• 追加された行はこの色です。
  • 削除された行はこの色です。
*&ruby(かんかんしき){【観艦式】}; [#n51531c0]
Fleet Review(英)~
海軍[[艦艇]]により行われる軍事パレード。~
(対外戦争の勝利や建軍記念日など)国家・海軍に慶事があった時や大演習の終了後などに行われる。~
[[Fleet>艦隊]] Review.~
~
海軍の主力艦艇の大部分が参加することが多いため、かつては国の内外に向けて国家・海軍の威容を宣伝するのが目的であったが、近年では同盟国間の防衛交流や国民に対する海軍のPRといった意味合いも濃くなっている。~
[[海軍]]の[[艦艇]]を集結させて海上で行う軍事パレード。~
建国・建軍・戦勝・王室慶事などの国家的記念日を祝して、または大規模な演習の締めくくりとして行われる。~
近年では同盟・友好国との交流のために複数国の艦艇が集まる「国際観艦式」も催されている。~
~
一般的には、式場となる海面に参加艦船が停泊し、上部甲板に出て威儀を正した乗組員たちの前方を、観閲者(国王・大統領・首相など)の乗った艦が通過するという形式で行われるのが主体であるが、「観閲艦と受閲艦が互いに移動する」方式((現在、[[海上自衛隊]]が行っているのもこの方式であるが、更に展示訓練もイベントのメニューに加えている))や、「陸上に立つ観閲者の前を受閲艦が低速で通過する」方式のものもある。~
参加する[[艦艇]]は、式場となる海面で停泊するか微速航行を行い、見栄えの良い隊形に整列する。~
この「見栄えの良い隊形」を形成・維持するには高度な操船技術と緻密な連携が必要で、船員の練度を誇示する意味もある。~
~
また、運航に必要な最小限以外の乗組員を正装させ、船の上部甲板に整列させるのが通例。~
乗組員はその状態で来賓(国王・大統領・首相・司令官など)に対して敬礼の姿勢を取り、互いが見えなくなるまでこれを維持する。~
これは戦闘への即応体制を取っていない、すなわち攻撃する意志がない事を示す意味もある。~
~
わが国では、明治維新直後の1868年、大阪湾の天保山(現在の大阪市港区・大阪北港内)において行われたのが最初である。~
このときは、明治新政府に帰順した藩の所有する艦船とフランス艦1隻の計7隻を、明治天皇が観閲された。~
以後、1940年の「紀元二千六百年特別観艦式」まで計18回行われたが、[[大東亜戦争]]の開戦と、その結果による海軍の解体に伴って廃絶となった。~
~
戦後、[[海上自衛隊]]の創設に伴い、1957年に東京湾で再開され、その後毎年行われていたが、1970年代の石油ショックに伴い1973年を最後に中止。~
その後、1981年に三度復活し、以後は3年に1回行われることになった。~
>現在は[[陸上自衛隊]]・[[航空自衛隊]]が自衛隊記念日に行っている観閲式と共に、3年に1度の持ち回り関係が構築されている。
観艦式において、来賓をどう迎えるかは各国や個々の式典ごとに様々である。~
来賓が臨時に[[艦艇]]に乗船している場合、[[艦艇]]は停泊した状態で来賓の通過を見送るのが通例である。~
来賓が陸上から観覧する場合、[[艦艇]]は隊列を維持したまま来賓の眼前を低速で通過する。~
来賓が他国の[[艦艇]]に乗船している場合、双方が来賓を迎える態勢を取って低速ですれ違うのが通例である。~

**国際観艦式 [#g1a5f978]
観艦式には、時として海外同盟国の艦船が招聘されることもあるが、複数国の艦船が一堂に集結して交流を深める「国際観艦式」という行事が毎年行われている。~
2002年には海自の創設50周年を記念して、日本がホスト国となって開催された。~
このときに参加した国は次の通りである。~
-日本(ホスト国)
-オーストラリア([[フリゲート]]1隻が参加)
-チリ(帆走練習艦1隻が参加)
-フランス(フリゲート1隻が参加)
-インド([[駆逐艦]]1隻が参加)
-韓国(駆逐艦・フリゲート・補給艦各1隻が参加)
-マレーシア(フリゲート・補給艦各1隻が参加)
-ニュージーランド(フリゲート1隻が参加)
-ロシア(ミサイル[[巡洋艦]]・ミサイル艇・[[潜水艦]]各1隻が参加)
-シンガポール([[揚陸艦]]1隻が参加)
-タイ(フリゲート2隻が参加)
-アメリカ([[イージス艦]]1隻が参加)

また、このときには郵政事業庁(当時。現在の郵便事業株式会社)が、観艦式に参加した[[護衛艦]]「しらね」(DDH-143)と「[[ちょうかい>こんごう]]」(DDG-176)と、国際信号旗をあしらった図案の記念切手を発行したが、これは兵器を図案とした戦後初の切手となった。~
[[当時の発行案内(郵便事業株式会社webサイト内):http://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/stamp/tokusyu/2002/1001/index.html]]


トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS