Last-modified: 2022-11-17 (木) 21:09:59 (383d)

【殲撃10】(せんげきじゅう)

  1. 殲撃10
    成都(チェンドゥ)の第611航空機設計研究所(成都飛機工業集団公司)が開発した中国人民解放軍空軍戦闘機
    殲撃10の他にJ-10・F-10・殲-10と呼ばれるほか、西側諸国では「ヴィゴラス・ドラゴン(猛竜)」と呼ばれている。
    NATOコードでは「ファイヤーバード」と呼ばれる。

    イスラエル軍IAIラビ?による技術関与があったとされ、それまでの中国軍機には無かった特徴を多数持つ。
    ブレンデットウィングボディ?先尾翼クロースカップルドデルタ等がそうした技術関与の影響であるとみられる。

    エンジンAL-31F?をJ-10の仕様に改修したAL-31FNを使用。
    将来的に国産エンジンの渦扇10A(WS-10A)への換装が予定され、試験機?での運用を確認されているが、改修計画の進捗については定かでない。

    火器管制装置は、ウクライナのものを中国でコピーしたヘルメット目標指示装置?と、ミサイルシーカーを連動させる事も可能になっている。
    レーダーは、南京の第14電子技術研究所が開発した「KLJ-3」パルスドップラーレーダーを搭載している。
    このレーダーは最大探知距離104〜130kmで、15目標を追尾しつつ、2〜6目標を同時攻撃できるといわれている。
    また、LANTIRNのような前方赤外線レーザー目標指示ポッド(イスラエルの技術援助で開発)も搭載可能とされている。
    なお、一部機体は空中給油プローブを装備している。

    固定武装として23mm連装機関砲を装備する他、主翼の右翼・左翼に各3カ所、胴体の前・後・左・右・中央に一カ所ずつ、計11カ所のハードポイントを持つ。

    初飛行は1998年で、2008年までに80〜100機程度が製造されており、月産2機程度のペースで生産が続いている。
    現在、浙江省の基地の16機を含む65機が5ヶ所の基地に配備されている。
    また、パキスタンにもFC-20の名称で輸出される予定であるが、中国政府が海外輸出ライセンスを許可していないため、当面延期される模様。

    J-10.jpg

    Photo:Chinese Defence Today

    スペックデータ
    乗員1名/2名(複座型)
    全長16.43m
    全高5.43m
    全幅9.75m
    主翼面積45.5
    空虚重量9,750kg
    最大離陸重量18,600kg
    機外兵装搭載量5,500kg
    機内燃料搭載量4,950リットル
    エンジンサチュルン/リューリカ AL-31FN?ターボファン×1基
    瀋陽 渦扇10A(WS-10A)ターボファン×1基(J-10B)
    瀋陽 渦扇10B(WS-10B)ターボファン×1基(J-10C)
    推力
    ドライ出力/A/B使用時)
    79.3kN/122.6kN
    89.17kN/129.4kN(WS-10)
    最大速度
    (高空/低空)
    M2.2/M1.2
    許容G+9G/-3G
    海面上昇率N/A
    実用上昇限度18,000m
    フェリー航続距離1,000nm(増槽使用時)
    戦闘行動半径300nm
    固定武装GSh-23 23mm連装機関砲×1門
    兵装(11か所のハードポイントに以下の兵装を搭載可能)
    AAM霹靂8霹靂9霹靂10霹靂11霹靂12R-73R-77
    ASM鷹撃8K、Kh-31A(AS-17「クリプトン」)
    ARM鷹撃9/9K(YJ-9/C-701)、鷹撃91(YJ-91)
    爆弾通常爆弾
    雷霆2(LT-2)レーザー誘導爆弾
    飛騰2(FT-2)レーザー誘導爆弾
    雷石6(LS-6)GPS誘導爆弾
    飛騰1/3(FT-1/3)GPS誘導爆弾
    ロケット弾/増槽ロケット弾ポッド増槽
    各種ポッドHongguang-I IRSTポッド
    BM/KG300G自己防衛ジャミングポッド
    KZ900偵察ポッド
    ブルースカイ航行ポッド
    FILAT照準ポッド
    アビオニクスKLJ-3(1473型)FCSレーダー

    【派生型】
    • J-10A:
      単座基本型。
      輸出仕様のF-10Aも存在する。

    • J-10AH:
      海軍航空隊向け単座型。

    • J-10AY:
      八一飛行表演隊仕様。

    • J-10S(J-10ASとも):
      訓練・多用途任務用の複座型。

    • J-10SH:
      海軍航空隊向け複座型。

    • J-10B:
      2009年に確認されたA型の改良型。
      インテークの形状変更(可変式からダイバータレス超音速インレット式に変更)、ベントラルフィンの面積拡大やストレーキの追加、機首レドームの大型化、EOTS?/IRSTの搭載が行われている。
      エンジンについては試製01〜04号機までは推力偏向ノズルを持たないAL-31FN シリーズ3を搭載している。
      試製05号機では国産のWS-10Aを搭載しているのが確認されているが、結局採用されなかった模様。

    • J-10BS:
      B型の複座型。

    • J-10C:
      B型のアップグレード型。
      機体設計は基本的にはJ-10Bを踏襲しているが、レーダーAESAレーダーに換装され、全体的なアビオニクスの高度化が行われている。
      J-10Bとの違いは垂直尾翼前の小型アンテナ、尾部の空中ブレード、機首レドーム直下後方にある2つの小さなアンテナ、および主翼の前縁の小さな誘電体アレイである。

    • J-10D:
      開発中とされる発展型。
      コンフォーマル・フューエル・タンクを装備し、エンジンを14t級のWS-10-IPEへ換装、J-10Cのアビオニクスの発展型を搭載するとされている。

    • FC-20:
      パキスタン向け輸出仕様。

  2. 殲撃10
    1960年代から1970年代にかけて、第112航空廠(後の瀋陽飛機航空工業集団)で開発が行われた長距離迎撃戦闘機。

    MiG-25MiG-31に匹敵する大型戦闘機を実用化する事が目指され、機体設計からも肩翼式のデルタ翼や双垂直尾翼形式、2次元式インテークを採用するなどMiG-25の影響を受けている。

    機首には全天候性能を確保するために大形レーダーを搭載するレドームが配置され、操縦手のほかにレーダーや武器の操作を担当する兵装操作員が搭乗する複座機とすることとされた。

    しかし、大推力エンジンや充実したレーダー・アビオニクスといったコンポーネントの実用化がネックとなり、実用化には至らなかった。


添付ファイル: fileJ-10.jpg 3665件 [詳細]

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