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【H型ロケット】 †
日本の宇宙開発組織・JAXA(宇宙航空研究開発機構)が運用する大型宇宙ロケット。
JAXAの前身の一つであった「NASDA(宇宙開発事業団)」が開発した、初の実用衛星打ち上げ用ロケットである「N型」の発展系であり、「H-I」「H-II/-IIA/-IIB」の四種類が開発された。
燃料に液体水素を採用したため、"H"の名が付いている。
H-Iロケット †
N-IIロケット?を大型化し、国産技術を本格的採用した3段式ロケット。
2段目(液体水素/液体酸素)ロケットエンジン「LE-5」や、慣性誘導システム、3段目固体ロケットモーター等、(ライセンス生産のものも含めて)ほとんどの部品が自国生産品により構成されていた。
スペックデータ | |
段数 | 2段または3段 |
ブースター | 6基または9基 |
全長 | 40.3m |
直径 | 2.44m(第1段コア) |
総質量 | 139.9t |
ペイロード | 低軌道:2.2t 静止移行軌道(GTO):1.1t 静止軌道:0.55t 地球重力圏脱出軌道:0.77t |
運用年 | 1986〜1992 |
開発費用 | 約1,600億円 |
打ち上げ費用 | 150億円 |
開発社・運用機関 | 宇宙開発事業団(NASDA)・三菱重工業 |
射場 | 種子島宇宙センター?大崎射点 |
各段主要諸元 | |||||
各段 | 第1段 | 補助ブースター (SOB) | 第2段 | 第3段 | フェアリング |
長さ | 22.44m | 7.25m | 10.32m | 2.34m | 7.91m |
全長 | 40.3m | ||||
外径 | 2.44m | 0.79m | 2.49m | 1.34m | 2.44m |
全備重量 | 85.8t (段間部含む) | 40.3t (9本) | 10.6t | 2.2t | 0.6t |
全段重量 | 139.9t (衛星除く) | ||||
エンジン | MB-3-3 | キャスターII | LE-5 | UM-129A | N/A |
推進方式 | 液体ロケット | 固体ロケット | 液体ロケット | 固体ロケット | |
推進薬 (酸化剤/燃料) | LOX/RJ-1 | HTPB | LOX/LH2 | HTPB | |
推進薬重量 | 81.4t | 33.6t (9本) | 8.8t | 1.8t | |
比推力 | 249s (海面上) | 238s (海面上) | 442s (真空中) | 288s (真空中) | |
平均推力 | 78.0tf (海面上) | 22.5tf (海面上、1本分) | 10.5tf (真空中) | 7.9tf (真空中) | |
燃焼時間 | 273s | 38s | 364s | 66s | |
推進薬供給方式 | ターボポンプ | N/A | ターボポンプ | N/A | |
ピッチ・ヨー制御 | ジンバル | N/A | ジンバル (推力飛行中) ガスジェット (慣性飛行中) | スピン安定 | |
ロール制御 | バーニアエンジン | ガスジェット |
H-IIロケット †
最大2tの静止衛星打ち上げ能力の獲得と、国産開発による技術習得を目指したロケット。
前作のH-Iに比べ、国産部品の採用比率が更に高められていた。
ロケットは、2段式ロケットエンジン+SRB(大型固体ロケットブースター)2基からなり、1段目は燃料に液体水素、酸化剤に液体酸素を用いる2段燃焼サイクルエンジン「LE-7」に変更されていた。
一方、2段目は前作にも用いられたLE-5の改良型「LE-5A」を採用している。
また、慣性誘導装置はリングレーザージャイロを用いたものを採用している。
1999年、5号機及び8号機の打ち上げが相次いで失敗したため、7号機(予定通りならADEOS-IIとピギーバックペイロードの打ち上げに使用される予定だった)を打ち上げずに運用を終了。
事故原因を探るため、H-IIAの開発も一時中断(初号機打ち上げも延期)された。
スペックデータ | |
段数 | 2段 |
ブースター | 2基 |
全長 | 50m |
直径 | 4m |
総質量 | 264t |
ペイロード | 低軌道:10t 中軌道:5t 太陽周期軌道:4t 静止移行軌道(GTO):3.8t 地球脱出軌道:2t 宇宙基地軌道:9t |
運用年 | 1994〜1999 |
開発費用 | 2,750億円 |
打ち上げ費用 | 190億円 |
開発社 | NASDA・三菱重工業 |
運用機関 | NASDA→ロケットシステム(RSC) |
射場 | 種子島宇宙センター吉信射点 |
各段主要諸元 | ||||
各段 | 第1段 | ブースター | 第2段 | フェアリング |
全長 | 35m | 23m | 11m | 12m |
外径 | 4.0m | 1.8m | 4.0m | 4.1m |
各段質量 | 98t | 70.5t | 20t | 1.4t |
エンジン | LE-7 | SRB | LE-5A | N/A |
推進方式 | 液体ロケット | 固体ロケット | 液体ロケット | |
推進薬 (酸化剤/燃料) | LOH/LH2 | ポリブタジエン系 コンポジット推進薬 | LOH/LH2 | |
推進薬質量 | 86t | 59t | 17t | |
真空中推力 | 110.1tf (1,079kN) | 180.1tf (1,765kN) | 12.4tf (122kN) | |
真空中比推力 | 445s | 273s | 452s | |
燃焼時間 | 345s | 93s | 598s | |
推進薬供給方式 | ターボポンプ | N/A | ターボポンプ | |
姿勢制御 | エンジンジンバル 補助エンジン | ジンバル | ガスジェット | |
電子機器 | 横加速度計測装置 制御電子パッケージ PCMテレメータパッケージ | PCMテレメータ パッケージ | 慣性誘導計算機 慣性センサユニット データ・インターフェース ユニット 制御電子パッケージ 計測制御装置 PCMテレメータパッケージ テレメータ送信装置 レーダートランスポンダ 指令破壊受信機(2台) |
H-IIAロケット †
H-IIの機体構造を全般的に簡素化して管理しやすく改良し、また、複合材料の大幅採用や各種部品の小型軽量化を行った(コスト的に有利とみなした一部パーツは輸入品も採用している)。
これにより、信頼性向上、低コスト化を図った。
1段目ロケットエンジンをLE-7の改良型「LE-7A」に、2段目ロケットエンジンをLE-5Aの改良型「LE-5B」へとそれぞれ変更した。
必要に応じて、SRB改良型のブースター「SRB-A」と「SSB(固体補助ロケット)」の数を変更可能(20,22,24,40)。
海外の同クラスロケットに比べて単位ペイロードあたりの全備重量が著しく軽いのが特徴。
H-IIAは、諸外国の競合機種である長征3A(中)やデルタ3(米ボーイング)、アトラス2AS(米ロッキード)などより若干大きく、アリアン4(ESA)と同クラスのロケットである。
スペックデータ | |
段数 | 2段 |
ブースター | 2基/4基 |
全長 | 53m |
直径 | 4m |
総質量 | 289t/445t(ブースター4基) |
ペイロード | 低軌道:10t/15t(ブースター4基) 太陽周期軌道:3.6t(夏)/4.4t(夏以外) 静止移行軌道(GTO):4t/6t(ブースター4基) |
運用年 | 2001〜現在*1 |
開発費用 | 1,532億円 |
打ち上げ費用 | 85〜120億円 |
開発社 | NASDA→JAXA 三菱重工業 |
運用機関 | NASDA(1〜5号機) JAXA(6号機・8号機・10〜12号機) ロケットシステム(RSC)(7号機・9号機) 三菱重工業(13号機以降) |
射場 | 種子島宇宙センター内吉信射点 |
各段主要諸元 | |||||
各段 | 第1段 | 固体ロケット (1本あたり) | 補助ロケット (1本あたり) | 第2段 | 衛星フェアリング |
全長 | 37.2m | 15.2m | 14.9m | 9.2m | 12.0m |
外径 | 4.0m | 2.5m | 1.0m | 4.0m | 4.07m |
質量 | 114t | 76.6t (長秒時) 75.5t (高圧) | 15.5t | 20.0t | 1.4t (衛星アダプタ 、分離部含む) |
エンジン | LE-7A | SRB-A3 | キャスター IVA-XL | LE-5B | N/A |
推進方式 | 液体燃料 ロケット | 固体燃料 ロケット | 固体燃料 ロケット | 液体燃料 ロケット | |
推進薬 (酸化剤/燃料) | LOX/LH2 | ポリブタジエン系 コンポジット固体推進薬 | LOX/LH2 | ||
推進薬質量 | 101.1t | 66.0t (長秒時) 64.9t (高圧) | 13.1t | 16.9t | |
推力 | 112tf (1,098kN) (長ノズル) 109.5tf (1,074kN) (短ノズル) (真空中) | 231tf (2,262.5kN) (最大) | 76tf (745kN) (最大) | 14tf (137kN) (真空中) | |
比推力 | 440sec (長ノズル) 429sec (短ノズル) (真空中) | 283.6sec | 282sec | 448sec (真空中) | |
燃焼時間 | 390sec | 116sec(長秒時) 98sec(高圧) | 60sec | 530sec | |
姿勢制御 | エンジンジンバル 補助エンジン | ノズルジンバル | 無し | エンジンジンバル ガスジェット | |
電子機器 | 誘導制御計算機 横加速度計測装置 レートジャイロ パッケージ 制御電子パッケージ データ収集装置 テレメータ送信機 | 電動 アクチュエータ コントローラ 駆動用電源分配器 | − | 誘導制御計算機 慣性センサユニット 電動アクチュエータ コントローラ データ収集装置 テレメータ送信機 レーダトランスポンダ (2台) 指令破壊受信機 (2台) |
H-IIBロケット †
H-IIAをベースに、1段目のタンク直径を5mとしてLE-7Aを2基備え、発射時の加重低減のため、SRB-Aの推力パターンを見直したSRB-A2を4基付加した。
これにより、ペイロードを増強することに成功した。
当初は、H-IIAの1段目と基本的に同じタンクにLE-7Aを2基備えたLRB(液体ロケットブースター)を1ないし2本取り付けたタイプが考えられていたが、機体の非対称性や0/1段目エンジン数の増加などのリスクから後に取り下げられ、現在の形に落ち着いた。
現在はもっぱら、国際宇宙ステーション?への無人補給機「こうのとり」の打ち上げに使われている。
スペックデータ | |
段数 | 2段 |
ブースター | 4基 |
全長 | 56.6m |
直径 | 5m |
総質量 | 531t |
ペイロード | 低軌道:1.9t 静止移行起動(GTO):8t(最大) ロングコースト静止移行軌道:5.5t HTV軌道:16.5t |
運用年 | 2009〜現在 |
開発費用 | 270億円 |
打ち上げ費用 | 147億円(TF1) 110億円(予定) |
開発社 | JAXA、三菱重工業 |
運用機関 | JAXA(3号機まで) 三菱重工業(4号機以降) |
射場 | 種子島宇宙センター大崎射場吉信第2射点 |
各段主要諸元 | ||||
各段 | 第1段 | 固体ロケットブースタ | 第2段 | 衛星フェアリング |
全長 | 38.2m | 15.2m | 10.7m | 15.0m(5S-H) 16.0m(4/4D-LC) |
外径 | 5.2m | 2.5m | 4.0m | 5.1m(5S-H) 4.0m(4/4D-LC) |
各段質量 | 202t (段間部含む) | 306t (4本分) | 20t | 3.2t(5S-H) (アダプタ、分離部含む) |
エンジン | LE-7A (再生冷却長ノズル) | SRB-A3 | LE-5B-2 | N/A |
推進方式 | 液体燃料ロケット | 固体燃料ロケット | 液体燃料ロケット | |
推進薬 (酸化剤/燃料) | LOX/LH2 | HTPBコンポジット | LOX/LH2 | |
推進薬質量 | 177.8t | 263.8t (4本分) | 16.6t | |
真空中推力 | 224tf(2,196kN) (エンジン2基) | 940.8tf(9,220kN) (最大4本分) | 14tf(137kN) | |
真空中比推力 | 440.0sec | 283.6sec | 448.0sec | |
燃焼時間 | 345sec | 114sec | 530sec | |
姿勢制御 | エンジンジンバル | 駆動ノズル | エンジンジンバル ガスジェット | |
電子機器 | 誘導制御系機器 | - | 誘導制御系機器 レーダートランスポンダ テレメータ送信機 指令破壊装置 |
今後の発展 †
H-IIより、ロケットを含めた日本の宇宙開発技術はこれまでの「諸外国の先進技術のキャッチアップ」から「独自路線」の時代へと突入した。
同時に失敗も目立ってしまう事となってしまったが、それもまた技術開発の生みの苦しみであるともいえよう。
(もっとも、これに関しては技術を知らない官僚が金を出すゆえに予算が十分に与えられていない(俗にいう「バカの壁」)のが失敗の根源である*2、という意見もあるのだが)
参考リンク:JAXA H-2A関連(http://www.jaxa.jp/projects/rockets/h2a/index_j.html)
打ち上げ実績 †
H-I | |||||
号機 | 打ち上げ成否 | 打ち上げ年月日 | 搭載衛星 | 衛星種別 | |
試験機1号機 (2段式) | 成功 | 1986/08/13 | 「あじさい」 (EGS) | 測地実験衛星 | |
「ふじ」 (JAS-1)*3 | アマチュア衛星1号 | ||||
「じんだい」 (MABES) | 磁気軸受フライホイール 実験装置 | ||||
試験機2号機 (以下3段式) | 1987/08/27 | 「きく5号」 (ETS-5) | 技術試験衛星V型 | ||
3号機 | 1988/02/19 | 「さくら3号a」 (CS-3a) | 通信衛星3号-a | ||
4号機 | 1988/09/16 | 「さくら3号b」 (CS-3b) | 通信衛星3号-b | ||
5号機 (ブースター6基) | 1989/09/06 | 「ひまわり4号」 (GMS-4) | 静止気象衛星 | ||
6号機 (2段式) | 1990/02/07 | 「もも1号b」 (MOS-1b) | 海洋観測衛星1号-b | ||
「おりづる」 (DEBUT) | 伸展展開機能実験ペイロード | ||||
「ふじ2号」 (JAS-1b) | アマチュア衛星1号-b | ||||
7号機 | 1990/08/28 | 「ゆり3号a」 (BS-3a) | 放送衛星3号-a | ||
8号機 | 1991/08/25 | 「ゆり3号b」 (BS-3b) | 放送衛星3号-b | ||
9号機 (2段式) | 1992/02/11 | 「ふよう1号」 (JERS-1) | 地球資源衛星1号 |
H-II | |||||
号機 | 打ち上げ成否 | 打ち上げ年月日 | 搭載衛星 | 衛星種別 | |
1号機 | 成功 | 1994/02/04 | 「りゅうせい」 (OREX) | 機動再突入実験機 (HOPE) | |
「みょうじょう」 (VEP) | 性能確認用ペイロード | ||||
2号機 | 1994/08/28 | 「きく6号」 (ETS-6)*4 | 技術試験衛星IV型 | ||
3号機 | 1995/03/18 | 「SFU」 | 宇宙実験・観測フリーフライヤ | ||
「ひまわり5号」 (GMS-5) | 静止気象衛星5号 | ||||
4号機 | 1996/08/17 | 「みどり」 (ADEOS) | 地球観測プラットフォーム 技術衛星 | ||
「ふじ3号」 (JAS-2) | アマチュア衛星3号 | ||||
6号機 | 1997/11/28 | 「きく7号」 (ETS-7) (「ひこぼし」・「おりひめ」) | 技術試験衛星VII型 | ||
「TRMM(トリム)」 | 熱帯降雨観測衛星 | ||||
5号機 | 一部失敗*5 | 1998/02/21 | 「かけはし」 (COMETS) | 通信放送技術衛星 | |
8号機 | 失敗*6 | 1999/11/15 | MTSAT-1 | 運輸多目的衛星1号 | |
7号機 | 中止 (展示) | - | 8号機打ち上げ失敗により制作・打ち上げ中止。 ADEOS-II及びピギーバックペイロードが搭載される予定であった。 |
H-IIA | |||||
号機 | ロケット型式 | 打ち上げ 成否 | 打ち上げ 年月日 | 搭載衛星 | 衛星種別 |
1号機 | H2A202 | 成功 | 2001/08/29 | ロケット性能確認用 ペイロード2型*7 (VEP-2) | - |
LRE | レーザー測距装置 | ||||
2号機 | H2A2024 | 2002/02/04 | 「つばさ」 (MDS-1) | 民生部品・ コンポーネント 実証衛星*8 | |
「DASH」*9 | 高速再突入実験機 (宇宙科学研究所 (ISAS)委託) | ||||
ロケット性能確認用 ペイロード3型 (VEP-3) | - | ||||
3号機 | H2A2024 | 2002/09/10 | 「こだま」 (DRTS) | データ中継技術衛星 | |
「USERS」 | 次世代型無人宇宙 システム(宇宙機) (USEF*10委託) | ||||
4号機*11 | H2A202 | 2002/12/14 | 「みどりII」 (ADEOS-II) | 環境観測技術衛星II型 | |
マイクロラブサット1号機 (μ-Lab Sat) | 小型実証衛星 | ||||
「観太くん」(WEOS) (千葉工業大学) | 鯨生態観測衛星 | ||||
「Fed Sat」 (CSIRO*12) | 小型電磁圏・ プラズマ圏 観測衛星 | ||||
5号機 | H2A2024 | 2003/03/28 | 情報収集衛星光学1号機 (IGS-1A) | 情報収集衛星*13 | |
同レーダ1号機 (IGS-1B) | |||||
6号機 | H2A2024 | 失敗*14 | 2003/11/29 | 情報収集衛星光学2号機 (IGS-2A) | 情報収集衛星 |
同レーダ2号機 (IGS-2B)*15 | |||||
7号機 | H2A2022 | 成功 | 2005/02/26 | 「ひまわり6号」 (MTSAT-1R) | 運輸多目的衛星新1号 |
8号機 | H2A2022 | 2006/01/24 | 「だいち」 (ALOS) | 陸域観測技術衛星 | |
9号機 | H2A2024 | 2006/02/18 | 「ひまわり7号」 (MTSAT-2) | 運輸多目的衛星新2号 | |
10号機 | H2A202 | 2006/09/11 | 情報収集衛星光学2号機 (IGS-3A)*16 | 情報収集衛星 | |
11号機 | H2A204 | 2006/12/18 | 「きく8号」 (ETS-VIII) | 技術試験衛星 | |
12号機 | H2A2024 | 2007/02/24 | 情報収集衛星レーダ2号機 (IGS-4A) | 情報収集衛星 | |
同光学3号実証機 (IGS-4B) | |||||
13号機*17 | H2A2022 | 2007/09/14 | 「かぐや」 (SELENE) | 月周回衛星 | |
14号機 | H2A2024 | 2008/02/23 | 「きずな」 (WINDS) | 超高速インターネット 衛星 | |
