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*&ruby(ひょうめんこうか){【表面効果】}; [#f3a6ec92]
Surface effect~
[[航空機]]などの飛翔体が地表や水面上に近づくと、[[ダウンウォッシュ]]が圧縮されて[[揚力]]が増大する現象。地面効果(Ground effect)とも呼ばれる。~
[[対地高度]]が[[主翼]]スパンの半分以下になると顕著になるとされる。~

[[固定翼機]]では離着陸時の[[速度]]が低いため、その際の[[揚力]]は表面効果の助けによるところが大きい。~
Surface effect / Ground effect

ただし[[艦上機]]の場合は、着艦寸前に[[飛行甲板]]から突然表面効果を受けるため、機体が不安定になるというデメリットがある。対策として[[フレア]]を取らず[[飛行甲板]]へ叩きつけるように着艦する。~
また[[ヘリコプター]]では、艦上に限らず複雑な地形の上を飛ぶことが多く、表面効果の有無による[[揚力]]変化の影響を受けやすいので注意が必要である。~
物体(特に翼や流線型のもの)が地表付近を通過する際に発生する気圧変化の影響。~
水上航行を含む文脈では「表面効果」、陸上を想定する場合は「地面効果」と訳する事が多い。

この表面効果を常時利用するものとして、[[表面効果翼機]]や[[エアクッション艇]]などが存在する。~
翼が周囲の空気を切り裂き押し退けて進めば、それによって圧された空気は機体の上方や下方に逃げていく。~
この時、空気が拡散するのに十分な空間がないと、空気が急激に圧縮され、空気抵抗で生じる[[揚力]]が増大する。~
これは[[離陸]]・[[着陸]]に際して必要な速度を低減させ、高空ならば[[失速]]するような低速でも制御を維持させてくれる。

反面、表面効果は低空飛行における気流の影響を大きくし、機体の姿勢を崩す事にも繋がる。~
これは航空事故を招く大きな要因となっており、[[離陸]]・[[着陸]]は航空機の運用に際して最も危険な操作である。~
安定した[[滑走路]]を確保できない状況では特に深刻で、[[艦上機]]や[[ヘリコプター]]にとって重大なリスク要因となっている。~

影響が顕著に出てくるのは、おおむね[[対地高度>高度]]が[[主翼]]の翼幅の半分以下になった場合である。~
表面効果を考慮する必要がある状態を「地面効果内(IGE, ''I''n ''G''round ''E''ffect)」、そうでない状態を「地面効果外(OGE, ''O''ut of ''G''round ''E''ffect)」と呼ぶ事もある。

関連:[[表面効果翼機]] [[エアクッション艇]]

**ダウンフォース [#u0ae57f7]
[[揚力]]を増大させて浮上しやすくするのは、[[航空機]]では有用だが、地上車両ではほとんど害悪である。~
このため、車両に関しては表面効果は上向きの浮力ではなく、下へと押しつける圧力(ダウンフォース)として利用される。

典型的な設計は、車体が地面に密着し、空気が下側に入り込まず、上側にだけ逃げていくような形状である。~
こうすると足下の空気から[[揚力]]がほとんど生じなくなりつつ、機体上部で圧縮された空気によってダウンフォースが働く。~
このダウンフォースは機体が浮上してタイヤが空転するのを防ぎ、高速走行中でも安定した操作を可能としてくれる。~
もっとも、そのような運用を行えるのは事実上レーシングカーだけで、実用上の利便性はほとんど見出されていない。

>ダウンフォースを期待できるほど最適化した状態で高速走行すると、公道に見られるような凹凸で簡単に転倒するようになる。~
また、「接地部分をガリガリ削りながら走る」という、経済的にも社会通念的にも大変よろしくない運用を強いられる。


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