*&ruby(てぃーゆうひゃくろくじゅう){【Tu-160】}; [#z47086a9]
旧ソ連のツポレフ設計局が1970年代に開発した[[超音速]][[戦略爆撃機]]。~
[[NATOコード]]は「ブラックジャック(Blackjack)」、露での非公式愛称は「ベールイ・レーベチ((Белый лебедь:ロシア語で白鳥の意。))」と呼ばれる。~
「航空機70」として開発が開始され、試作機は1981年12月に[[初飛行]]し、アメリカの[[偵察衛星>軍事衛星]]が発見したことにより存在が確認された。~
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アメリカの[[B-1「ランサー」>B-1]]に対抗して製作されたため、[[エンジン]]配置や[[可変後退翼]]の[[主翼]]など、基本構成は非常によく似ている。~
ロシア曰く、同じコンセプトで設計した結果らしい((このような事例は[[宇宙往還機>スペースシャトル]][[「ブラン」>ブラン]]や[[Tu-144]][[超音速旅客機]]においても発生している。))。~
しかし、B-1よりも機体サイズは一回り大きく、最大離陸重量や兵装搭載量、[[航続距離]]ではこちらが上回っている。~
また、[[後退角]]は手動選択式で、航行システムなどはアナログ計器が多用されているほか、[[垂直尾翼]]上半分を全遊動式としたり、[[STOL]]性を高めるための大面積[[フラップ]]や高速発揮のための可変式エアインテークを採用するなど、当機独自の新機軸も多く盛り込まれている。~
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胴体と主翼固定翼部はブレンデッド・ウィングボディ方式で成型され、固定翼部の前縁はきつい後退角を持ち、緩やかな曲線を描いている。~
固定翼部後ろ半分の下面には4基のエンジンを胴体を挟んで2基ずつ組み合わせてポッド式に装備している。~
後退角は20度、35度、65度の三段階から選択し、離着陸時には20度、巡航飛行時には35度、高速飛行時には65度が使われる。~
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兵装類は中央胴体にある分割された[[爆弾倉>ウェポンベイ]]に収納され、[[巡航ミサイル]]は回転式ランチャーに装着される。~
一つの爆弾倉に[[Kh-55(AS-15「ケント」)>AS-15]]なら6発、[[Kh-15P(AS-16「キックバック」)>AS-16]]なら12発を搭載できる。~
ミサイル以外にも[[核爆弾>核兵器]]や[[通常爆弾>爆弾]]も搭載でき、爆弾類の最大搭載量は18,000kgとされているが、ミサイルを含めた兵装類の最大許容搭載量は40,000kgとされる。~
なお、自衛用の[[機関砲]]は搭載していないが、アクティブ[[ECM]]防御器材や[[レーダー]]警戒装置、[[チャフ]]/[[フレア]]ディスペンサーを備える。~
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当初、本機は[[Tu-95]]の老朽代替として生産される予定であったが、ソ連崩壊により、40機程度を製造した時点でいったん生産終了となった。~
その後、2008年に生産が再開されており、今後は15機前後を新造する予定である。~
主に、最高司令部直轄第37航空軍(戦略航空隊)の第22親衛重爆撃機師団・第121親衛重爆撃機連隊(サラトフ州エンゲリス)に配備されている。~
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[[東京急行]]で日本近海にも現れることがあり、[[Tu-95]]等と並んで日本の国防関係者には馴染みのある機体でもある。~
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ソ連/ロシア以外ではウクライナが保有していたが、ウクライナ空軍に帰属した機体は2006年までに全機退役している。~

**スペックデータ [#bf1cb4f9]
|乗員|4名([[パイロット]]、[[コパイロット>副機長]]、爆撃手、防御システムオペレーター)|
|全長|54.1m|
|全高|13.1m|
|全幅|55.70m(後退角20度)/50.70m(後退角35度)/35.60m(後退角65度)|
|[[主翼]]面積|360屐文綢牾20度)|
|空虚重量|118,000kg|
|離陸重量&br;(通常/最大)|267,600kg/275,000kg|
|最大兵装搭載量|40,000kg|
|[[エンジン]]|クズネツォーフ [[NK-32]][[ターボファン]]×4基|
|エンジン[[推力]]|137.2KN/13,990kg([[ドライ>ミリタリー推力]])&br;245.0KN/24,980kg([[A/B>アフターバーナー]])|
|速度&br;(最大/巡航)|[[M>マッハ]]2.05(高度12,200m)/[[M>マッハ]]0.9|
|[[海面上昇率>上昇率]]|4,200m/min|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|15,000m|
|[[航続距離]]|7,885nm(無給油時)/3,915nm(兵装搭載量最大時)|
|[[戦闘行動半径]]|1,080nm([[M>マッハ]]1.5時)|
|兵器倉|キャリースルーを挟んで胴体中央部に2つ(タンデム配置)&br;22.5t×2(懸垂部吊り下げ能力)|
|前脚・主脚|2輪×1、6輪ボギー×2(後方引き込み)|
|[[レーダー]][[FCS>火器管制装置]]|「オブソール-K([[NATOコード]]:グラム・パイプ)」多モード航法/爆撃[[レーダー]]|
|電子装備|OPB-15前方TVカメラ(機首下面・目視標準用)&br;アクティブ[[ECM]]防御装置&br;[[レーダー警報受信機>レーダー警戒受信機]]&br;[[チャフ]]・[[フレア]]ディスペンサー|
|[[射出座席]]|[[K-36D>K-36]]ゼロ・ゼロ射出座席|
|>|CENTER:兵装|
|[[空対地ミサイル]]|Kh-55/Kh-101/Kh-102/Kh-555(AS-15「ケント」)×12発&br;Kh-15P(AS-16「キックバック」)×16発|
|爆弾類|FAB-250/-500/-1500/-300[[通常爆弾>爆弾]]&br;RBK-250/-500[[クラスター爆弾]]&br;TN-700/-1000[[核爆弾>核兵器]]等|
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**派生型 [#w83bf4f7]
-Tu-160:~
標準型。~
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-Tu-160S:~
詳細不明。~
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-Tu-160V:~
液体水素を[[燃料]]にするタイプ。計画のみ。~
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-Tu-160NK-74:~
クズネツォフNK-74エンジンを搭載したアップグレード型。提案のみ。~
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-Tu-160M:~
2014年11月16日に初飛行したアップグレード型。~
アップグレードは以下の2段階に分けて実施される。~
第1段階では、[[Kh-101/Kh-102/Kh-555>AS-15]][[巡航ミサイル]]と[[レーザー誘導爆弾]]の運用能力付加が行われた。~
第2段階では、主にレーダーの換装や自己防衛システムの改善、MTSN((Missile Targeting and Navigation System:ミサイル照準及び航法システム。))及びマルチチャンネルデジタル衛星通信システムの搭載など、[[アビオニクス]]面での改善が実施される。~
エンジンは信頼性などを向上させた改良型のNK-32Mに換装される。~
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-Tu-160M2:~
新造機。~
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-Tu-160P(Tu-161):~
長距離護衛[[戦闘機]]/[[要撃>要撃戦闘機]]型。~
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-Tu-160PP:~
[[電子戦機]]型。提案のみ。~
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-Tu-160R:~
[[戦略偵察機>偵察機]]型。提案のみ。~
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-Tu-160SK:~
[[人工衛星]]または宇宙ロケット運搬用の特殊輸送機型。提案のみ。愛称は"Burlak"((Бурлак:ロシア語で運送屋という意味。))。~
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