15号機*18 | H2A202 | 2009/01/23 | 「いぶき」 (GOSAT) | 温室効果ガス観測 技術衛星 | |
「まいど1号」 (SOHLA-1) (東大阪宇宙開発協同組合*19)*20 | 雷観測衛星 | ||||
「かがやき」 (SORUNSAT-1) (ソラン株式会社*21)*22 | オーロラ撮像・ アウトリーチ衛星 | ||||
「空海」 (STARS) (香川大学)*23 | 宇宙ロボット技術 実証実験衛星 (テザー衛星) | ||||
「 (KKS-1) (東京都立産業技術高等専門 学校) | マイクロスラスタ3軸 姿勢制御実証衛星 | ||||
「ひとみ」 (PRISM) (東京大学) | 地球観測衛星 | ||||
「雷神」 (SPRITE-SAT) (東北大学) | スプライト観測衛星 | ||||
「小型実証衛星1型」 (SDS-1) | コンポーネント技術 実証衛星 | ||||
16号機 | H2A202 | 2009/11/28 | 情報収集衛星光学3号機 (IGS-5A)*24 | 情報収集衛星 | |
17号機 | H2A202 | 2010/05/21 | 「あかつき」 (PLANET-C) | 金星探査機 | |
「IKAROS」 | 小型ソーラー電力 セイル実証機 | ||||
「しんえん」 (UNITEC-1)*25 (大学宇宙工学コンソーシアム) | 宇宙機 | ||||
WASEDA-SAT2*26 (早稲田大学) | 超小型人工衛星 | ||||
「ハヤト」 (K-SAT)*27 (鹿児島大学) | 大気水蒸気観測衛星 | ||||
Negai☆"*28 (創価大学) | 超小型人工衛星 | ||||
18号機 | H2A202 | 2010/09/11 | 「みちびき」 (QZS-1) | 準天頂衛星システム 初号機 | |
19号機 | H2A202 | 2011/09/23 | 情報収集衛星光学4号機 (IGS-6A) ※光学2号機の代替 | 情報収集衛星 | |
20号機 | H2A202 | 2011/12/12 | 情報収集衛星レーダ3号機 (IGS-7A) | ||
21号機 | H2A202 | 2012/05/18 | 「しずく」 (GCOM-W1) | 第一期水循環変動 観測衛星 | |
小型実証衛星4型 (SDS-4) | コンポーネント技術 実証衛星 | ||||
(九州工業大学) | 高電圧実証衛星 | ||||
「アリラン3号」 (KOMPSAT-3)*29 | 多目的実用衛星 (地球観測衛星) | ||||
22号機 | H2A202 | 2013/01/27 | 情報収集衛星レーダ4号機 (IGS-8A) | 情報収集衛星 | |
同光学5号実証機 (IGS-8B) | |||||
23号機 | H2A202 | 2014/02/28 | GPM主衛星 | 全球降水観測計画 主衛星 | |
「ぎんれい」 (ShindaiSat?) (信州大学) | 可視光通信実験衛星 | ||||
「GENNAI」 (STARS-II) (香川大学) | 超小型人工衛星 | ||||
「TeikyoSat?-3」 (帝京大学) | 微生物観察衛星 | ||||
「 (ITF-1) (筑波大学) | 超小型人工衛星 | ||||
「こすもず」 (OPTSAT) (大阪府立大学) | 超小型人工衛星 | ||||
「INVADER」 (多摩美術大学と東京大学の 共同開発) | 芸術衛星 | ||||
「ハヤトII」 (KSAT 2) (鹿児島大学) | 超小型人工衛星 | ||||
24号機 | H2A202 | 2014/05/24 | 「だいち2号」 (ALOS-2) | 陸域観測技術衛星2号 | |
「雷神2」 (Rising-2) (東北大学) | スプライト観測衛星 | ||||
UNIFORM-1 (和歌山大学) | 超小型人工衛星 | ||||
SOCRATES (株式会社AES) | 超小型人工衛星 | ||||
SPROUT (日本大学) | 超小型人工衛星 | ||||
