Last-modified: 2023-06-10 (土) 22:31:44 (108d)
【FL-3000N】 †
FL-3000N(飛竜3000N).
中国の中国航空航天科技集団公司(CASC)が開発した、国産の近接防空ミサイル。
中国海軍では海紅旗10(HHQ-10)、輸出向けには「飛豹」と呼ばれる。
紅旗7(HQ-7)個艦防空ミサイル(PDMS)と730型30mmCIWSの中間的な射程を有し、これらを補完することを目的に開発された。
開発に当たってはアメリカ海軍のRIM-116「RAM」近接防空ミサイルをモデルにしている。
発射機は8連装、15連装、18連装、24連装の4つで艦艇の大きさに合わせて選択できるほか、モジュール式のため簡単に搭載することが可能である。
誘導方式は無線誘導+パッシブレーダー誘導+赤外線誘導の複合式で撃ちっ放し能力を持つ。最大射程は9,000m。
ミサイルは本体前部には安定翼2枚、後端には制御翼4枚が装着されており、RAMとは形状が異なる。
3秒未満の間隔での速射および発射後ロックオン(LOAL)が可能で、海面から1.5m以上の高度を飛行する目標を迎撃することができるが、現時点ではRAMの様に回転弾体方式を採用しているかどうかは不明である。
中国海軍では、970型試験艦「華羅庚」での試験を経て、001型航空母艦「遼寧」に18連装発射器が搭載されたほか、2013年に就役した056型コルベットには、より小型の8連装発射器が搭載されている。
関連:RIM-116
スペックデータ †
種別 | 近接防空ミサイル |
設計 | 中国航天科技集団公司(CASC*1) |
全長 | 2m |
直径 | 0.12m |
重量 | 20kg |
推進方式 | 固体燃料ロケットモーター |
弾頭 | 破片効果榴弾(HE-FRAG)(3kg) |
運用射程 | 9km(亜音速目標) 6km(超音速目標) |
飛行高度 | 1.5m |
誘導方式 | 無線誘導+パッシブレーダー誘導+画像赤外線誘導 |
起爆方式 | 赤外線近接信管 |