*&ruby(えーてん){【A-10】}; [#k8f3676b]
Fairchild A-10 "&ruby(サンダーボルト){Thunderbolt};&ruby(ツー){��};"~
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[[フェアチャイルド]]社が設計・開発した重[[攻撃機]]。~
正式な愛称は"Thunderbolt��"だが、"&ruby(ウォートホグ){Warthog};"（いぼいのしし）または"&ruby(ホッグ){Hog};"（豚）という俗称もある。~
[[ワルシャワ条約機構]]を[[仮想敵国]]とし、敵[[機甲部隊]]に対する[[近接航空支援]]に特化した設計がなされている。~
対戦車戦を想定しているため、低速域での操縦性に優れる[[低翼]]式[[直線翼]]を採用。~
[[コックピット]]周辺は厚さ1.5インチの[[チタニウム]][[装甲]]に覆われ、[[エンジン]]も被弾を避けるため[[主翼]]、[[垂直尾翼]]の奥に隠されている。~
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東側の23mm[[機関砲]]を想定した防御能力を持ち、多少の被弾でも問題なく飛行でき、整備性も非常に良好で、機体の[[稼働率]]も高い。~
ただし防御能力は開発当時の対空[[榴弾]]による[[曳下射撃]]を想定したもので、現代の[[火器管制装置]]による射撃では直撃弾が発生するため耐えられない。~
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対空戦闘は全く想定されておらず、[[レーダー]]は未搭載。空力特性も相当に鈍重。~
[[戦闘機]]との交戦には全く耐えられないし、[[航空優勢]]未確立の状況下に投入する事も想定されていない。~
>[[飛行機]]の基準では鈍重だが、[[ヘリコプター]]と比べれば遙かに優速。~
[[湾岸戦争]]においてイラク軍の[[Mi-17>Mi-8]]ヘリコプター2機を[[機関砲]]で[[撃墜]]した実績を持つ。
[[誘導爆弾]]・[[空対地ミサイル]]の搭載も可能だが、開発時に想定された主武装は本機専用のGAU-8/A「[[アヴェンジャー]]」30mm[[ガトリング砲>ガトリングガン]]。~
最大毎秒67発の[[徹甲弾]]・[[劣化ウラン弾]]を発射し、[[戦車]]・[[装甲車>装甲兵員輸送車]]など現存するあらゆる車両を破壊可能。~
しかし[[地対空ミサイル]]・[[高射砲]]に対して[[有効射程]]で劣っており、[[攻勢対航空作戦]]には不適格。~
>1991年の[[湾岸戦争]]において、イラク軍メディナ師団との交戦に際し、防空部隊の[[SA-13]]によって2機を喪失している。
配備当初は不評を買っていたが、[[湾岸戦争]]での[[実戦証明>バトルプルーフ]]によって評価が一転。~
[[攻撃ヘリコプター]]を上回る速度と[[稼働率]]、高い攻撃能力、被弾によく耐える頑丈な機体設計などで定評を受けている。~
現在も[[攻撃機]]および[[前線航空管制>前線航空管制官]]機として[[アメリカ空軍]]・[[州空軍>州兵]]に配備されている。~
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関連：[[前線航空管制官]] [[タンクバスター]] [[ガンシップ]] [[サイレントガン]] [[Il-2]]~
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#ref(a10.jpg)
Photo: USAF
Photo: USAF~
**スペックデータ（A-10A）[#x5507868]
|乗員|[[パイロット>エビエーター]]1名|
|全長|16.26m|
|全高|4.47m|
|翼幅|17.53m|
|主翼面積|47��|
|翼型|ルート：[[NACA>NASA]] 6716&br;チップ：NACA 6713|
|空虚重量|11,321kg|
|積載重量|13,782kg&br;[[CAS>近接航空支援]]任務時：21,361kg&br;対[[装甲]]ミッション時：19,083kg|
|最大離陸重量|22,700kg|
|機体内[[燃料]]容量|4,990kg|
|[[エンジン]]|[[GE>ジェネラルエレクトリック]] [[TF34-GE-100A>TF34]][[ターボファン]]×2基|
|[[推力]]|40.32kN（9,065lbf）|
|超過禁止速度|833km/h（高度1,500m、[[Mk.82>Mk.80シリーズ]]×18発搭載時）|
|最高速度|706km/h（海面上、[[クリーン]]時）|
