Last-modified: 2013-05-27 (月) 13:07:35 (1434d)

【SA-14】(えすえーじゅうよん)

旧ソ連が9K32「ストレラ-2(SA-7「グレイル」)」の後継として開発した、新型の個人携帯式地対空ミサイル
NATOコードではSA-14「グレムリン」、ロシアでは9K36「ストレラ*1-3」と呼ばれる。

前作SA-7は誘導方式の問題などで、
・「目標の後方からしか発射出来ない」
・「低空を飛行するヘリコプターやレシプロ機に対しては命中率が低下する」
・「晴天時、シーカー角度が20度範囲内に太陽があると太陽を追跡対象と判断してしまう」*2
等の問題が多数発生し、大量生産はされたものの命中率は殆ど無く信頼出来る兵器では無かった。
そこで、直ぐにこれらの問題をクリアーした新型個人携帯式地対空ミサイルの開発が1970年から始まった。

設計はKolomna設計局で、開発時間短縮のために外見のベースはSA-7と同じものを使用、赤外線シーカーは新型に取替え*3*4追加装備として9P51熱電池が取り入れられている。
ミサイルの方はSA-7の約2倍の炸薬を装填し、破壊力の強化が図られている
その他推進装置(4.5kmと最大射程が延びた)等多くの部分を改良したためか、1978年にSA-14として完成した時にはSA-7よりかなり重いものとなってしまった。

現在の所、ロシア軍では9K310「イグラ-1(SA-16『ギムレット』)」9K38「イグラ(SA-18『グロウズ』)」へと機種変換され、第一線からは徐々に退役している。

量産開始後は旧ソ連の他キューバ、キルギスタン、グルジア、シリア、スロバキア、セルビア、タジキスタン、チェコ、ドイツ、トルクメニスタン、ニカラグア、ハンガリー、フィンランド、ブルガリア、ベラルーシ、ペルー、ポーランド、南アフリカ、モルドバ、ヨルダン、アルメニア、アンゴラ、インド、ウクライナ、ウズベキスタン、エルサルバドル、カザフスタン、北朝鮮等に輸出され多くの実戦で使用された。
なお国以外にもゲリラや反政府組織等にも裏ルートで供給されているらしい。

関連:SA-7 SA-16 SA-18 DHL貨物便撃墜事件?

スペックデータ

全長1.5m
直径7.2cm
翼幅30cm
発射重量10.3kg(ミサイル)
16kg(発射管全体(ミサイル含む))
推進方式固体推進ロケットモーター
弾頭HE 破片効果(1kg)
最大速度470m/sec
飛行高度10〜5,500m
射程30〜2,700
G限界N/A
誘導方式パッシブ赤外線赤外線シーカー(冷却)、1チャンネル、3.5〜5.0マイクロ波長)



*1 Стрела:ロシア語で矢の意。
*2 また水平発射した場合、太陽光で温度が上がっている岩肌などにも反応してしまう
*3 これにより、オールアスペクト発射能力が可能になった。
*4 但し、正面攻撃時は目標速度360m/s以下、後方攻撃時は250m/s以下という使用制限がある。

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