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*&ruby(じょうしょうげんど){【上昇限度】}; [#x88deb27] [[航空機]]が自己の性能のみで到達する事ができる高さの限界。~ [[航空機]]が自己の性能のみで到達・維持できる限界の[[高度]]。~ [[高度]]上昇・[[気圧]]低下に伴って減少していく[[上昇率]]が、実用上さらなる上昇を期待できないほど低い値に達する[[高度]]。~ [[航空機]]は[[重力]]に逆らうために大気との衝突を必要としている。~ そして地球上では一般に高度が高くなるほど気圧が低下し、最終的には真空の宇宙になる。~ 真空中で上昇し続けるのは原理的に不可能であるし、気圧の低下は必然的に[[揚力]]・[[浮力]]の低下を招く。~ 従って、高高度ほど上昇に必要なエネルギーが多くなり、上昇限度に達するとそれ以上の上昇ができなくなる。~ >実際には[[気圧]]に関連する現象だが、上空の[[気圧]]を予期するのは現実的でないため、[[高度]]を指標として用いている。~ このため、上昇限度には地域や天候によって生じる誤差がある。 [[航空機]]は[[重力]]に逆らうために大気との衝突による[[揚力]]と、[[エンジン]][[推力]]を得るための酸素を必要としている。~ そして[[高度]]が上昇すると[[気圧]]が低下するため、同じ[[対気速度]]から得られる[[揚力]]が減少する。~ 加えて、気圧が低下すると[[エンジン]]への酸素流入量も低下するため、[[推力]]自体も減少する。~ このため、[[高度]]上昇によって気圧が低下すると機材の[[上昇率]]も低下する。~ >[[揚力]]を無視して[[推力]]のみで上昇し、貯蔵した[[酸化剤]]を消費して飛ぶのなら、上昇限度は単に[[航続距離]]の問題になる。~ とはいえ、大気圏内では[[揚力]]や吸気を利用した方が明らかに経済的であるため、そのような航行は宇宙ロケットと[[弾道ミサイル]]でのみ行われる。 関連:[[ズーム上昇]] **類義語 [#fab28250] :''絶対上昇限度''|理論上の上昇限度。実際に到達しようとすると無限の時間が必要になる。 :''絶対上昇限度''|理論上の上昇限度。数学で言う「極限値」であり、実際に到達するためには無限の時間が必要になる。 :''実用上昇限度''|30m上昇するのに1分かかる高度。これ以上の上昇は現実的でない。 :''運用高度限界''|90m上昇するのに1分かかる高度。通常はこれ以上の上昇を試みるべきでない(([[軍用機]]は[[作戦]]上の都合のため運用高度限界を超えて上昇する事がある。))。 :''運用高度限界''|90m上昇するのに1分かかる高度。通常はこれ以上の上昇を試みるべきでない。~ [[軍用機]]は[[作戦]]上の制約(敵[[防空網]]の[[有効射程]]など)のため運用高度限界を超えた上昇を強いられる事もある。