|[[巡航速度]]|560km/h|
|[[失速]]速度|220km/h|
|[[戦闘行動半径]]|CAS任務時：460km（高度1,500mで1.88時間のロイター、10分間の戦闘）&br;対装甲ミッション時：467km（海面上、30分間の戦闘）|
|[[フェリー>回航]][[航続距離]]|4,150km（50[[kt>ノット]]の向かい風、20分のリザーブ）|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|13,700m|
|[[上昇率]]|30m/s|
|[[翼面荷重]]|482kg/��|
|[[推力重量比]]|0.36|
|固定武装|GAU-8/A「アヴェンジャー」30mm[[ガトリング砲>ガトリングガン]]×1基（装弾数1,174発）|
|[[ハードポイント]]|11か所（胴体下3か所と主翼下8か所の[[パイロン]]ステーション）に&br;最大16,000ポンド（7,260kg）まで搭載可能。|
|[[AAM>空対空ミサイル]]|[[AIM-9「サイドワインダー」>AIM-9]]×2発|
|[[AGM>空対地ミサイル]]|[[AGM-65「マーベリック」>AGM-65]][[空対地ミサイル]]×6発|
|爆弾類|Mk.77 750lb[[焼夷爆弾>焼夷弾]]&br;GBU-15 [[TV誘導>可視光誘導]]/[[赤外線]][[誘導爆弾]]&br;各種ナパーム弾（BLU-1・BLU-27）&br;[[Mk.80シリーズ]]&br;[[クラスター爆弾]]各種&br;（BLU-1、BLU-27/B「ロックアイ�供廖�BL755、CBU-52/58/71/87/89/97）&br;「[[ペイヴウェイ>ペイブウェイ]]」シリーズ[[レーザー誘導爆弾]]&br;[[JDAM]]（C型）&br;風向修正弾薬ディスペンサー（C型）|
|[[ロケット弾]]|LAU-61/LAU-68[[ロケット弾]][[ポッド]]×4基&br;（ハイドラ70 70mmロケット弾×19発/APKWS(Advanced Precision Kill Weapon System.) 70mmロケット弾×7発）&br;LAU-131ロケット弾ポッド×6基（ハイドラ70 70mmロケット弾×7発）|
|その他装備|SUU-42A/A [[チャフ]]/[[フレア]]/[[デコイ]]ディスペンサーポッド&br;AN/ALQ-131 or AN/ALQ-184 [[ECM]]ポッド&br;[[スナイパーXR>AN/AAQ-33]]または[[AN/AAQ-28「ライトニングAT」>ライトニング]]目標指示ポッド（C型）&br;600 US ガロン（2,300リットル）[[増槽]]×2基|
|[[アビオニクス]]|AN/AAS-35(V)「ぺイヴ・ペニー」[[レーザー]]目標指示[[ポッド]]（現在は使用されていない）&br;[[ヘッドアップディスプレイ>HUD]]|
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**派生型 [#m7cd125a]
-YA-10A：~
試作機。2機製造。~
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-A-10A：~
量産型。1976年より部隊配備。~
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-OA-10A：~
前線航空管制機型。~
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-YA-10B Night/Adverse Weather（N/AW）：~
夜間全天候攻撃型の複座実験機。~
前量産初号機 (73-1664) を改装。~
一機のみ試作され、2023年現在、アメリカ空軍フライトテストセンター博物館に展示されている。~
一機のみ試作され、2024年現在、アメリカ空軍フライトテストセンター博物館に展示されている。~
~
-A-10C：~
A型の精密交戦プログラム（PEP）能力向上計画による近代化改修型。2005年初飛行。~
[[コックピット]]の[[グラスコックピット]]化や[[HOTAS]]概念の導入、新型兵装搭載管理システムの搭載が行われた。~
また、[[TF34-GE-101>TF34]][[エンジン]]への換装や、[[スナイパーXR>AN/AAQ-33]]または[[AN/AAQ-28「ライトニングAT」>ライトニング]]目標指示[[ポッド]]の携行能力付与が行われた。~
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