Last-modified: 2016-01-16 (土) 12:16:22 (2880d)
【AS-11】 †
旧ソ連のラドゥガ設計局?が開発した中距離対レーダーミサイル。
NATOコードはAS-11「キルター(Kilter)」、ロシアではKh-58と呼ばれる。
前作Kh-28(AS-9「カイル」)?の後継として1970年代初期から開発されたもので、1978年には量産化が開始された。
シーカーにはPRG-58パッシブレーダー?シーカーを搭載し、射程は50km〜120km、弾頭は200kgのHE破片効果または核弾頭を搭載し、艦船や地対空ミサイル・レーダーサイト等を攻撃出来る。
なお、AS-11を使用する場合には目標捕捉用ポットとしてファンタスマゴリア電子情報収集ポットかヴィユガポットを付ける必要がある。
元々MiG-25BM「フォックスバット」やSu-24M「フェンサー」の防空制圧用兵器として開発されたが、現在ではこれら機種の他にもSu-17「フィッター」ファミリーやSu-25「フローグフット」、MiG-27「フロッガー」・Tu-16「バジャー」・Tu-22M「バックファイア」にも搭載できる。
輸出の方も好調でチェコ・スロバキア・ベラルーシ・ブルガリア・グルジア・アゼルバイジャン・ウクライナ・カザフスタン・北朝鮮等に輸出された。
関連:AS-9?
スペックデータ †
全長 | 6.036m |
直径 | 43cm |
翼幅 | 1.39m |
発射重量 | 710kg |
射程 | 120km |
速度 | マッハ3 |
飛行高度 | 8,000/19,500m(high/low) |
推進装置 | 液体燃料ロケットモーター |
エンジン | ツマンスキー R253-300 ターボファン |
弾頭 | HE 破片効果弾頭または核弾頭(200kg) |
誘導装置 | パッシブレーダー誘導 |
主な種類 †
- Kh-58:
初期生産型。
Su-24Mに搭載された。
- Kh-58A:
後期生産型で射程も160kmに伸びた。
なお、誘導方式には新たにアクティブレーダー誘導を導入していると言う不特定情報もある。
- Kh-58U:
改良型。
射程距離が延長され、発射後ロックオン(LOAL)能力が追加された。
- Kh-58E:
U型の輸出用ダウングレード型。
- Kh-58EM:
1990年に発表された輸出型。
- Kh-58UshE:
新しい広帯域シーカーを搭載した型。
Su-30MKに搭載された。
- Kh-58UShkE:
MAKS2007で発表された型。
折りたたみ式のフィンを備える。