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*&ruby(すぺーすでぶり){【スペースデブリ】}; [#ed085ab8]
Space Deblis.~
地球の周回軌道を回っている「人工天体」のうち、何らかの意味ある活動を行っていない物体。~
「宇宙ゴミ」とも呼ぶ。~
Space Deblis.(宇宙ゴミ)~
~
地球の周回軌道を回っている[[人工衛星]]のうち、何らかの意味ある活動を行っていない物体。~
宇宙開発に伴って必然的に発生するもので、その進展に伴って年々数が増えている。~
~
一例として、以下のようなものが該当する。~
-故障や[[運用寿命]]の終了にともなって地上との交信が途絶えた[[人工衛星]]。~
1958年3月に[[アメリカ海軍]]が打ち上げた「ヴァンガード1号」は、1964年に電波発信が止まって運用終了となったが、いまもなお衛星軌道上に留まっており、最古の人工天体(スペースデブリ)となっている((これより先に打ち上げられた旧ソ連の「スプートニク1号」およびアメリカ(運用者は陸軍[[弾道ミサイル]]局だった)の「エクスプローラー1号」は既に消滅している。))。
-人工衛星打ち上げの際に分離されたロケットの部品。~
[[推進剤>燃料]]を燃やし尽くしたロケットや衛星を覆うカバー、あるいは未燃焼の推進剤など。
-微細デブリ。~
デブリ同士が衝突、破砕することで生成される。
-有人の宇宙船や人工衛星、宇宙ステーションから誤って宇宙に放出された廃棄物。~
宇宙飛行士が船外作業中に誤って落とした手袋や工具、部品、あるいは宇宙飛行士の排泄物など。
-故障したか[[運用寿命]]が尽きて、地上との交信が途絶えた[[人工衛星]]((現存する最古のスペースデブリは、1958年3月に[[アメリカ海軍]]が打ち上げた[[人工衛星]]「ヴァンガード1号」。&BR;  旧ソ連の「スプートニク1号」、[[陸軍>アメリカ陸軍]][[弾道ミサイル]]局の「エクスプローラー1号」など、これ以前の人工衛星は既に焼滅している。))~
-人工衛星を打ち上げる際に分離された[[ロケット>ロケットエンジン]]の部品や燃え残った推進剤~
-デブリ同士の衝突によって砕けた破片
-宇宙船・人工衛星・宇宙ステーションから誤って宇宙に放出された廃棄物((早期に落下して燃え尽きるように軌道を計算して廃棄されているが、ミスは起こり得る。))
-宇宙飛行士が船外作業中に誤って落とした手袋や工具・部品
-宇宙飛行士の排泄物

これらのスペースデブリは、宇宙開発の進展にともなって年々数が増え、各国の宇宙開発にとっての重大な支障にもなっていることから、対策が急がれている。~
デブリは、それ自体が秒速数kmという非常な高速で運動している上、それぞれが異なる軌道で動いているため、回収も制御も非常に難しい。~
そして、その運動エネルギーは速度の自乗に比例するため、たとえ微細な破片、あるいは[[ニアミス]]であっても人工衛星や宇宙ステーション、宇宙船を破壊できるだけの[[破壊力>デストラクションパワー]]を持っている((直径数ミリの破片であっても宇宙船の任務遂行能力に悪影響が及び、センチメートル単位の大きさになると宇宙船を破壊できてしまう。))。~
秒速1000m以上の高速で移動しており、微細なデブリでも強大な[[破壊力>デストラクションパワー]]を持っている。~
衝突すれば直径数ミリでも宇宙船の機能に障害を及ぼし、1cm以上であれば宇宙船自体の破壊が起こり得る。~
個々のデブリが全く異なる軌道で動いているため、回収・制御・回避のいずれも非常に難しい。~
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このことから、各国の監視機関が比較的大きなサイズのデブリをカタログに登録して各国共通のデータベースを構築し、常時監視を続けるとともに、有益な人工天体と大きなデブリとの[[ニアミス]]などの異常事態に際しては、その人工天体を管理する宇宙開発機関に警報を出すなどの活動を行っている。~
こうした活動は「スペースガード」と呼ばれている。
ほとんどのデブリは重力や摩擦によって高度を落とし、最終的には大気摩擦で燃え尽きる。~
しかし、中には隕石のように形を保ったまま地上に落下して地上に激突する事もある((統計によると、毎年100個以上1000個以下のデブリがこうして地上に激突している。))。~
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スペースデブリ問題は各国の宇宙開発にとって重大な支障であり、対策が急がれている。~
比較的大きなデブリに関しては世界共通のデータベースが構築され、常時監視が続けられている。~
また、[[人工衛星]]とデブリとの[[ニアミス]]などの異常事態では関係諸機関に警報が出されている。~
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関連:[[スペースガード]]


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