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【シングルローター】 †
回転翼機における設計思想の一つ。メインローターを一組のみ装備する形式。
シコルスキー社の設立者・イゴール・シコルスキーの発明による。
メインローターを1枚のみに抑える事で重量と抗力増大を抑え、機体の軽量化に寄与する。
一方、ローターは基本的に1枚のみでバランスを取る事が困難なため、以下のような工夫が施される。
- テイルローター
- メインローターの回転に伴う反作用トルクで、機体をスピンさせる力が働く。
シングルローターでない機体は2枚(または4枚)のローターを互い違いに回転させて反作用を相殺する。
シングルローター機ではこれが不可能なため、尾部に小さなテイルローターを取り付けて反作用を打ち消す。 - ローターピッチの調整
- 高速回転するローターにおいては、しばしばブレードの左右で対気速度に差異が生じる。
これによって傾いた揚力を補正しなければ、ロールを起こしてまっすぐに飛べなくなる。
複数のローターがあれば例によって互い違いに回転させて傾きを相殺できる。
シングルローターの場合、対気速度が早い側のピッチを浅く、遅い側を深くする機構で揚力を補正する。
関連:タンデムローター