25号機 | H2A202 | 2014/10/07 | 「ひまわり8号」 (Himawari-8) | 静止気象衛星 | |
26号機 | H2A202 | 2014/12/03 | 「はやぶさ2」 (Hayabusa-2) | 小惑星探査機 | |
しんえん2 (九州工業大学) | 宇宙技術実証衛星 | ||||
ARTSAT2-DESPATCH (多摩美術大学) | テレメトリ通信衛星 | ||||
PROCYON (東京大学) | 50kg級超小型深宇宙 探査機 | ||||
27号機 | 2015/02/01 | 情報収集衛星レーダ予備機 | 情報収集衛星 | ||
28号機 | 2015/03/26 | 情報収集衛星光学5号機 (IGS OPTICAL 5) | |||
29号機*30 | H2A204*31 | 2015/11/24 | Telstar 12 VANTAGE | カナダ・テレサット社 の通信放送衛星 | |
30号機 | H2A202 | 2016/02/17 | 「ひとみ」 (ASTRO-H) | X線観測天文衛星 | |
Chubusat-2 (名古屋大学) | |||||
Chubusat-3 (三菱重工業) | |||||
鳳龍4号 (九州工業大学) | 高電圧実証衛星 | ||||
31号機 | H2A202 | 2016/11/02 | 「ひまわり9号」 (Himawari-9) | 静止気象衛星 | |
32号機 | H2A204 | 2017/01/24 | 「きらめき2号」 (DSN-2) | Xバンド防衛通信衛星 (防衛省初の独自衛星) | |
33号機 | H2A202 | 2017/03/17 | 情報収集衛星レーダ5号機 (IGS RADAR 5) | 情報収集衛星 | |
34号機 | H2A202 | 2017/06/01 | 「みちびき2」 (QZS-2) | 準天頂衛星システム 2号機 | |
35号機 | H2A204 | 2017/08/19 | 「みちびき3」 (QZS-3) | 準天頂衛星システム 3号機 | |
36号機 | H2A202 | 2017/10/10 | 「みちびき4」 (QZS-4) | 準天頂衛星システム 4号機 | |
37号機 | H2A202 | 2017/12/23 | 「しきさい」 (GCOM-C) | 気候変動観測衛星 | |
「つばめ」 (SLATS) | 超低高度衛星技術試験機 | ||||
38号機 | H2A202 | 2018/02/27 | 情報収集衛星光学6号機 (IGS OPTICAL 6) | 情報収集衛星 | |
39号機 | H2A202 | 2018/06/12 | 情報収集衛星レーダ6号機 (IGS RADAR 6) | 情報収集衛星 |
H-IIB | |||||
号機 | 成否 | 打ち上げ年月日 | 搭載衛星 | 衛星種別 | 備考 |
1号機 | 成功 | 2009/09/11 | 「こうのとり1」 (HTV-1) | 宇宙ステーション 補給機 (技術実証機) | HTV軌道に16.95tの打ち上げ能力確認。 |
2号機 | 2011/01/22 | 「こうのとり2」 (HTV-2) | 宇宙ステーション 補給機 | ミッション終了後に第2段の制御落下実験を行った | |
3号機 | 2012/07/21 | 「こうのとり3」 (HTV-3) | 与圧部に宇宙実験棟「きぼう?」から放出する CubeSat? 5機*32を搭載 | ||
4号機 | 2013/08/04 | 「こうのとり4」 (HTV-4) | 与圧部に宇宙実験棟「きぼう?」から放出する CubeSat? 4機*33を搭載 | ||
5号機 | 2015/08/19 | 「こうのとり5」 (HTV-5) | NASAの要請により緊急物資など約210kgを 「レイト・アクセス」の能力を活用して追加搭載 与圧部に宇宙実験棟「きぼう」から放出する CubeSat? 18機*34を搭載 | ||
