Last-modified: 2023-07-01 (土) 16:10:08 (300d)

【HQ-9】(えいちきゅうきゅう)

紅旗9(HQ-9,Hóng Qí-9)/FD-2000.

中国が開発した初の国産長距離地対空ミサイル
1980年代に開発が開始され、ロシアから輸入したS-300PMU(SA-N-6 Grumble)の5V55シリーズのミサイル、ランチャー、誘導システムなどを参考にして1990年代に完成した。
誘導システムの開発には一部アメリカのパトリオットの技術を参考にしていると言われている。

艦船発射型の海紅旗9(HHQ-9、Hǎi Hóng Qí-9)も開発されており、蘭州級(052C型)駆逐艦に搭載されている。
発射方式はコールド・ローンチ式で、S-300FのB-303A 8連装回転式VLSに似た、6連装の円形VLSに搭載されている。
ミサイルは陸上型と比べて小型化されているが、性能は陸上発射型とほぼ同じである。

中国の他、モロッコ、トルクメニスタン、ウズベキスタン、パキスタンが導入している。

スペックデータ

全長6.8m
発射重量1,300kg
実用高度25〜30,000m
射程距離6〜120km
速度マッハ4.2
弾頭重量180kg
推進方式固体推進ロケットモーター
誘導方式慣性誘導+TVM誘導+セミアクティブレーダー誘導終端


バリエーション

  • 防空ミサイル型
    • 紅旗9(HQ-9):
      初期型。

    • 海紅旗9(HHQ-9):
      海軍向け。

    • 紅旗9A(HQ-9A):
      HQ-9の改良型。

    • 海紅旗9A(HHQ-9A):
      艦船発射型。
      蘭州級(052C型)駆逐艦に搭載されている。

    • 紅旗9B(HQ-9B):
      HQ-9の改良型。
      射程を300kmに延伸し、パッシブ赤外線誘導を追加したデュアルシーカーを搭載している。

    • 紅旗9C(HQ-9C):
      誘導方式にアクティブレーダー誘導を組み込んだもの。
      現在開発中。

  • 弾道ミサイル防衛・衛星攻撃兵器
    • 紅旗19(HQ-19):
      弾道弾迎撃ミサイル型。
      射程は1,000〜3,000kmでTHAADに匹敵する。

  • 輸出型
    • FD-2000:
      輸出型。射程125km。
      ステルスターゲット用にYLC-20パッシブレーダーを装備可能。
      HT-233目標捕捉レーダー、120型低高度捜索レーダー、および305A型AESA捜索レーダーを使用する。

    • FD-2000B:
      射程を250kmに延長した輸出型。

    • HQ-9/P:
      パキスタン向け輸出型。
      射程は対航空機で100km、対巡航ミサイルで25kmとなっている。


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