【AA-3】(えーえーさん)

旧ソ連が開発した、ソビエト初の量産レベルに達した第1世代中射程空対空ミサイル
A-3はミコヤン・グレビッチのI-75及びスホーイのT-47(正式採用名Su-11?)と言った新世代重迎撃機用の迎撃ミサイルとして、1950年代半ばに開発がスタート。
セミアクティブレーダー誘導方式を使用するR-8Rと赤外線誘導方式を使用するR-8Tの2種類が存在する。
どちらもミサイル前部のシーカー部分以外は共通であり、通常、ECMやグランドクラッターに対する対抗策として両方のタイプが搭載される。
グランドクラッターから目標を分別する能力が無いために発射時には攻撃機は目標となった機体よりも低い位置を取る必要がある。
主に、Su-9/Su-11「フィッシュポットC」、Su-15「フラゴン」、Yak-28P ファイアバーに搭載された。

カタログスペック

NATOコードAA-3 Anab(アナブ)
開発社Bisnovat(現Vympel)社
製造コード名zdeliye24(製品24)
正式採用名R-8R/T
形式名R-8MTR-8MRR-8M1RR-8M1TR-98MTR-98MR
全長4m4.18m4.05m4.14m4.26m
直径27.5cm
翼幅1.22m
発射重量227kg275kg285kg265kg227kg275kg
射程2〜12km2〜20km2〜14km2〜16km2〜24km
飛行高度5,000m〜23,000m
最大速度M2.0以下
推進方式固体燃料ロケットモーター
弾頭HE破片効果弾頭(40kg)
誘導方式IRホーミングセミアクティブレーダーセミアクティブレーダーIRホーミングセミアクティブレーダー
G限界N/A
発射装置PU-1-8-PU-2-8

搭載機

主な種類

  • R-8R(AA-3):
    初期生産型。
  • R-8R1(AA-3):
    Yak-28P及びSu-15用に開発された「オリョールD」レーダー適応型。
    オートパイロット?シーカーの向上により最低可能発射高度が以前の物よりも低くなっている。
    • R-8M1R:
      セミアクティブレーダー誘導型。
    • R-8M1T:
      赤外線誘導型。

  • R-8M2(AA-3A):
    シーカー、オートパイロット、近接信管が改良され、「オリョールM」レーダーに対応したモデル。後にR-98R/Tとして正式採用された。
    後部フェアリングがテーパーのついてない筒状の物に変更されたことからこれまでの型との識別は容易。
    赤外線誘導モデルは全方位攻撃能力及び昼夜を問わない交戦能力を得た。

  • R-98MR/MT(AA-3A):
    運用母体であるSu-15の改良に伴い改良されたモデル。

  • UR-8:
    実弾と同じシーカーなどの誘導装置や訓練用の記録装置を搭載する練習用ミサイル。
    エンジンや炸薬類は搭載していない。


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