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【C-5】 †
Lockheed C-5 "
ロッキード社がC-133「カーゴマスター」?の後継として開発した四発の大型ジェット輸送機。
開発当時では世界最大の輸送機であった。
1963年後半に「CX-X（後に「CX-HLS」）」計画*1として開発が開始され、1968年6月に初飛行した。
高翼式の主翼とT字形尾翼が特徴で、メインギアの低圧タイヤの数を28個にし、特に補強した滑走路を必要としない機体となった。
また、着陸装置にはニーリングと呼ばれる伸縮機構を装備し、床位置を下げる事により搭載作業の効率化が図られている。
1969年12月から納入が開始されたが、納入後に主翼の構造強度が不足していることが判明し、全生産機が翼面荷重を抑えるため、最大搭載量80％の搭載制限措置が取られた。
後に、アルミニウム合金を使用した主翼の改設計などを行ったC-5Bが生産され、A型もB型と同等の改修が行われた。
積載能力としては、
- 兵員600名*2
- 463L貨物パレット×36枚
- M1A1主力戦車およびパトリオット地対空ミサイル発射機×2両
- M2A2歩兵戦闘車/M3騎兵戦闘車×6両*3
- ストライカー装甲車×7両
- HMMWV高機動多用途車×14両
- M270「MLRS」自走多連装ロケット砲×4両
- AH-64*4攻撃ヘリコプターまたはUH-60多目的・強襲ヘリコプター×6機
を搭載可能である。 また、MH-53やF-16も分解・折り畳みによって搭載が可能である。
1976年のベレンコ中尉亡命事件で、百里基地へMiG-25を輸送したのも当機である。
かつては、アメリカ軍の装備品の98％を輸送可能と言われた機体だったが、近年はC-17がその任をともに担いつつある。
関連：B747 An-124 オペレーション・ベビーリフト?
スペックデータ（C-5M） †
| 乗員 | 8名（通常時、最小4名） （操縦士、先任操縦士、副操縦士、航空機関士2名、ロードマスター3名） |
| 兵員 | 360名 |
| 全長 | 75.31m |
| 全高 | 19.84m |
| 翼幅 | 67.89m |
| 主翼面積 | 576�� |
| 空虚重量 | 172,371kg |
| 搭載重量 | 382,000kg |
| 最大離陸重量 | 418,000kg |
| 最大ペイロード | 130,000kg |
| 機体内燃料容量 | 193,600リットル |
| エンジン | GE CF6-80C2高バイパスターボファン×4基（推力225kN） |
| 速度 （最高/巡航） | マッハ0.79/マッハ0.77 |
| 上昇率 | 9.5m/s |
| 実用上昇限度 | 11,850m |
| 航続距離 | 9,165km（ペイロード129,000kg時） |
| 翼面荷重 | 610kg/�� |
| 推力重量比 | 0.26 |
派生型（カッコ内は生産機数） †
- C-5A（81機）：
初期生産型。後にB型と同等の改修が実施された。
2015年に退役。
- C-5B（50機）：
GE TF39-GE1Cターボファンへの換装やアビオニクスの改良、機体強度の強化を施した型。
- C-5C（2機）：
船舶運搬用に改修されたほか、NASAの大型貨物輸送任務のために製作された型。
運用は空軍が行っている。
- C-5M「スーパーギャラクシー」：
A型とB型の近代化改修型。
グラスコックピットや最新の航法・通信システムを導入し、エンジンをGE CF6-80C2への換装が行われている。
2006年5月16日に初号機がロールアウトし、順次更新が行われる予定である。
- L-500：
民間型。提案のみ。
*1 ボーイングB747は元々、この計画で「C-19」として提案された。
*2 機体が与圧されているため、貨物室にも人員が搭乗可能。
*3 増加装甲などを外し、20tまで軽量化した場合。実際は4〜5両。
*4 ローターを格納して搭載可能。
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