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【中距離多目的誘導弾】 †
Middle range Multi-Purpose missile(MMPM).
防衛省技術研究本部と川崎重工業が2000年代に開発した対舟艇・対戦車ミサイルシステム。
部隊内では「
本ミサイルは、制式化から20年近く経過した「87式対戦車誘導弾(ATM-3、中MAT)」の後継として、「XATM-6」の名称で2004年度から開発が開始された。
しかし「79式対舟艇対戦車誘導弾(ATM-2、重MAT)」の後継となった96式多目的誘導弾が高コスト化*1・構成の複雑化*2し、重MAT全てを更新することが不可能になったため、中MAT・重MAT双方の後継となることを考慮されて開発された。
なお、開発には「01式軽対戦車誘導弾(ATM-5、軽MAT)」で得た技術*3が生かされているとされる。
誘導方式は赤外線画像誘導(IIR)とセミアクティブレーザー誘導を併用し、照準は赤外線画像とミリ波レーダーで行われる。
1秒間隔の連続射撃による同時多目標への対処能力や撃ちっ放し能力を持ち、発射後ロックオン(LOAL)が可能といわれる。
各装置(発射機と追尾装置、自己評価装置を一体化したシステム)は高機動車に搭載されている。
*1 1セット20億円(2009年度調達価格)。
*2 高機動車や3 1/2tトラックを含めた車両6両で1セット(1個射撃分隊)。
*3 前翼を持たず後部に4枚の矩形翼を持つ構成やサイドスラスター方式の推進装置、赤外線画像シーカーなど。