Last-modified: 2019-09-22 (日) 11:22:25 (27d)

【XFM-1】(えっくすえふえむいち)

Bell XFM-1/YFM-1 "Airacuda(エアラクーダ)."

ベル社がアメリカ陸軍航空隊向けに開発していた双発戦闘機
B-17爆撃機の護衛を受け持つ長距離護衛戦闘機として設計された。

機体はセミモノコック構造の全金属製で、低翼単葉肩持ち式の主翼を有し、エンジンはターボ過給器付きのアリソンV-1710-13を搭載し、推進式プロペラを装備している。
武装には、両翼のエンジンナセル前方に37mm機関砲を備えた銃座を持っており、さらには後部胴体側面にも銃座を備えていた。
また、胴体下部に爆弾倉を持ち、14kg航空爆弾*1を20発搭載できた。

試作機のXFM-1は1937年9月に初飛行したが、最高速度は計画値より遅く、飛行性能も大幅に劣るものだった。
1938年5月には開発テスト用の増加試作機としてYFM-1を製作し、1939年9月に初飛行した。
YFM-1ではエンジンを過給器なしのV-1710-23(一部はV-1710-41)に換装し、主翼と胴体が延長された。
また、エンジンの換装によってナセル側面の張り出しはなくなり、エアインテイクはナセル上面から主翼の外翼部に移され、プロペラにはスピナーが取り付けられた。
武装については7.62mm機関銃の配置が機首に2丁、胴体後部背面に1丁、下面に1丁に変更された。

しかし、そのYFM-1も、本来護衛するはずのB-17爆撃機より速度が下回り、鈍重なためスピンロール宙返りといった空戦機動ができないという、戦闘機としてはあまりにお粗末な代物になってしまった。
運用面においても、冷却不足のためエンジンがオーバーヒートし易く、地上でのタキシングすらできない、エンジンナセルに設けた銃座の居住性や安全性の問題など、実用化に向けての問題点が多すぎた。
それでも、一部の機体では3車輪式にするなどの改修が行われたが、高価過ぎる機体費用が決め手となり、当初発注分の13機で製造終了になってしまった。

製造された機体は全機が整備用の地上教材として使用され、程なくスクラップ処分されてしまった。

スペックデータ(XFM-1)

乗員5名(パイロットコパイロットナビゲーター無線オペレーターガナー、ガナー2名)
全長13.67m
全高4.14m
翼幅21.29m
翼面積63.5
翼型NACA 23018/NACA 23009
空虚重量6,067kg
総重量7,862kg
最大離陸重量9,809kg
エンジンアリソン V-1710-9ターボスーパーチャージャー付き液冷V型12気筒×2基
出力1,090hp(810kW)
プロペラ3枚
最大速度446km/h
巡航速度393km/h
航続距離4,200km
実用上限高度9,300m
上昇率7.5m/s
武装ブローニングM4 37mm機関砲×2門(装弾数110発)
ブローニングM1919 7.62mm機関銃×2門
ブローニングM2 12.7mm機関銃×2門(装弾数600発)
140kg航空爆弾×20発


バリエーション

  • Bell Model 1:
    当機の社内呼称。ベル社初の軍用モデルである。

  • XFM-1(1機):
    原型機。後にYFM-1準拠に改修。社内呼称Model 7。

  • YFM-1(Model 7)(13機):
    生産前機。

  • YFM-1A(Model 8)(3機):
    YFM-1を三車輪式降着装置に改めた機体の呼称。

  • YFM-1B(2機):
    YFM-1のエンジンをV-1710-41(1,090hp)に換装した型。

  • YFM-1C(Model 17):
    提案のみのモデル。


*1 この爆弾は対地攻撃用ではなく、敵機に当てて撃墜するための物であった。

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