【R-1820】 †
Wright R-1820 "Cyclone 9".
アメリカのカーチス・ライト社で開発・製造された航空機用空冷星型エンジン。
1925年に製作された「ライト P-2」をベースに開発され、1931年〜1950年代まで長期に渡り生産が続けられた。
F2A「バッファロー」やSBD「ドーントレス」、B-17「フライングフォートレス」など、アメリカの航空機に搭載された。
派生型として、複列14気筒化したR-2600「サイクロン14」や複列18気筒化したR-3350「サイクロン18」がある。
また、「D200」の名称でキャタピラー社でライセンス生産され、M4A6「シャーマン」やM6?重戦車に搭載された。
ソ連でもシュベツォフ M-25?としてライセンス生産され、改良型のASh-62?、複列14気筒版のASh-82?、複列18気筒版のASh-73?、単列7気筒版のASh-21?へと発展、ソ連のエンジン開発の土台にもなった。
主な搭載機 †
- 航空機
- Bloch MB.220
- ボーイングB-17「フライングフォートレス」:R-1820-97(ターボチャージャー追加型)を搭載。
- ボーイング307
- ブリュースター?F2A「バッファロー」
- カーチスAT-32-A「コンドルII」
- カーチスSBC-4「ヘルダイバー」?
- カーチスP-36「ホーク」
- カーチスSC「シーホーク」
- カーチス・ライトCW-21
- ダグラスA-33
- ダグラスB-18「ボロ」?
- ダグラスDC-2?
- ダグラスDC-3(DST(Douglas Sleeper Transport)、G-101とG-202)
- ダグラス スーパーDC-3/R4D-8/C-47「スカイトレイン」
- ダグラスDC-5
- ダグラスDF:SGR-1820G-2を搭載。
- ダグラスSBD「ドーントレス」
- FMA AeMB.2"Bombi"
- ゼネラルモーターズ?FM-2「ワイルドキャット」*1:R-1820-56を搭載。
- グラマンTF-1/C-1「トレーダー」
- グラマンE-1「トラッカー」
- グラマンFF「フィフィ」
- グラマンF3F
- グラマンXF5F「スカイロケット」
- グラマンXP-50
- グラマンHU-16「アルバトロス」
- グラマンJ2F「ダック」
- グラマンS-2「トラッカー」
- ロッキードL-14「スーパーエレクトラ」?
- ロッキードL-18「ロードスター」
- ロッキード ハドソン
- マーチンB-10?
- ノースアメリカンNA-44
- ノースアメリカン O-47
- ノースアメリカンP-64?
- ノースアメリカンT-28B/C/D「トロージャン」
- ノースロップYC-125「レイダー」
- パイアセッキ?H-21
- ポリカールポフ I-16
- ライアンFR「ファイアボール」
- シコルスキーS-58/HUS/HSS/H-34
- 戦車(D200エンジン)
- M4A6中戦車
- M6重戦車
性能諸元 †
タイプ | 空冷星型9気筒 |
ボア | 155.6mm |
ストローク | 174mm |
排気量 | 29.88L |
全長 | 1,200mm |
直径 | 1,400mm |
乾燥重量 | 605kg |
燃料供給方式 | キャブレター |
過給器 | 遠心式スーパーチャージャー1段2速 |
離昇馬力 | 1,350hp/2,700rpm |
高度馬力 | R-1820-56: 1,200hp/-(高度1,520m) 900hp/-(高度5,620m) R-1820-C9HC: 1,300hp/2,600rpm(高度1,220m) 1,000hp/2,600rpm(高度5,330m) |