スーパーホーネット

スペックデータ

タイプF/A-18A/CF/A-18B/DF/A-18E/F
乗員1名2名1名(E型)/2名(F型)
全長17.07m18.38m
全高4.66m4.88m
全幅11.43m13.62m
主翼面積37.246.45
空虚重量12,973kg10,810kg14,552kg
最大離陸重量21,888kg23,542kg29,937kg
エンジンターボファン×2基
GE F404-GE-400?
推力7,258kgf)
GE F404-GE-402
(推力8,145kgf)
GE F414-GE-400
(推力5,669kgf(クリーン)/9,979kgf(A/B
最大速度マッハ1.7+マッハ1.8マッハ1.6
航続距離3,700km
(フェリー時)
約537km
(戦闘行動時)
約3,705km
実用上昇限度-15,240m15,250m
固定武装M61A1 20mmバルカン砲×1門
(装弾数570発)
兵装下記兵装を7,031kg(E/F型は8,051kg)まで搭載可能。
AAMAIM-9「サイドワインダー」
AIM-7「スパロー」
AIM-120「AMRAAM」
AIM-132「ASRAAM」
IRIS-T
AGMAGM-65「マーベリック」
AGM-84K「SLAM-ER」
AGM-154「JSOW*4
KEPD 350
ASMAGM-84「ハープーン」
ARMAGM-88「HARM」
爆弾
ロケット弾ポッド
Mk.82/83/84
各種クラスター爆弾(CBU-87/89/97)
ペイブウェイシリーズ(GBU-10/12/16/24)
JDAM
SDB
CBU-72 FAE
LAU-10 ズーニー 5インチ ロケットランチャー
LAU-68 ハイドラ70 ロケットランチャー
B-57/61戦術核
FCSレーダーAN/APG-65AN/APG-73
(Block1に搭載)
AN/APG-73
(F/A-18A++に搭載)
-AN/APG-79
(Block2に搭載)
レーダー警戒受信機AN/ALR-50AN/ALR-67AN/ALR-67(V)2
(Block1に搭載)
AN/ALR-67(V)3
(Block2に搭載)
ミサイル警報装置AN/AAR-38
(A型〜F型に搭載)
AN/AAR-57-
チャフフレア
ディスペンサー
AN/ALE-39
(A型〜D型に搭載)
-
AN/ALE-40
AN/ALE-47
(A++、C型〜F型に搭載)
-AN/ALE-50
AN/ALE-55
(Block2以降)
ジャミング装置AN/ALQ-126B
(A型〜D型に搭載)
AN/ALQ-165
(Block1に搭載)
AN/ALQ-184
AN/ALQ-162
AN/ALQ-167
(A型〜D型に搭載)
AN/ALQ-214
(Block2に搭載)

バリエーション(カッコ内は生産機数)

  • YF-17「コブラ」:
    F/A-18の原型機。

  • F/A-18A/B:
    初期型。
    B型は複座型で当初はTF-18の名称だった。

  • CF-18A/B(138機):
    CF-104の後継として導入されたカナダ空軍向けの機体。CF-188A/Bとも呼ばれる。
    外見上ではM61A1機関砲の装填ドアに取り外し可能なライトを搭載しているほか、フォルスキャノピーが描かれている点が主な識別点である。

  • AF-18A/B(75機):
    オーストラリア空軍向けの機体。

  • EF-18A/B(72機):
    スペイン空軍向けの機体。C.15およびCE.15とも呼ばれる。

  • F/A-18(R):
    機関砲を撤去し、カメラを搭載した偵察機型。

  • F-18 HARV*5
    NASAがA型をベースに改造した高迎え角研究実験機。

  • X-53:
    NASA・アメリカ空軍研究所(AFRL)・ボーイングの「ファントムワークス」がF/A-18をベースに共同で開発(改造)したAAW*6実験機。

  • F/A-18C/D:
    A/B型のアップグレード型。
    AN/AVQ-28 ラスター・スキャン型HUD、AN/AAR-50TINS、カラー多機能表示ディスプレイ、カラー・デジタル自動移動地図などのシステムが装備されているほか、暗視ゴーグルの利用も可能となった。
    またレーダー目標指示/距離測定システムを持つ前方監視赤外線ポッドも装備され始め、レーダー誘導爆弾の投下能力、各兵器の精密誘導投下が可能となった。

  • KAF-18C/D(40機):
    クウェート空軍向け機体の非公式名称。

  • F/A-18E/F「スーパーホーネット」:
    1999年より配備されたF/A-18C/Dの発展型。
    航続距離や兵器搭載能力の向上を図り、機体の大型化やステルス性を考慮した改修がなされている。

  • F/A-18E/F Block 2:
    F/A-18E/Fのアップグレード型。
    搭乗員ステーションの改良やAN/APG-79?AESAレーダー、多機能情報分配システム (MIDS)の搭載によるリンク16への対応 、発達型目標指示前方赤外線 (ATFILR)ポッドの装備能力、AIM-9Xの装備能力などが追加される。

  • EA-18G「グラウラー」
    EA-6B「プラウラー」電子戦機の後継機として開発された機体。
    詳しくは項を参照。

  • F-18L:
    ノースロップが主契約となる輸出バージョン。
    降着装置の簡素化や主翼折りたたみ装置の撤去、翼下パイロンの増設や簡略化した電子機器を搭載する等、YF-17とF/A-18を足して2で割ったような機体となっている。
    モックアップのみで製作されず。

*1 Navy Air Combat Fighter.
*2 単発機双発機に比べ、洋上で不時着水した際のリスクが高い傾向にある。
*3 後継のA-12が1991年に開発中止になったため。
*4 Joint Stand-Off Weapon.
*5 High Alpha Research Vehicle:高迎え角研究機
*6 Active Aeroelastic Wing:能動空力弾性翼。用法適応翼の項も参照。

添付ファイル: file18f.jpg 2346件 [詳細]

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