Last-modified: 2023-08-19 (土) 12:28:13 (43d)
【M4カービン】 †
M4 Carbine.
アメリカ軍の制式突撃銃「M16」をベースに作られたカービンライフル。
米軍の制式カービンとしては史上4番目となる*1。
戦車乗員や士官に向けた3点バースト搭載モデルがM4、特殊部隊等に支給されるフルオート搭載モデルがM4A1である。
原型のM16に比べてフロント部分が短縮され、伸縮式銃床により小型化されている。
また、レシーバー上部にピカティニーレイルを標準装備しているのが特徴。
短銃身化されてはいるが、M16に比べて射撃性能の低下はほとんど無い。
こういった特徴から、アメリカ陸軍では一般の歩兵部隊においてもM16から本銃への置換を進めており、本銃はカービンでありながら通常の突撃銃としても使用されている。
スペックデータ †
口径 | 5.56mm |
全長 | 850.9mm |
銃身長 | 368.3mm |
重量 | 3,480g |
ライフリング | 6条右転 |
使用弾薬 | 5.56mm NATO弾 |
装弾数 | 20発/30発(箱形弾倉) |
作動方式 | リュングマン式・回転ボルト閉鎖 |
発射速度 | 700〜900発/分 |
銃口初速 | 905m/秒 |
有効射程 | 500m(点目標)/600m(面目標) |
バリエーション †
- M4(M720):
初期型。
- M4A1(927):
特殊部隊向けフルオートモデル。キャリングハンドルは着脱式。
- M4E2(925):
ハンドガードにアクセサリー装着用のピカティニーレイルを持つMWS*2を装着したモデル。
MWSとしてナイツアーマメント社のRIS*3が採用される。
- M4 MWS:
M4にナイツ社製レールシステムを組み込んだもの。
- M4 CQB-R:
バレル長を通常モデルの14.5インチから、11.5ないし10.5インチに変更したモデル全般のこと。
SWAT等でも使用されているが、仕様は各所でバラバラである。
- M5:
M4の後継カービン。
作動機構をガス直噴式からガスピストン式とし、アッパーレシーバーと一体のレールシステムを採用している。
- Mk12:
SEALsに支給されているモデル。
CQB-Rと同じバレル長にNSWCデザインのストック等を使用している。
- Mk18:
狙撃向けモデル。
- C8カービン:
コルト・カナダ社(旧ディマコ社)製M4。
オリジナルとの相違点はリアサイトとマガジンのデザインである。
バリエ―ションとしてC8(コルトモデル723タイプ),C8A1(コルトモデル927タイプ),C8A2,C8A3,C8CQB(11.5インチ銃身モデル),C8SFWなどがある。
- L119A1:
C8カービンのバリエーション「C8SFW」の英軍採用モデル。
SASなどで使用されている模様。
コルト社製以外のM4(M4クローン) †
- SR-16:
ナイツアーマメント製のM4。
同社のオリジナルレールインターフェースを標準装備し、サイトが折りたたみ式になっているのが特徴。
米軍特殊部隊で採用されている。
- SR-556:
スターム・ルガー社がほぼ外注パーツ組み上げで製品化したM4クローン。
- LR-300:
ZM-ウエポンズが開発したM4クローン。
作動方式はショート・ストロークピストン方式。
- HK416:
H&K社が開発したM4カービンの改良近代化カービン。
詳しくは項を参照。
- SIG516:
SIG SAUER Inc.製のM4クローン。
作動方法はシグ社のライフル同様ガス圧利用のガス・ピストン方式でターン・ボルト・ロッキングが組み込まれている。
マガジンは同社のSIG556?と同じシグオリジナルのものである。
- M468(REC*47):
アメリカのバレット社がAR-15/M16シリーズ及びM4をベースに開発した突撃銃(または交換キット)。
弾薬は、USSOCOMの要請によりレミントン社が開発した次世代小銃弾である6.8mmSPC(6.8mmx43)弾を使用している。
*1 AR-15系の銃は以前から使われていたが、特殊部隊の独自調達品であったり、短機関銃扱いの採用であったりしていたため。
*2 Moduler Weapon System.
*3 Rail Interface System.
*4 Reliably Enhanced Carbine:高信頼性強化カービン。