*&ruby(らいとにんぐ){【ライトニング】}; [#f7b64442]
English Electric Lightning（BAC Lightning）.~
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イギリスの[[イングリッシュ・エレクトリック]]社が1950年代に開発した[[超音速]][[戦闘機]]。~
制式名称は「[[ライトニング]]」((稲妻の意。))。~
[[制式]]名称は「[[ライトニング]]」((稲妻の意。))。~
アメリカの[[F-4「ファントム�供�>F-4]]やソ連の[[MiG-21「フィッシュベッド」>MiG-21]]と同時期に運用された機体で、第2世代ジェット戦闘機に分類される。~
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機体は、テーパーの無い鋭後退角矩形薄翼と低位置の[[水平尾翼]]を持ち、エンジンは[[ロールス・ロイス]]「[[エイヴォン]]」を縦置き双発で搭載するという珍しい配置になっている。~
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試作機であるP.1Aは1954年8月に初飛行した。~
しかし、搭載予定の[[エイヴォン]]エンジンは開発が遅れていたため、代わりに[[リヒート>アフターバーナー]]なしのアームストロング・シドレー「[[サファイア]]」を搭載していた（後に[[リヒート>アフターバーナー]]ありのサファイアに換装）。~
P.1A 2号機はフェランティ社製[[火器管制装置]]やADEN砲、DH ブルージェイ（Blue Jay、後の[[ファイアストリーク]]）[[空対空ミサイル]]を備え、航続力不足を補うため胴体下部に着脱式[[増槽]]を付加し実用化試験に供された。~
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その後、エイヴォン200R（[[推力]]6,000kg）エンジンを搭載し、機首の空気取入口に[[レドーム]]兼用のショックコーンを設けた増加試作機のP.1Bが1957年4月に初飛行し、「ライトニングF.1」として1959年から実戦配備されることとなった。~
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しかし、空気抵抗削減のために胴体を絞り込んだことから、機体内の燃料タンクが増設できず、主翼下面には主脚が格納されるため、[[ハードポイント]]が設置できなかった。~
そのため、幾度かの改良を経てもライトニングには[[航続力>航続距離]]が短く[[兵器搭載量>ペイロード]]に乏しいという欠点が付きまとった。~
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[[第二次中東戦争>中東戦争]]後は、[[F-4]]や[[トーネード>トーネード（マルチロールファイター）]]と交代して第一線から退き、[[イギリス空軍>RAF]]からは1988年に退役した。~
イギリス以外ではサウジアラビアとクウェートが導入した。~
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現在では、南アフリカのケープタウンにあるサンダーシティ社で複座型が遊覧飛行用として使用されている。~
**スペックデータ（ライトニングF.6） [#m858e69c]
|乗員|[[パイロット>エビエーター]]1名|
|全長|16.84m|
|全高|5.97m|
|全幅|10.61m|
|主翼面積|44.08��|
|空虚重量|12,719kg|
|最大離陸重量|18,915kg|
|[[エンジン]]|ロールス・ロイス [[エイヴォン301R>エイヴォン]][[ターボジェット]]×2基|
|[[推力]]|58.86kN（ドライ）/72.77kN（[[リヒート>アフターバーナー]]使用時）|
|最大速度|[[マッハ]]2.27|
|[[戦闘行動半径]]|1,287km|
|フェリー[[航続距離]]|2,500km|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|18,000m|
|[[上昇率]]|255m/s|
|固定武装|[[ADEN]] 30mm[[機関砲]]×2基（胴体下部燃料タンク前部、弾数120発）|
|兵装|前部胴体兵装パックに以下のいずれか1種類を追加装備可能|
|ミサイルパック|[[ファイアストリーク]][[AAM>空対空ミサイル]]または[[レッドトップ]]AAM×2発|
|[[ロケット弾]]パック|着脱式44連装2インチ（55mm）ロケット弾|
|ガンパック|ADEN 30mm機関砲×2基（弾数130発）|
|写真[[偵察]]パック|70mmカメラ×5台|
|[[アビオニクス]]|フェランティ AI.23[[FCS>火器管制装置]][[レーダー]]|
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**派生型（カッコ内は生産・改修機数） [#jea099dc]
-ライトニングP.1：~
試作型。無印のP.1とP.1A/P.1Bとは機体側面形状等が異なる。 ~
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--P.1A：~
[[サファイア]]エンジン搭載の初期試作型。機体下面に燃料タンクを増設している。~
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--P.1B（23機）：~
P.1Aのエンジンをエイヴォンに変更した増加試作型。~
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-ライトニングF.1（19機）：~
P.1Bの量産型。~
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--ライトニングF.1A（28機）：~
[[空中給油]]装置を装備した改修型。~
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-ライトニングF.2（44機（製造）+2機（改修））：~
エイヴォン210Rエンジン搭載型。~
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--F.2A（31機）：~
F.2にF.6相当の主翼と垂直尾翼を組み合わせ、胴体下部燃料タンク取り付けの改装を行った改良型。~
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--F.52（5機）：~
サウジアラビア仕様。英空軍中古機を改修。~
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-ライトニングF.3：~
[[レーダー]]改装とレッドトップ[[AAM>空対空ミサイル]]運用能力の追加、[[垂直尾翼]]大型化などの改修を施した型。~
[[機関砲]]非搭載、エンジンはエイヴォン301を搭載。~
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--F.3A（19機）：~
胴体下部燃料タンクを大型化し、改良型主翼を採用した型。~
F.6のテスト機的な存在で、暫定型F.6とも呼ばれる。~
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-ライトニングF.6（39機（新規製造）/F.3A全機+F.3 7機（改修））：~
大型増槽を主翼上に装備可能にした型。機関砲再装備。~
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--F.53（33機）：~
サウジアラビア仕様。~
レーダーを多用途型に改装し、主翼外側下部に一箇所ずつ[[ハードポイント]]を装備した。~
武装として、19連装68mmロケット弾ポッド×4基 または 1,000ポンド (450kg) 爆弾×2発が装備可能。~
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--F.53K（12機）：~
クウェート仕様。性能はF.53に相当。~
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-ライトニングT.4（2機（試作）/20機（製造））：~
F.1Aベースの並列複座の練習機型。~
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--T.54（2機）：~
サウジアラビア仕様。英空軍中古機を買い取ったもの。~
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-ライトニングT.5（22機）：~
F.3の並列複座練習機型。~
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--T.55（6機）：~
サウジアラビア仕様。~
T.5の機体にF.6の主翼と腹部燃料タンクを取り付けている。~
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--T.55K（2機）：~
クウェート仕様。性能はT.55に相当。~
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-シーライトニングFAW.1：~
[[艦上戦闘機]]型。~
[[可変翼>可変後退翼]]を有しており、練習機型と同様の[[並列複座>サイドバイサイド]]を採用。~
[[艦上機]]を運用可能な[[空母>航空母艦]]が1978年に退役してしまったため実現せず((その後、英国における[[固定翼>固定翼機]][[艦上機]]を搭載可能な空母は2017年就役の[[クイーン・エリザベス]]まで存在しなかった（[[インヴィンシブル級>インビンシブル（空母）]]は[[V/STOL空母]]）。))。~
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