*&ruby(ぞうそう){【増槽】}; [#j1d18242]
機体内部にあるのではなく、外部に装着して使用する[[燃料]]タンク。~
基本的には着脱可能であるが、中には標準装備で着脱不可のもの([[コンフォーマルタンク]])もある。~
~
発明されてから今日に至るまで、[[軍用機]]の[[戦闘行動半径]]を伸ばすために必要不可欠な装備となっている。~
主に[[攻勢対航空作戦]]など、実際の航行距離・[[燃料]]消費量が予測不能な場合に装着される。

>なお、基本的には[[航空機]]でのみ必要とされる装備であり、陸上車両や船舶ではほとんど用いられない。~
どうしても必要以上に燃料を多く積まねばならない場合には[[ペイロード]]に燃料缶でも積んでおき、必要に応じて補給すれば良いからだ。~
とはいえ、[[戦車]]や[[自走砲]]では必要に応じて増槽が取り付けられる事がたまにある。

実用化されたのは[[第二次世界大戦]]前後。~
当初は[[エンジン]]出力に比して無視できないほど重く((より正確に表現すれば、十分な[[燃料]]を積載できる強力な[[エンジン]]が存在しなかった。))、また空力的にも非効率的な形状をしていた。~
この性質は[[ドッグファイト]]においては甚大な弱点となるため、交戦時には切り離して投棄されるのが通例だった。~
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[[空対空ミサイル]]と[[エンジン]]・[[レーダー]]技術が発達した現代の空戦では、あえて除装する必要性がないため、緊急事態に遭遇しない限り切り離す事はせず、通常は持ち帰って再利用する。~
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なお、緊急時であっても市街地上空での切り離しは禁止される((家屋や道端めがけ、数千m上空から、数百リットルの可燃物がまとめて落下してくるのである。落下地点で何が起こるかは想像に難くない。))。~
なお、緊急時であっても市街地上空での切り離しは禁止される((家屋や道端めがけ、数千m上空から、数百リットルの可燃性液体がまとめて落下してくるのである。落下地点で何が起こるかは想像に難くない。))。~
[[航空自衛隊]]では、増槽を切り離さねばならなくなった際には、海上まで飛行した上で付近に船舶が居ない事を確認してから切り離す事としている。~

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関連:[[コンフォーマルタンク]] [[マルチロールファイター]]

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