【Ka-60】(かもふろくじゅう)

Камов Ка-60 <<Касатка(カサトゥカ)*1>>
ロシアのカモフ社が開発・製造する中型双発の汎用ヘリコプター
民間型の型名はKa-62。

Mi-8シリーズの後継として1984年から開発が開始され、1997年に原型機であるKa-60-1が完成。1998年に初飛行した。
それまでカモフの機体といえば二重反転ローターが定番であったが、本機ではそれを廃し、4枚ブレードのシングルローターダクテッドファンの組み合わせになっている。
また、名前のとおりシャチに似た流線型の胴体を持っており、全体形はドーファン2に酷似している。
ただし寸法はドーファン2よりも一回り大きく、エンジンもリビンスクRD-600Vを双発で備えており、輸送能力も高い。
胴体が太いためか、テイルブームにはT尾翼を備えている。

輸出型のKa-62Mは、Ka-60やKa-62よりも更に一回り大きく、メインローターも5枚ブレードに変更されている。
また西側の需要を意識して、エンジンGE T700またはCT-7*2へ換装しており、各種アビオニクスも西側の規格へ変更されている。

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スペックデータ

乗員1〜2名+降下要員14名
積載量2,000kgまでの機内積載物、または2,500kgまでの機外搭載物
主ローター直径13.50m
テイルローター直径1.40m
全長13.47m
全高4.00m
全幅1.90m
空虚重量3,500kg
最大離陸重量6,500kg
エンジンサトゥールン RD-600Vターボシャフト×2基
(出力1,282shp(975kW))
超過禁止速度300km/h
巡航速度265km/h
実用航続距離700km
戦闘行動半径300〜500km
実用上昇限度5,150m
戦闘時上昇限度2,100m


バリエーション

  • Ka-60:
    標準型。

  • Ka-60U:
    訓練ヘリコプター型。

  • Ka-60K:
    ロシア海軍向け。

  • Ka-60R:
    偵察型。

  • Ka-62:
    民間型。
    機体を再設計し、キャビンの改善や窓を大型化を行ったほか、トランスミッションは変更されメインブレードは5枚となった。
    エンジンチュルボメカ? Ardiden 3G(巡航時:680shp/1,252kW、離陸時:1,776shp/1,324kW)を装備する。

  • Ka-64「スカイホース」:
    輸出型。
    エンジンをGE T700 CT7-2D1に変更し、メインブレードを5枚に変更している。


*1 ロシア語でシャチの意。
*2 T700の民間型。

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