6号機 | 2016/12/09 | 「こうのとり6」 (HTV-6) | 与圧部に宇宙実験棟「きぼう」から放出する CubeSat? 7機を搭載 | ||
7号機 | 2018/09/23 | 「こうのとり7」 (HTV-7) | 与圧部に宇宙実験棟「きぼう」から放出する CubeSat? 3機*35を搭載 |
*1 2023年退役の予定。
*2 事実、H-IIAはH-IIとは全くの別物といえるほど大規模な改良が施されたが「H-IIの発展型」という名目でないと予算が下りなかった。
*3 日本初のピギーバック衛星。
*4 衛星側二液式アポジエンジンの不具合によりGSO投入失敗、楕円軌道で通信実験を実施。
*5 第2段エンジンの不具合により正規の軌道へ投入することに失敗、衛星側アポジエンジンによる軌道修正により準回帰軌道へ投入。
*6 第1段エンジン破損により指令爆破。
*7 静止データ中継衛星「ARTEMIS」と高速再突入実験機「DASH」を搭載予定だったが、開発が遅れたために搭載(後にARTEMISは「アリアン5」ロケットで打ち上げ)。
*8 民生部品の放射線被曝特性試験のため、ヴァン・アレン帯を通過するGTO(軌道傾斜角約 28.5度)に投入。2003.9.27にミッション終了。
*9 ロケット側は分離信号を送出したが衛星側の分離機構の不具合で分離失敗。
*10 財団法人無人宇宙実験システム研究開発機構。
*11 日本初の海外製人工衛星打ち上げ(マイクロラブサット)。
*12 オーストラリア連邦科学産業研究機構。
*13 安全保障上の理由から軌道要素非公開。
*14 右側SRB-Aの分離が不具合によりできなかったため、予定速度が得られないと判断し指令爆破。
*15 運輸多目的衛星「ひまわり6号(MTSAT-1R)」の製作遅延による代替搭載。
*16 6号機で打ち上げに失敗した情報収集衛星レーダ2号機(IGS-2B)の代替機。
*17 これ以後、本機の打ち上げ業務は三菱重工業に委託された。ただし、発射の可否についての最終判断や安全監理は依然としてJAXAが行っている。
*18 衛星8基の同時打ち上げは過去最多。
*19 現「宇宙開発協同組合SOHLA」。
*20 2009.10.10 運用終了。
*21 現「TIS株式会社」。
*22 軌道投入には成功したものの信号を受信できず、復旧できないまま2010年1月に運用終了。
*23 2010年4月に運用を終了したが、テレメトリー受信は継続中。
*24 光学1号機(IGS-1A)の代替。
*25 狭義の地球重力圏は離脱したと見られるが、所在の有無は未だに確認できていない。
*26 軌道投入には成功したが、信号受信に失敗。
2010年7月ごろに消滅したと見られている。
*27 軌道投入には成功したが、信号を受信できず行方不明になったまま復旧できず、2010年7月10日に運用を終了。
*28 2010年6月24日運用終了。
*29 韓国航空宇宙研究院(KARI)からの委託。
なお、同衛星は日本のロケットが初めて有償で打ち上げた海外衛星でもあった。
*30 日本初の衛星相乗りでない純粋な商業衛星打ち上げ。
*31 「基幹ロケット高度化」計画のうち「長秒時慣性航行機能の獲得」のみ初適用。
*32 RAIKO(cubesat)(和歌山大学)、WE WISH(明星電気株式会社)、FITSAT-1(福岡工業大学)、TechEdSat?(米)、F-1(米越瑞共同開発)。
*33 地球現像衛星「PicoDragon?(日越共同開発)」、ArduSat?-1・ArduSat?-X、TechEdSat?-3(米)。
*34 SERPENS(ブラジル)、S-CUBE(日本・千葉工業大学)、Flock-2b 14機(アメリカ)、GOMX-3(デンマーク)、AAUSAT5(同左)。
*35 SPATIUM-I(九州工業大学、南洋理工大学(Nanyang Technological University(シンガポール))、RSP-00(一般社団法人リーマンサットスペーシズ)、STARS-Me(静岡大学)。