【空挺降下】(くうていこうか)

パラシュートなどを使って、兵員や車両・物資などを飛んでいる航空機から降ろすこと。
敵と対峙する戦線の後方や山岳地・離島など、陸上での移動が困難で、かつ、近隣に充分な飛行場がない場所へ、急いで部隊を展開させたい場合に行われる。

降下中は発見されやすく無防備になるため、できるだけ早く着地させる必要がある。
このため、空挺降下用のパラシュートは、人間または物資が着地できる限界の速度で落ちるように作られており、ほとんど墜落していると言っても過言ではない。
そのため、兵士には(スポーツとしてのスカイダイビングよりもはるかにレベルの高い)非常に厳しい訓練が必要となる。
一応、兵士を乗せた航空機は降下の直前に失速ギリギリまで速度を落とすが、それでも、降下後パラシュートを開くときにかかるGは6〜12G(250km/hで飛んでいる場合)と桁外れである。

初期は滑空距離を延長するためにハンググライダーが用いられたこともあったが、航空機からの降下に問題があり、現在ではほとんど用いられていない。

関連:第1空挺団 ファストロープ HAHO HALO LAPES SAS

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降下訓練中の陸上自衛隊第1空挺団


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