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*&ruby(てつどう){【鉄道】}; [#o3cef555]
地上に敷設された金属製のレール(軌道と呼ぶ)を走行する車両により、貨物および旅客を輸送する物流システム。~
18世紀後半から19世紀に掛けて登場し、車両の動力は馬、人力から[[蒸気機関]]、[[エンジン]]、[[電動機]]と、様々であるが、現在ではおおむね[[エンジン]](特に[[ディーゼルエンジン]])か[[電動機]]が用いられている。~
各車両に搭載された[[電動機]]を用い、旅客を輸送する鉄道車両を特に「電車」と呼ぶが、動力機関、貨物旅客に関わらず、鉄道車両を総じて「電車」と呼ばれる場合が多い。((あくまでもこれは慣例的な表現であり、厳密には間違いである。))~
バスやトラックに比較し同一の[[ペイロード]]を輸送するコストは、おおむね1/10程度である。~
Railway/Railroad.~
~
あらかじめ軌道を敷く必要があるが、大量の物資を高速で非常に効率良く運ぶ事ができるため、弾薬から食料、人員など大量の物資を輸送する必要がある[[兵站]]の戦略において、鉄道の登場は革命的な出来事であった。~
(そのことからか、[[軍隊]]における鉄道の運用は[[輜重兵科>輜重]]や工兵科が受け持つことが多かった)~
道の上に鉄製((近年ではコンクリート製のレールも開発され、「新交通システム」やモノレールなどで使用されている。))の軌道(レール)を敷く事。~
便宜上、そのように敷かれた軌道を利用して走る車両や、そうした軌道・車両を利用する物流システム全般も指す。~
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また、19世紀後半〜20世紀前半には大型の[[野戦砲]]を貨車に搭載し、軌道のあるところならどこでも射撃できるようにした「列車砲」や、対空砲座や回転式砲塔などを貨車に取り付け、これを[[装甲]]防御を施した機関車に牽引させる「装甲列車」という兵器が実用化されていた。~
これらの鉄道を利用する野戦兵器は、自動車や[[航空機]]の発達により[[第二次世界大戦]]を境に廃れたが、後の[[冷戦]]時代に「[[相互確証破壊]]」を確立させる[[戦略哨戒]]の手段として考案された~
「[[弾道ミサイル]]の移動発射装置を貨物列車に擬装して走らせる」~
というアイディアの基ともなった。
予め土地を確保してレールを敷く必要があるため、インフラ整備のために極めて多大な時間と初期投資を必要とする。~
一方、鉄道車両は悪路を想定する必要がなく((レール上を直進するだけなので、進路変更や右折・左折を行う機能すら必要とされない。加速と減速さえ可能ならそれで良いのである。))、また道路ではとても走れないような長大な車両を運用する事ができる((ギネスブックによると、世界最長の列車は720両編成・全長約3.4km。&br;  日本人には想像しがたいものだが、大陸を横断して大量の物資を輸送する場合には100両以上の列車が編成される事も珍しくない。))。~
自動車に比べて減速・停止や安全確認の機会も少なくなるため、安全・迅速・効率的な運行が可能である((線路上で子供が遊んでいるような管理不行き届きな路線でさえ、同じ立地条件での自動車輸送よりは効率的である。))。~
整備された鉄道網は、同じ条件下で自動車を使う場合の1/10程度の低コストで輸送を行う事ができる。~
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18世紀後半に登場し、初期は馬車や人力車で行われていた荷役の負担を軽減するために用いられた。~
[[エンジン]]の技術と結びつく事で世界中に広まり、現代でも交通網の要として広く利用されている。~

**鉄道の軍事利用 [#aa60f958]
鉄道の登場は[[軍事革命]]的な出来事でもあり、[[国家総力戦]]を戦う上で重要な要素であった。~
鉄道を利用すれば、武器・弾薬・食料・人員・資材など、大量の物資を高速で効率良く輸送する事が可能になったためである。~
このため、一時期は[[兵站]]戦略上の方針に基づいて[[輜重兵科>輜重]]や[[工兵科>工兵]]が軍用鉄道網を管理していた。~
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また、極めて多大な[[ペイロード]]を活かし、巨大な兵器を搭載して戦闘に直接参加する鉄道車両も登場した。
>当時の[[戦車]]では搭載困難な大型の[[榴弾砲]]を台車に搭載した「列車砲」。~
あるいは[[装甲]]化された機関車が[[高射砲]]・[[カノン砲]]・[[機関砲]]を載せた台車を牽引する「装甲列車」など。

しかし、戦闘兵器としての鉄道車両は、その[[機動]]に致命的な欠陥を抱えていた。~
列車はレール上での前進・後退しかできないため、回避[[機動]]を取る事も隠れる事もできない。~
よって、[[機動戦>ヒットアンドアウェイ]]に徹する[[戦車]]・[[航空機]]への対処は事実上不可能であった。~
この弱点が[[第二次世界大戦]]において浮き彫りになり、鉄道は軍事の第一線から退いていった。~
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現代に至っては、軍隊はレールを敷く時間すら確保できないほど活発に[[機動]]するのが普通である。~
このため、鉄道の本領であった[[兵站]]輸送においても、機動性に優れた自動車や[[航空機]]に置き換えられつつある。~
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とはいえ、交戦を想定しない場合には現代でも[[コスト・パフォーマンス]]面で最優に近い。~
このため、平時の[[領土]]内交通では[[兵站]]網の構成要素として現在も鉄道が活用されている。~
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また、現代でも列車砲の後継として、[[弾道ミサイル]]とその発射装置を搭載した列車が運用される場合がある。~
[[弾道ミサイル]]1発は少なくとも5〜7トン以上の重量を持ち、車両輸送はあまり現実的でないためである((日本の運転免許区分で例えれば、ミサイル1発ごとに大型貨物自動車1台を確保しなければならない計算になる。))。~
こうした[[弾道ミサイル]]搭載列車の中には、[[戦略核兵器]]が搭載されたものも含まれているという。~
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関連:[[戦略哨戒]] [[第101建設隊]]


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