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*&ruby(たんでむろーたー){【タンデムローター】}; [#n86fd6f4] Tandem rotor~ [[ヘリコプター]]の一種で、[[ローター]]が[[タンデム]]配列のものを指す。~ すなわち、機首近くと機尾近くの2箇所にローターマストが立っており、2組の[[ローター]]によって飛行するもの。または、その[[ローター]]。~ Tandem rotor.~ ~ [[テイルローター]]を必要とせず、2つの[[ローター]]を[[揚力]]の発生に用いることができ、高い[[ペイロード]]を実現することができる。~ また、前後で[[揚力]]を発生するので、他の[[航空機]]に比べて重心許容範囲がきわめて広く、安定した飛行が可能となる。~ しかし[[交差反転ローター]]ほどではないにせよ[[抗力]]が大きく((離陸時に高い[[揚力]]が要求されるため[[エンジン]]の[[トルク]]が大きく、実用化された機体の場合は必ずしも速度性能に劣るわけではない))、また機首と機尾の間に距離を置かなければならず胴体が大型化してしまう。このため、[[速度]]よりも[[ペイロード]]を重視した[[輸送ヘリコプター]]以外の用途には向かない。~ また前後の[[揚力]]バランスをとることが重要であり、操縦に対して機体が過敏に反応するため、[[パイロット]]に高い技量が必要とされる。~ [[ヘリコプター]]の設計思想の一つ。~ [[機首]]・機尾の二カ所に[[タンデム]]配列で[[ローター]]を配置する事。~ ローターブレードの衝突を避けるために十分な距離が必要なため、大型機でしか実現できない。~ ~ [[バートル]]社(現在は[[ボーイング]]に吸収)の[[H-21]]、[[CH-46]]、[[CH-47]]などが知られる。~ 二つの[[ローター]]が互いの[[反作用トルク]]を相殺するため、制動用の[[テイルローター]]を必要としない。~ ローターが二つある事で[[揚力]]も強くなり、高い[[ペイロード]]を実現できる。~ [[揚力]]が前後で発生する重心の許容範囲も広く、積載の自由度が高い。~ ~ 反面、[[抗力]]が大きくなり、それを[[推力]]で相殺するため燃費が悪化する。~ また、[[揚力]]のバランスが崩れやすく、反応が過敏になるため操作するのが少々難しい。~ ~ 関連:[[H-21]] [[CH-46]] [[CH-47]]