【LM】(えるえむ)

富士重工が、T-34「メンター」?をベースに開発した4座式の連絡機。
1954年から開発が始まり、1955年6月に初飛行した。

機体設計については低翼式の主翼ドーサルフィン?つきの垂直尾翼などはT-34を踏襲する一方、コックピットは4座のキャビンに変更され、燃料搭載量が若干増加した。

派生型として、練習機型のKM-2やTL-1が存在する。
またKM-2をベースに、T-3T-5といった練習機も開発されている。

陸上自衛隊では1983年までに退役したが、LM-1はアメリカ軍からの対外有償供与という形で調達されていたため、用途廃止の際、形式的にアメリカへ返還された。
そのため、一部の機体は現在もアメリカで民間機として使用されている。

スペックデータ

LM-1
乗員1名/乗客3〜4名
全長7.88m
全高2.91m
全幅10.00m
主翼面積16.5m²
運用時重量994kg
最大離陸重量1,489kg
エンジンコンチネンタル O-470-13A 空冷水平対向6気筒(出力225hp/2,600rpm)×1基
速度
(最大/巡航)
296km/h / 204km/h
航続距離1,556km
実用上昇限度15,000ft
海面上昇率990ft/min


KM-2
乗員2名/乗客2名
全長7.94m
全高2.92m
全長10.00m
自重1,212kg
最大離陸重量1,750kg
エンジンライカミング IGS O-480-AIF6ピストンエンジン(出力340hp)×1基
最大速度380km/h
航続距離920km
滑走距離
離陸/着陸
420m/440m

派生型

  • LM:初期型(試作機)。
  • LM-1:LMの自衛隊仕様機。愛称は「はるかぜ」。
  • LM-2:プロペラとエンジンをKM-2と同様に改造したタイプ。
  • XKM:LM-1を改造した試作機。
  • KM:LMのエンジンに過給機を加えて340馬力に増力したもの。民間向け。
  • KM-1:KMの陸上自衛隊向け練習機型。採用されず。
  • KM-2:KMの海上自衛隊向け練習機型。愛称は「こまどり」。
  • KM-2B:KM-2をタンデム複座に戻した、T-3の先行試作機。
  • KM-2D:KM-2をターボプロップ化した、T-5の先行試作機。ただしキャノピーはない。
  • KM-2F:KM-2Dをタンデム複座にした、T-7の先行試作機。
  • TL-1:KM-2の陸上自衛隊仕様。

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