【MACシップ】(まっくしっぷ)

Marchant Aircraft Carrier.(商船空母

第二次世界大戦中の英国で、輸送船団の護衛用に用いられた護衛空母の一種。

民間から徴用した貨物船やタンカーに、簡易な飛行甲板と格納庫を設置して哨戒機を発着させられるようにしたものである。
哨戒機として、ソードフィッシュ艦上攻撃機を4機まで搭載できたが、貨物船としての機能はそのまま残されていた。
乗組員も艦載機の関連要員(エビエーター・整備兵)のみが軍人で、船舶としての運用は軍属として徴用された民間人船員に任されていた。

当時、ドイツ海軍のUボートによる通商破壊戦に悩まされていた英国は、自国籍の徴用商船から本式の護衛空母も建造していたが、必ずしも必要数を満たしていたわけではなかったため、一時的な間に合わせとして造られたもので、アタッカー級護衛空母*1が配備されるまでの間、限定的に運用されていた。
幸いにも戦闘による損失艦はなく、終戦後、全艦が商船へと再改装されて民間に払い下げられた。

MACシップの各級

  • エンパイア・マックアルペイン級(穀物運搬船ベース、7,930t):計6隻
  • ラパナ級(タンカーベース、11,009t):計9隻
  • エンパイア・マッケイ級(穀物運搬船ベース、11,246t):計4隻

*1 アメリカ海軍からレンドリースされてきた艦で、本来の型式はボーグ級。

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