Last-modified: 2021-12-31 (金) 10:15:19 (518d)
【マグナム】 †
Magnum
ラテン語で「大きい」を意味するmagnusの中性形。派生してフランス語で約1.5リットルの大きな酒瓶を意味する言葉。
- アメリカ空軍における対レーダーミサイル発射時のコール。
関連:ワイルドウィーゼル AGM-88
- マグナム弾、マグナム銃。
狭義から転じて火薬量を増量した弾薬(大瓶弾薬)を指す。
黒色火薬の時代には「エクスプレス・カートリッジ」、無煙火薬の時代には火薬の組成から「ニトロ・エクスプレス」と呼ばれており、マグナムと呼ぶようになったのは1920年代から*1。
当初は大口径小銃弾を指していたが、S&W社が拳銃弾の.357Magnum*2を発表して以降、拳銃弾、小銃弾問わずメーカーが安全動作を保証する強装弾の名前として定着している*3。
また、同様の慣例としてマグナム弾を装填できる銃の事もマグナム、マグナム銃と呼ばれている。
主なマグナム弾 拳銃弾 銃弾名 口径 使用銃 223WMR
(.22マグナムとも)22口径(5.56mm)
リボルバー・
オートマチック両用コルト・トルーパー
ハイスタンダード・デリンジャー など.357マグナム .38口径(9mm)
リボルバー用S&W M19
コルト・パイソン
デザートイーグル など.357オートマグピストル
(通称.357AMP).38口径(9mm)
オートマチック用.357オートマグ .41マグナム .41口径(10.4mm)
リボルバー用S&W M57
スタームルガー・ブラックホーク など.41AE .41口径(10.4mm)
オートマチック用ジェリコ941 など .44マグナム .44口径(11.2mm)
リボルバー用S&W M29
デザートイーグル など.44オートマグピストル
(通称.44AMP).44口径(11.2mm)
オートマチック用.44オートマグ .45Win Mag .45口径(11.4mm)
オートマチック用LAR グリズリー など .454カスール .45口径(11.4mm)
リボルバー用スタームルガー・スーパーレッドホーク
トーラス・レイジングブル など.50AE .50口径(12.7mm)
オートマチック用デザートイーグル
オートマグV
LAR グリズリー など.500ラインバー .50口径(12.7mm)
リボルバー用スタームルガー・ビズリーカスタム .500S&Wマグナム S&W M500
トーラス・レイジングブル などライフル弾 銃弾名 口径 使用銃 .30ウインチェスターライフル .30口径(7.62mm) ワルサーWA2000 など .300WSM .338ラプア・マグナム .338口径(8.58mm) AIアークティクウォーフェア など .460ウェザビー・マグナム .458口径(11.63mm) ウェザビー・マークVライフル など .50口径機関銃弾
(通称.50BMG).50口径(12.7mm) ブローニングM2重機関銃
バレットM82など.577 T-REX .585口径(14.9mm) A-Square Hannibal Model Rifle .600ニトロ・エクスプレス .60口径(15.24mm) ホーランド&ホーランド・ダブルライフル
Pfeifer Zeliska.700ニトロ・エクスプレス .70口径(17.78mm) ホーランド&ホーランド・ダブルライフル など - Yak-30 Magnum
1950年代に旧ソ連のヤコブレフ設計局が開発したYak-30試作ジェット練習機に、NATOがつけたコードネーム。
- SIGINT活動を任務としたアメリカの偵察衛星の愛称。
*1 イギリスの銃メーカーであるホーランド&ホーランド社が自社開発の小銃弾に.300H&H Magnumと名付けた。
*2 .38スペシャル弾の薬莢を約3.5mm延長して火薬を増量させたもの。
*3 既存の弾薬に増薬した弾を総じてホット・ロードという。
また、個人的に増薬した結果メーカーの保証規格から外れた弾薬は「ワイルドキャット」と呼ばれ、マグナムとは区別される。