Last-modified: 2023-01-28 (土) 07:41:40 (455d)

【アフターバーナー】(あふたーばーなー)

After Burner (A/B)

「アフターバーナー」はジェネラルエレクトリック社の商標登録。
ロールスロイス社?ではリヒート(Re-heat)、プラット&ホイットニー社ではオーグメンター(Augmentor)と呼ぶ。

エンジンの排気ガスにケロシンなどの灯油系燃料を噴射して再び発火させる装置。
使用時には凄まじい爆音を発し、排気口から輪のように輝く炎が吹き上がるのでそれとわかる。
主に超音速航空機ジェットエンジンに取り付けられる。

簡単な構造で爆発的な出力を得られる反面、ミリタリー推力の数倍以上の速度で燃料を消費する。
たとえばF-15戦闘機の場合、アフターバーナー全開の状態を維持すれば5分で燃料を使い切る。
当然ながら全てを使い切れば作戦空域に到着する事も帰還する事もできないので、実際に使える時間は大抵1分に満たない。
戦闘時のマニューバースクランブル発進、失速時の緊急制動など、数秒単位での加速力の差が人の生死を分ける緊急事態で用いるための機構である。

赤外線誘導への影響

戦闘機ミサイルに捕捉された場合、そのミサイルに背を向けて逃げるドラッグ機動での対処を行う事が多い。
この場合、一刻も早くミサイル有効射程圏外まで逃れるためにアフターバーナーを使用するのが原則となる。
しかし例外的に、赤外線誘導による追尾を受けている場合はアフターバーナーを使用すべきではないとされる。

アフターバーナーによって推力が高まると同時に噴煙・廃熱も劇的に増加しており、その熱と炎は赤外線誘導によって検知される。
これは赤外線誘導ミサイルによる敵機識別を利し、フレアの有効性も損ない、アフターバーナーを使う事でかえって撃墜されやすくなる。


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