Last-modified: 2017-05-04 (木) 17:38:06 (25d)

【Su-25】(すほーいにじゅうご)

旧ソビエト/ロシアのスホーイ設計局で開発された亜音速攻撃機シュトルモビク)。
ロシアでの非公式の愛称は「グラーチュ*1」、NATOコードFrogfoot(フロッグフット)

近接航空支援用の対地攻撃機として1960年から開発が始まり、1975年に初飛行した。
主翼は肩翼配置で直線翼に近く、前縁には19度の後退角が付けられており、エンジンの位置も主翼付け根と、機体の大まかなレイアウトがA-10の競争試作機であるYA-9?と酷似している。

操縦席周辺は厚さ24mmのチタン合金で補強され、キャノピーも前方部は65mmを厚さを有し、12.7mm弾の直撃に耐えられる。
また、アフガニスタン侵攻初期にはアメリカ軍がムジャヒディンに供与したスティンガー携行SAMでの撃墜が相次いだため、両エンジンの間にチタン板を入れて片方のエンジンが被弾してももう片方のエンジンが影響を受けないように改修された(改修後の機体はスティンガーによる撃墜はないとも言われている)。

エンジンはツマンスキー R-95Shターボジェット推力44.18kN)を2基搭載する。
このエンジンは、燃料にガソリンや軽油を使用できるようになっており、前線の地上部隊との連携を容易にする工夫がなされている。

固定兵装にはGSh-30-2 30mm連装機関砲1門(装弾数250発)を装備し、兵装には最大4,400kgまで爆弾ミサイルロケット弾などを搭載できる。

戦歴では、ソ連のアフガニスタンへの侵攻やアプハーズィヤの紛争の他、中央アジア各地での内戦、南オセチア紛争、アルメニアなどザカフカース方面での紛争などで使用されている。

ロシア以外では、ウクライナやベラルーシなど旧ソ連諸国の他、アフリカや中東の数カ国で使用されている。

スペックデータ

タイプSu-25KSu-25T
乗員パイロット1名
全長
機首プロープ含む)
15.36m15.33m
全高4.80m5.20m
全幅14.36m
主翼面積33.70
空虚重量9,500kg
運用重量14,600kg
最大離陸重量17,600kg19,500kg
エンジンソユーズ R-95Shターボジェット×2基
エンジン推力44.13kN(A/B使用時)
燃料搭載量5,000kg(機体内)
最大速度950km/h
航続距離2,500km
実用上昇限度7,000m10,000m
戦闘行動半径405nm(Lo-Lo-Lo)/675nm(Hi-Lo-Hi)
上昇率58m/s
固定武装GSh-30-2 30mm機関砲×1門(装弾数250発)
兵装搭載量翼下ハードポイント(11箇所)に下記兵装を最大4,400kgまで搭載可能。
AAMR-60R-73(Su-27KM「スコーピオン」)、R-77(Su-25TM/KM)
AGMKh-23(AS-7「ケリー」)?Kh-25ML(AS-10「カレン」)?Kh-29L(AS-14「ケッジ」)
爆弾類
(8〜10発)
FAB-250無誘導爆弾
FAB-500焼夷弾
RBK-250/-500クラスター爆弾
350kgまたは670kgレーザー誘導爆弾
ロケット弾S-5/S-8/S-13/S-24/S-25L
その他SPPU-22 23mm連装機関砲ポッド(GSh-23Lを搭載、装弾数260発)
増槽

派生型

  • T8:
    原型機。
    NATOではラームJと呼ばれた。

  • Su-25"フロッグフットA":
    ソ連型の初期生産型。
    「クリョン(Klyon)-PS」レーザー目標捕捉/追尾システムにより、レーザー誘導?ミサイルおよび誘導爆弾の運用が可能で、弾着点連続表示による爆撃も行える。
    HUDは装備されておらず、コックピット正面にMiG-27と同系列のASP-17反射式照準器を装備する。

    • Su-25K:
      Su-25の輸出型。

    • Su-25K:
      艦上攻撃機型。
      1973年に研究が開始されたソ連のカタパルト式空母の搭載機として研究が行われていたが、カタパルト空母の建造が見送られ、スキージャンプ式となったことにより開発中止となった。

  • Su-25UB"フロッグフットB":
    複座練習機型。
    兵装搭載能力は単座型と同様である。

    • Su-25UBK:
      Su-25UBの輸出型。

    • Su-25UBP:
      陸上訓練型。計画のみ。

    • Su-25UBM:
      Su-25SMの複座練習機型。
      2008年に初飛行し、2010年にロシア空軍で制式化された。

    • Su-25UBM1:
      Su-25M1の複座型。
  • Su-25UBM2:
    Su-25SM3の複座練習機型。

  • PSSh?
    Su-25の後継機で大規模発展型。開発名称は「シェルシェン*2-EP」。
    UB型ベースに後席を廃止し燃料タンクを設置するなどの改良が加えられる。

  • Su-25UT (Su-28):
    複座練習機。
    兵装搭載能力は省かれている。試作のみ。

    • Su-25UTG"フロッグフットB":
      艦上練習機型。
      後部に着艦フックを装備し、着陸装置も強化されている。
      生産機はロシアとウクライナとで半数ずつ分けられた。
      ウクライナの機体は1994年に3機をロシアのSu-25UBと交換、2007年に中国に1機、2011年にエストニア経由でアメリカに1機売却されている。

  • Su-25BM:
    標的曳航機型。

  • Su-25T:
    1984年に初飛行した対戦車攻撃機型。
    UB型をベースに、後席を廃止して電子機器と2基の燃料タンクを設置、照準システムを「シクヴァル」に換装した。
    TV画像誘導ミサイルが運用可能になり、HUDを装備するようになった。
    プログラムは2000年に正式に中止された。試作機を含めた製作数は20機以下。

    • Su-25TK:
      Su-25Tの輸出型。

  • Su-25TM (Su-39「ストライクシールド」):
    Su-25Tから開発された全天候型対戦車攻撃機。
    照準システムを「シクヴァルM」に換装し、胴体下に「コピヨー*325」レーダーポッドを搭載している。
    高価なため製造数は試作機を含め4機のみ。

  • Su-25SM:
    Su-25TやSu-25TMが高価過ぎるために立案された、ロシアのSu-25の能力向上改修型。
    1999年に初飛行。
    コックピットは一部がMFDとなりグラス化されている。

    • Su-25SM3:
      SM型のさらなる改修型。
      「ビテブスク-25」電子戦スイートを装備し、より多くの武器の使用が可能となった。

  • Su-25KM「スコルピオーン」:
    2001年に初飛行したSu-25UBの能力向上型。
    グルジアのТАМ*4社とイスラエルのエルビット・システム?社との共同開発。
    コックピットはカラーMFD3枚で構成されるグラスコックピットとなっている。
    グルジア空軍で運用されている。

  • Su-25M1:
    ウクライナでのアップグレード型。

  • Ge-31「ボラ」:
    グルジアが開発している派生型。
    エンジンやアビオニクスなどのロシア製のパーツを西側から調達したシステムに換装している。


*1 Грач:ロシア語でミヤマガラスの意。
*2 Шершень:ロシア語でスズメバチの意。
*3 ロシア語で槍の意。
*4 Тбилавиамшени - Тблисский авиазавод.

トップ 編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS