【B-17】(びーじゅうなな)

Boeing B-17 "Flying Fortress".

アメリカのボーイング社が、1930〜1940年代に開発・生産し、アメリカ陸軍航空隊で使用していた四発重爆撃機戦略爆撃機)。

第二次世界大戦では、初期の太平洋戦線や欧州での偵察戦術爆撃、後期の1943年からはドイツ本土への戦略爆撃に活用された。
特にドイツでの戦いでは、排気タービン過給器による優れた高高度性能と豊富な防御火器(加えてコンバットボックスと呼ばれた密集編隊戦術)によってドイツ空軍を大いに苦しめ、ドイツの工業力を空から破壊することに成功した。

一方、太平洋戦線では本機よりも航続距離ペイロードに優れるB-24「リベレーター」が主軸となり、更に末期の日本本土空襲ではB-29「スーパーフォートレス」が主軸となったため、偵察救難といった支援任務に回ることが多かった。

それでも日本軍航空部隊にとっては脅威であり、本機の撃墜は困難を極めた。

本機は各型合わせて12,731機が生産され、ボーイング本体の他、ダグラスやベガ・エアクラフト社(ロッキード傘下)でも生産された。
最後の機体はブラジル空軍で1968年まで用いられていた。

スペックデータ(B-17G)

乗員10名
機長副機長航空士爆撃手?機首砲手航空機関士兼上部砲塔砲手、通信士、胴体部砲手2名、
ボールターレット砲手、尾部砲手)
全長22.6m
全高5.82m
全幅31.6m
翼面積131.92
自重16,391kg
最大重量29,710kg
発動機ライト R-1820-97「サイクロン」空冷星型9気筒×4基(出力1,200hp)
(XB-17〜Y1B-17Aはプラット・アンド・ホイットニー R-1690「ホーネット」空冷星型9気筒)
速度
(最高/巡航)
462km/h(高度7,620m)/ 293km/h
航続距離5,800km(最大)/3,219km(爆弾2,722kg搭載時)
上昇限度10,850m
武装ブローニングM2 12.7mm重機関銃×13挺
爆弾2,720kg〜4,900kg


バリエーション

  • YB-17:
    原型および生産前機の呼称。後にY1B-17と改称。

  • YB-17A:
    生産前14号機。
    エンジンにターボチャージャーを追加装備した。後にB-17Aと改称。

  • B-17B:
    最初の生産型。
    エンジンはR-1820-51(1,000hp)を搭載。武装は12.7mm機銃×5挺。

  • B-17C:
    出力強化型。
    エンジンはR-1820-65(1,200hp)を搭載。武装は12.7mm機銃×7挺。

    • Fortress I:
      英国空軍に供給されたB-17Cの呼称。

  • B-17D:
    C型の防弾装備強化型。

  • B-17E:
    最初の本格量産型。
    垂直尾翼前に背びれを追加し、武装を強化した。

    • Fortress IIA:
      英国空軍に供給されたB-17Eの呼称。

  • B-17F:
    E型に近い機体。武装や装備品が異なる。

    • Fortress II:
      英国空軍に供給されたB-17Fの呼称。

  • B-17G:
    最多生産型かつ最終生産型。
    機首下部に12.7mm機銃2挺の動力砲塔を装備した。
    後期生産分はR-1820-97エンジンを装備。

  • B-17H:
    G型改修の海上救難機型。
    捜索レーダー、ボート投下装置を装備。後にSB-17Gと改称。

  • XB-38:
    エンジンをアリソンV-1710-89に換装した型。
    試作のみ。

  • YB-40:
    編隊を敵機から掩護するために銃座を増設した護衛爆撃機(援護戦闘機)。
    日本軍の翼端援護機に相当する。
    試作のみで量産には至らず、後に練習機TB-40へ改装された。

  • TB-40:
    YB-40を改装した練習機型。

  • BQ-7:
    無線誘導飛行爆弾型。
    途中までは有人操縦で、コース設定後操縦士は脱出する。

  • CQ-4:
    BQ-7の誘導母機。

  • CB-17G:
    空挺輸送型。空挺兵64名搭乗可能。

  • VG-17G:
    要人輸送型。

  • DB-17G:
    無人機(ドローン)指令機に改装された機体。

  • QB-17L:
    無人標的機に改修された機体。同様の機体にQB-17Nもある。

  • F-9:
    写真偵察型。後にFB-17、RB-17と呼称。

  • PB-1:
    米海軍の各種試験用として使用された機体(B-17FおよびB-17G)の呼称。

  • PB-1G:
    米沿岸警備隊使用の海上救難機型呼称。B-17Hと同様の改装がなされた。

  • PB-1W:
    胴体下に捜索レーダーのレドームを装備した米海軍の早期警戒機型。

  • C-108:
    輸送機型。試作のみ。

  • ドルニエ Do 200:
    ドイツ空軍輸送機として捕獲運用していたB-17に与えた秘匿名称。

  • ボーイング307:
    B-17の主翼・尾翼を流用して開発された旅客機
    世界で最初に客室を与圧した機体として有名。10機のみ製造された。

  • C-75:
    ボーイング307の軍用型。


トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS