【バルカン】(ばるかん)

  1. Vulcan
    正しくはM61A1?の名称だが、同機関砲戦闘機搭載用をはじめ、艦艇防空用のCIWSや基地防空用のVADS、3砲身のM197?、7.62mm口径のM134などさまざまな派生型が生まれたため、ガトリングガンの代名詞的な名称にもなっている。

  2. Avro Vulcan
    イギリスのアブロ?社が開発した爆撃機
    1947年から開発が始まり、1948年に先行試作機である「アブロ707」が完成。原型機の初飛行は1952年で、1956年に就役した。
    イギリスの実用機で初のデルタ翼を採用し、巨大なデルタ翼が機体の大半を占めているのが特徴である。
    エンジンは、原型機はロールス・ロイス「エイヴォン」、試作機はアームストロング・シドレー「サファイア」、量産型はブリストル・シドレー「オリンパス」エンジンを4基搭載する。
    なお、超音速能力は持たない。
    当初は戦略爆撃機として開発されたが、空中発射核ミサイルの開発が滞り、またイギリスの核戦略が戦略潜水艦中心となったことから、戦術爆撃機として運用されることになった。
    ヴィッカース「バリアント」やハンドレページ「ビクター」と合わせて「3Vボマー」と称される。
    その中でも本機は低空侵攻能力に優れていたため最も長い間就役し、フォークランド紛争に参戦した。
    また、エンジンのテストベット機としても活躍し、世界初の実用ターボファンエンジンであるロールス・ロイス スペイやコンコルド向けのオリンパス 593、パナヴィア・トーネード用のRB199を搭載し試験している。

    【スペックデータ】
    乗員5名(操縦士、副操縦士、航空電子士官、レーダー航法者、進路設定者)
    全長29.6m(Mk.1)
    30.5m(Mk.1A)
    32.2m(Mk.2)
    30.5m(Mk.2A/Mk.2(MRR)/K)
    全高8.1m(Mk.1/Mk.1A)
    8.3m(Mk.2/Mk.2A/Mk.2(MRR)/K)
    全幅30.3m(Mk.1/Mk.1A)
    33.8m(Mk.2/Mk.2A/Mk.2(MRR)/K)
    翼面積330.2m²
    空虚重量37,144 kg
    最大離陸重量77,111kg
    最大兵装搭載量9,535kg
    エンジンブリストル オリンパス101/102/104ターボジェット(推力49kN (11,000lbf))×4基(Mk.1・Mk.1A)
    ブリストル オリンパス201/202/203ターボジェット×4基(Mk2・Mk2A・Mk2(MRR)/K)
    ブリストル オリンパス301ターボジェット×4基(Mk.2A)
    速度
    (最高/巡航)
    マッハ0.96/543kt
    航続距離4,171km
    実用上昇限度16,760m
    武装胴体内に巡航ミサイル・爆弾類を搭載可能。
    ブルースチールMk.1空対地巡航ミサイル
    AGM-45M シュライク対レーダーミサイル
    454kg通常爆弾
    ブルーダニューブ核爆弾?
    イエローサン水素爆弾

    【派生型】
    • VX770/771
      原型機。2機が製作された。

    • VULCAN B.Mk1
      初期の生産型。
      ブリストル オリンパス 101, 102, 104 ターボジェットエンジンを搭載する。

    • VULCAN B.Mk1A
      Mk1に電子妨害装置を搭載したもの。

    • VULCAN B.Mk2
      AGM-48 スカイボルトALBM搭載型。

    • VULCAN Mk2(MRR)/SR.Mk2
      B.Mk2を改修した洋上レーダー偵察機型。11機改修。

    • VULCAN B.Mk2K
      VULCAN B Mk2とB Mk2 (MRR)を改修した空中給油機型。6機改修。

    • XA902
      Mk1の改修型。
      ロールスロイス・スペイエンジンの開発に使用された。

    • XA984
      Mk1の改修型。
      コンコルド用のオリンパスエンジンの開発に使用された。

  3. Balkan
    バルカン半島。
    東欧州に位置し地中海と黒海に面する。
    その地勢的条件から有史以来民族紛争が絶えず「欧州の火薬庫」と言われている。

トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS