【群狼戦術】(ぐんろうせんじゅつ)

第二次世界大戦中にドイツ軍が行った、通商破壊戦における戦術。
Wolf Pack(ウルフパック) とも呼ばれる。

特定の海域で3〜8隻程度の潜水艦が巡回し、敵輸送船団を発見した艦が無線で友軍に通報する。
連絡を受けた他の潜水艦や、陸上基地から発進した攻撃機が現場に集合し、互いに協力して船団を攻撃する方式であった。

これによって英国への海外領土・植民地からの資源移入は極端に細り、国家経済に壊滅的なダメージがもたらされ、一時は降伏寸前にまで追い込んだ。
しかし、戦争初期の群狼戦術は、成功と呼べる程の戦果を上げる事はできていない。
その原因として、有効な通信手段が無かった事・偵察能力の不足などが上げられ、それらが解消され始めた戦争中期から威力を発揮し始める。

やがて、船団護衛に駆逐艦護衛空母*1が多数配備され、センチメートル波レーダーやヘッジホッグが実用化されると、次第に封じ込まれていった。


*1 当初はMACシップと呼ばれる商船改造の艦が、後にはアメリカ海軍から「ボーグ」級護衛空母が多数(44隻中33隻)貸与された。

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