【要塞】(ようさい)

Fortress.
塹壕地雷原・対戦車壕などの障害システムと固定式の各種火砲を組み合わせ、敵の行軍を阻止・遅延させるために設置された軍事施設。
特に、戦略的見地から兵員の居住施設や兵站拠点を兼ね備えた形で設置される半永久的な施設をこう呼ぶ。
類義語に「砦」「城砦("城塞"とも)」「城」「堡塁」などがある。

主として山地や大河のほとりなど、(仮想)敵勢力と地続きになる交通の隘路や海岸沿い、あるいは内海の島など*1に設置されることが多かったが、20世紀後半以後、軍の機械化航空機の発達*2により軍事的価値を失って多くが廃止された。
現在、軍の管理下で残存している要塞施設は指揮統制兵站の拠点などとして活用されることが多い。


*1 海上の敵を相手にする場合は、魚雷堡や機雷堰、防潜網などにより艦船の通航を阻害する。
*2 空挺降下ができるようになって背後への浸透が容易になった。

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