Last-modified: 2020-09-03 (木) 19:14:20 (86d)

【戦車揚陸艦】(せんしゃようりくかん)

Landing Ship of Tank(LST)

揚陸艦の一種で、主に戦車など、通常の揚陸艦では搭載・揚陸の困難な重量物を扱うもの。

性質上、通常の上陸用舟艇での荷揚げが不可能な場合があるため、艦を直接浜辺に乗り上げて積み卸しを行う。
これを可能にするため、船首に大型乗降ドアを設けるのが一般的(甲板から道板を渡して揚陸する場合もある)。
また、浜辺への上陸時に座礁しないよう、平らな船底を持つ。

この構造は巡航速度の観点からは著しく非効率であり、艦隊全体の機動力に悪影響を及ぼす。
機動力が低い分、上陸作戦中に砲火にさらされる時間も長く、生存性にも難がある。
また、船体が大きすぎるため、上陸・離岸する能力はどう工夫しても限界があった。

一説によれば、戦車揚陸艦が接岸できる海岸は、地球上の海岸線のうち15%程度である。
また、海面は潮の影響で上下動を繰り返すため、満潮時に接岸すると次の満潮までその場に取り残されてしまう。

最終的に「揚陸艦ごと上陸するより上陸用船艇を大型化した方がより効率的である」との結論に至り、やがて廃れていった。
現代ではドック型揚陸艦に置換されて発展的解消を遂げた。
ただし運用企図が同一である関係上、「ドック型揚陸艦」と「戦車揚陸艦」を区別せず同義語として扱う場合がまれにある。

主な戦車揚陸艦

  • アメリカ
    • 第二次世界大戦中に建造
      • LST-1級
      • LSM-1級(中型揚陸艦。LST-1の上甲板をなくして、艦橋構造物を中央部右舷側に寄せたもの)
      • LSM(R)級(LSM-1の上甲板にロケット砲を多数搭載した火力支援艦)
    • 第二次世界大戦後に建造
      • タルボット・カウンティ級
      • テレボーン・パリッシュ級
      • サフォーク・カウンティ級
      • デ・ソト・カウンティ級
      • ニューポート級

  • イギリス
    • 第二次世界大戦中に建造
      • LST(バチャクエロ)級
      • LST Mk.機淵椒サー)級
      • LST Mk.教
      • LST Mk.卦
      • LCT Mk.亀
      • LCT Mk.教
      • LCT Mk.卦
      • LCT Mk.元
      • LCT Mk.控蕁淵▲瓮螢に貸与)
      • LCT Mk.叉蕁淵▲瓮螢に貸与)
      • LCT Mk.宍

  • インド
    • マガール級(初代)※米LST-1級
    • ガリアル級 ※露771型(ポルノクニィ型)中型揚陸艦
    • クンピラ級
    • シャーダル級

  • フランス
    • ライタ級(退役) ※米LST-1級
    • トリュー級(退役)
    • シャンプレーン級

  • 中国(人民解放軍)
    • 072/祁拭玉亭(ユティン)/況拭
    • 072型(玉坎(ユカン)型)

  • 中華民国(台湾)
    • 中和級(ニューポート級)
    • 中海級(LST-1型/「中字」型)

  • 韓国
    • 雲峰級(旧米LST-1級)
    • 高峻峰級
    • 天王峰級

  • 日本(海上自衛隊
    • 第二次世界大戦中に建造
      • 第一〇三号型輸送艦(通称SB艇。海軍。二等輸送艦)
      • 機動艇(通称SS艇。陸軍船舶工兵隊。海軍の第一〇三号型とほぼ同型)
    • 第二次世界大戦後に建造

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