- バックアップ一覧
- 差分 を表示
- 現在との差分 を表示
- ソース を表示
- SA-10 へ行く。
- 1 (2004-06-28 (月) 23:35:15)
- 2 (2004-06-29 (火) 02:09:33)
- 3 (2004-06-29 (火) 11:23:15)
- 4 (2004-06-30 (水) 23:02:26)
- 5 (2004-10-30 (土) 12:18:07)
- 6 (2004-11-17 (水) 17:43:51)
- 7 (2004-11-26 (金) 19:33:56)
- 8 (2007-09-12 (水) 22:31:19)
- 9 (2008-06-19 (木) 22:38:34)
- 10 (2008-07-09 (水) 14:31:13)
- 11 (2009-02-25 (水) 15:14:48)
- 12 (2011-01-04 (火) 12:02:57)
- 13 (2011-03-22 (火) 23:03:33)
- 14 (2012-08-28 (火) 23:51:06)
- 15 (2013-05-27 (月) 22:07:56)
- 16 (2013-05-28 (火) 12:12:23)
- 17 (2013-05-28 (火) 22:45:53)
- 18 (2013-09-10 (火) 09:35:08)
- 19 (2014-04-15 (火) 18:02:25)
- 20 (2015-11-14 (土) 09:34:01)
- 21 (2017-07-12 (水) 18:15:15)
- 22 (2021-06-30 (水) 05:54:28)
【SA-10】 †
旧ソ連が開発した、現在ロシア軍の主力の一つである長射程地対空ミサイル。
NATOコードではSA-10「グランブル」、ロシア軍では「S-300」と呼ばれている。
1960年に開発され設計はファケル・ミサイル設計局が担当し、旧式化したS-25「ベルクート(SA-1『ギルド』)」?やS-75「ドヴィナー(SA-2『ガイドライン』)」・S-125「ネヴァー(SA-3『ゴア』)」の後継として開発された。
車両構成は発射機(ウラル375トラックで牽引される5P85Tトレーラ)・多機能交戦レーダー搭載車*1・ミサイル補給車両・通信車・指揮車両・整備車両等で、どれもがトラックに搭載されているか牽引のため移動・機動展開能力が上昇した。
この辺りはアメリカ軍のMIM-104「ペトリオット」とよく似ている。
ミサイル(5V55K)は発射機に4発搭載されており、発射の際は発射機を垂直の状態に上げ、コールド・ローンチ方式で発射される。
ミサイルは高度約30,000mまで到達でき、高高度?目標は元より中高度?・低高度?目標の航空機や巡航ミサイルを撃墜できる。
弾道ミサイルに対しては、S-300Pは限定的な弾道ミサイル対応能力を持つ。
最大射程は47kmでTVM誘導方式だがレーダー索敵距離は不明である。
SA-10の登場は、それまで旧ソ連軍で最新であったSA-6「ゲインフル」やSA-5「ガモン」を一気に旧式に追い込んだと言っても過言ではない。
1980年から量産が開始され、現在も継続中である。
これまでにベラルーシ・ブルガリア・ウクライナ・クロアチア・ギリシャ・ハンガリー・中国・インド・イラン・シリア等に輸出され、現在も積極的に販売が続いている。
なお、SA-10の発展型として1980年代半ばにS-300V(SA-12『グラディエーター/ジャイアント』)が登場し、さらにはキーロフ級やスラヴァ級等の艦対空ミサイルとしても採用された。
関連:SA-12 SA-6 SA-5 キーロフ スラヴァ
スペックデータ †
全長 | 7.00m(S-300PMU)/7.10m(PMU-1) |
直径 | 45cm/51.5cm(PMU-1) |
翼幅 | 90cm |
発射重量 | 1,480kg/1,450kg/(SA-N-6)1,500kg(PMU-1) |
射程 | ミサイル一覧参照 |
速度 | ミサイル一覧参照 |
推進方式 | 固体推進ロケットモーター |
弾頭 | HE(100kg/133kg(SA-N-6))または核弾頭(2kT) |
誘導方式 | 指令?と慣性、セミアクティブレーダー(TVMモード) |
ミサイル一覧 †
名称 | 射程 | 速度 |
5V55K/KD | 47km | 1,700m/s |
5V55R/RU | 90km | |
5V55RM (S-300F(SA-N-6)) | ||
5V55U | 150km | 2,000m/s |
48N6E | ||
48N6E2 | 195km | |
9M82 | 100km | 2,500m/s |
9M83 | 75km | 1,800m/s |
9M83ME | 200km | |
9M96E1 | 40km | 900m/s |
9M96E2 | 120km | 1,000m/s |
40N6 | 400km |
レーダー性能一覧 †
索敵レーダー †
名称 | 36D6 | 76N6 | 64N6 | 96L6E | 9S15 | 9S19 | MR-75 | MR-800 |
NATO コード | ティン シールド | クラム シェル | ビッグ バード | ビルボード | ハイ スクリーン | トップ スティール | トップ ベア | |
用途 | 低高度 検出 | 全高度 対応型 | 追跡用 | 海軍 (艦船用) | 海軍 (艦船用) | |||
索敵範囲 | 180〜360km | 120km | 300km | 300km | 250km | 300km | 200km | |
同時索敵 目標 | 120 | 300 | 300 | 200 | 16 |
追跡レーダー †
名称 | 30N6 | 30N6E1 | 30N6E2 | 9S32-1 | 3R41 |
NATO コード | フラップ リッドA | フラップリッドB | グリルパン | トップドーム | |
索敵範囲 | 200km | 140〜150km | 100km | ||
同時追跡目標 | 4 | 12 | 100 | 12 | |
同時攻撃目標 | 4 | 6 | 36 | 6 | |
備考 | フェイズドアレイレーダー |
主な搭載艦艇(S-300F) †
主な種類。 †
- S-300P(SA-10A):
初期生産型。
- S-300PS:
初期生産型の輸出型。
- S-300PMU(SA-10B):
中期生産型。
- S-300PMU1:
中期生産型の改良型。
- S-300PMU2:
後期生産型。
- S-300F(SA-N-6「グランブル」):
P型の艦対空ミサイル型。
「フォールト*2」/「リフ(輸出型)」と呼ばれる。
システムは5V55RMミサイルとB-203Aリボルバー式VLS、3R41「ヴォルナ(NATOコードネーム:トップ・ドーム)」射撃指揮装置によって構成される。
- S-300V(SA-12):
PMU型の発展型。詳しくは項を参照。
- 紅旗9(HQ-9):
中国がS-300PSを参考に独自開発した長距離地対空ミサイル。
詳しくは項を参照。
- 紅旗10(HQ-10):
S-300PMU1の中国でのライセンス生産型。
- 紅旗15(HQ-15):
HQ-10の改良型。
射程距離が延長されている。
- 紅旗19(HQ-19):
S-400相当。詳細不明。
- S-400(SA-21):
P型の発展型で後継。
当初はS-300PM3もしくはS-300PMU3とされていた。
Photo:Ukraine Department of Defense
*1 索敵レーダーとして、ティンシールド・クラムシェル・ビッグバード・ビルボード・ハイスクリーンが、追跡レーダーとして、フラップリッドA・B グリルパン トップドームがある。
*2 Форт:ロシア語で要塞の意。