Last-modified: 2019-04-20 (土) 10:28:26 (90d)

【F-11】(えふじゅういち)

Grumman F-11(F11F)"Tiger"
グラマン社がアメリカ海軍向けに開発した艦上戦闘機
F9F-6「クーガー」の改良型(F9F-8)として1952年4月から開発が開始され、試作機のF9F-9が1954年7月に初飛行した。

元となった機体がF9F「パンサー/クーガー」シリーズであるため、原型機は「YF9F-9」の名称で呼ばれたが、実際には全く別物と言っても良い機体に仕上げられている。
胴体は発見されたばかりのエリアルールに基づき再設計され、F9Fシリーズでは垂直尾翼中程に取り付けられていた水平安定版は胴体後部に移されている。
また、主翼付け根にあった空気取り入れ口も胴体に取り付けられた他、主翼の外板も新技術を使用して加工されていた。
エンジンにはライト社製のJ65-W-18(推力3,380kg)が搭載された。

1957年から部隊配備が開始されたが、機体重量に対してエンジンが非力だったため、速度・加速・上昇性能において劣り、さらには全天候性能や多用途性に欠けたため、196機で生産終了となった。
実戦部隊では1961年に退役した。

しかし、離着艦性能、操縦性、運動性においては非常に優れていたので、アメリカ海軍の曲技飛行隊「ブルーエンジェルス」の使用機として1969年まで使用された。
また、日本の航空自衛隊における第一次FXF-86の後継)の候補機としても選定され、いったんは採用が決まったものの、関係する政治家の汚職が発覚して白紙に戻され、輸出も幻に終わっている*1

スペックデータ(F11F-1/F-11A)

乗員1名
全長14.3m
全高4m
翼幅9.6m
主翼面積23
空虚重量6,277kg
運用時重量9,561kg
最大離陸重量10,663kg
エンジンライト J65-W-18ターボジェット×1基
推力32.9kN(ドライ)/46.7kN(A/B使用時)
最高速度マッハ1.1(高度11,000m)
1,211km/h(海面)
巡航速度929km/h
航続距離2,050km
実用上昇限度14,900m
上昇率83m/s
翼面荷重411kg/
推力重量比0.50
固定武装コルトMk.12 20mm機関砲×4門(装弾数125発)
兵装4箇所のハードポイントに以下の兵装を搭載可能
AIM-9「サイドワインダー」AAM
Aero 6A または Aero 7Aロケット弾ポッド
150 galドロップタンク


派生型

  • F9F-9:
    試作型。F9F-8から改称。

  • F11F-1(F-11A):
    量産型。200機製造。

  • F11F-1P:
    偵察機型。85機の製造が計画されていたがキャンセル。

  • F11F-1F「スーパータイガー」(F-11B):
    エンジンをGE J79-GE-3A(推力4,355kg)に換装した性能向上型。2機製造(試作のみ)。
    最高速度はマッハ2.04を記録し、23,449mの世界高度記録を樹立した。
    しかし、エンジンの大型化による燃料消費増大で航続距離が減少し、翼面荷重も高くなったことから離着陸性能も悪化したため、アメリカ海軍への採用には至らなかった。

  • G.98J-11:
    グラマン社による航空自衛隊向けF11Fの社内呼称。
    F11F-1F 2号機を改造したデモンストレーターが製作されたが、上記の問題で白紙化。


*1 最終的に空軍の制式機であったF-104が選定された。

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