【ハイパワー】(はいぱわー)

Fabrique Nationale Grande Puissance.(仏)
Fabrics National Hi-Power / Browning Hi-Power.(英)

ベルギーのファブリック・ナショナル社が製造する半自動式拳銃
メーカー名を取って「FNハイパワー」と呼ばれるが、ブローニング?が設計や販売に一部関与していたため、「ブローニング・ハイパワー」と呼ばれることも多い。
口径は9mmルガーが基本であるが、近年は10mmショートを使用するものも存在する。

この銃が革命的であった点は、13発装填できる複列弾倉と、バレルリンクを使用しないティルトバレルロッキング?ショートリコイル?機構である。
これらの特徴はその後に登場した軍用拳銃のほとんどに踏襲されているため、近代軍用拳銃の祖と呼ばれている。
特に装弾数の多さからGrande Puissance(グランド・ピーザンス)と名づけられ、その英訳であるHi-Power(ハイパワー)の名前が広まった。

ベルギー軍やイギリス軍をはじめとして、多くの国が軍用拳銃として採用していた。
SASや、日本の海上保安庁が使用していたことでも知られる。

しかしトリガーシステムがシングルアクションであるため、ダブルアクション拳銃が主流である現代においてはその姿を消しつつある。
ハイパワーをダブルアクション化した HP-DA もつくられたが、他の銃が普及した後であったため広まらなかった。

  • M1935: ベルギー軍制式採用品
  • L9A1: イギリス軍制式採用品
  • Mark3: AFPBを取り入れて安全性を高めたタイプ
  • コンペティション: 射撃競技用に大型の照準器を備えている
  • プラクティカル: 使い勝手や耐久性を考慮し、ラバーグリップやクロムめっきを取り入れたもの

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