【雷電】(らいでん)

旧日本海軍の局地戦闘機

上昇力、速度、火力を主眼に開発され、航続距離運動性は二の次とされた。
昭和17年に制式採用されるが、原因不明の振動、視界不良、また本機の任務からは考えれば重要度の低い運動性の低さ、航続距離の短さを指摘され、それらの改修に忙殺されてしまい、結局戦力としての数をそろえる事が出来なかった。

しかし、太平洋戦争後半の日本機としては比較的高い信頼性を備え、旧式化した零戦?が手に負えなかった連合軍?新型機とも条件さえ同じなら互角に近い戦いができる能力を有していた。
また本来の用途である局地戦闘機としては本土防空で活躍、難敵B-29を相手に苦戦しながらも、その抜群の上昇力と火力を生かし、日本機としては最高のB-29撃墜数を記録したと言われている。

本機は、用途の違う零戦?と比較された事が不幸であり、単純に防空用として見た場合、日本機の中では優れた機体であったのは確かである。

性能(21型)
最大速度:587km/h
重量  :2500kg(最大3400kg)
エンジン:火星?23型、空冷星形14気筒(1900馬力)
武装  :20mmx4

形式
J2M1:14試局戦。火星?13型(1480馬力)搭載。3枚プロペラ。20mmx2、7.7mmx2。(8機)
J2M2:11型。エンジンを火星?23型甲(1800馬力)に換装。ロケット効果狙い単排気管化。4枚プロペラに換装。視界改善。(155機)
J2M3:21型。武装を20mmx4に強化。防弾タンク装備。(313機)
J2M4:32型。火星23型丙(排気タービン)装備。高々度実験機。20mm斜め銃?2丁を追加。(2機)
J2M5:33型。エンジンを火星?26型甲(1820馬力)に換装。海軍機として最大の614km/hを発揮。20mm機関砲換装型はJ2M5a(3機)
J2M6:31型。21型の風防形状改善型。速度低下により生産数少なく終わる。
J2M7:23型。21型のエンジンを火星?26型に換装。火星?31型搭載型はJ2M7a


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