*&ruby(たちかぜ){【たちかぜ】}; [#f9199e07]
+JMSDF Tachikaze（DDG-168）.~
1970年代に建造された[[海上自衛隊]]の[[ミサイル護衛艦>護衛艦]]。~
海自のミサイル艦としては、1960年代に建造された「[[あまつかぜ]]（DDG-163）」に続く、第2世代型の艦であった。~
同型艦に「あさかぜ（DDG-169）」「さわかぜ（DDG-170）」の2艦があった。~
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基本的な設計は「あまつかぜ」に類似しているが、艦体は大型化し、どちらかというと「[[たかつき]]」を大型化したような印象を受ける。~
一方で、艦隊防空を担うため「[[ターターD>RIM-24]]」ミサイルシステムを搭載し、後甲板にMk-13単装発射機を備える。~
当初、この発射機はRIM-24のみしか発射できなかったが、のちにSM-1MR（[[RIM-66]]）やハープーン（[[RGM-84]]）の発射が可能となった。~
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[[主砲>艦載砲]]については「73式54口径5インチ砲」を採用し、射撃指揮装置には「たちかぜ」「あさかぜ」が[[FCS-1]]、「さわかぜ」のみが[[FCS-2]]を搭載していた。~
これは、ターターシステムで主砲の管制まで行う[[アメリカ海軍]]とは異なる方式であった。~
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このように、ターターDシステムをはじめとした高度なコンピューターを備えるのは本艦からであり、[[戦術情報処理装置>OYQシリーズ]]が初めて装備された。~
特に「さわかぜ」では、戦闘全般を統括するCDS「[[OYQ-4]]」を採用し、全体としてのシステムの高速化が図られた。~
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就役以来、長年にわたって護衛艦隊の防空の主軸として活躍してきたが、2000年代に入って就役した[[イージス艦]]「[[あたご>あたご（自衛艦）]]」級と交代で退役となった。~
また、「たちかぜ」「さわかぜ」は晩年の1990年代〜2000年代にかけて、護衛艦隊の[[旗艦]]を務めていた((「さわかぜ」が2010年に退役したのに伴い、護衛艦隊の旗艦制度は廃止された。))。~
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|>|性能諸元|
|艦種|ミサイル護衛艦（DDG）|
|主造船所|[[三菱重工業]]・長崎造船所|
|全長|143m|
|全幅|14.3m|
|吃水|4.65m|
|[[排水量]]&br;（[[基準>基準排水量]]/[[満載>満載排水量]]）|3,850t/5,200t（予想）|
|機関|蒸気タービン×2基 2軸推進&br;三菱重工 船用2胴衝動式タービンエンジン×2基&br;三菱長崎CE2胴水管型ボイラー×2缶|
|機関出力|60,000ps|
|速力|32[[ノット]]以上|
|乗員|277人|
|兵装|73式54[[口径]]5インチ（127mm）単装[[速射砲]]×1門&br;74式[[アスロック>RUR-5]]SUM8連装発射機×1基&br;Mk.13mod3単装発射機×1基（RIM-66用、「たちかぜ」のみ）&br;Mk.13mod4GMLS×1基（[[RIM-66]]・[[RGM-84]]を発射可能）&br;HOS-301 3連装324mm短魚雷（[[対潜魚雷]]）発射管×2基&br;[[高性能20mm機関砲>ファランクス]]（[[CIWS]]）×2基|
|艦載機|[[SH-60J/K>SH-60]]哨戒ヘリコプター×1機（常時搭載機なし）|
|[[C4Iシステム>C4I]]|MOFシステム（SUPER BIRD-B2衛星通信）&br;[[OYQ-1]] WES（たちかぜ）[[OYQ-2]] TDS（あさかぜ）[[OYQ-4]] CDS（さわかぜ）&br;＋SFCS-6A 水中攻撃指揮装置+[[リンク11/14>データリンク]]|
|[[FCS>火器管制装置]]|Mk74mod.13 ミサイルFCS×2基&br;[[FCS-1]]72式射撃指揮装置&br;[[FCS-2]]81式射撃指揮装置（砲FCS）|
|レーダー|SPG-51C ミサイル射撃指揮レーダー&br;SPS-52 三次元対空レーダー&br;[[OPS-18B>OPS-18]]対空レーダー&br;OPS-17対水上レーダー（たちかぜ・あさかぜ）&br;OPS-28対水上レーダー（さわかぜ）&br;OPS-20航海レーダー|
|ソナー|OQS-3艦首装備ソナー（たちかぜ・あさかぜ）&br;OQS-4艦首装備ソナー（さわかぜ）|
|電子戦･&br;対抗手段|NOLR-6 [[ESM]]&br;OLT-3 [[ECM]]&br;NOLQ-1統合電子戦装置 ※OLR-9B ミサイル警報装置を含む（あさかぜ・さわかぜ）&br;Mk36 SRBOC 対抗手段展開システム（Mk.137 [[チャフ]]・[[フレア]]発射機×4基）&br;SLQ-25対魚雷デコイ|
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・同型艦~
,艦番号,艦名,起工,進水,就役,退役,所属（最終）,備考
,DDG-168,たちかぜ&br;（JMSDF Tachikaze）,1973.6.19,1974.12.17,1976.3.25,2007.1.15,護衛艦隊旗艦&br;（横須賀基地）,標的艦として&br;撃沈~
,DDG-169,あさかぜ&br;（JMSDF Asakaze）,1976.5.27,1977.10.15,1979.3.27,2008.3.12,第2護衛隊群&br;第2護衛隊&br;（佐世保基地）,2010年解体
,DDG-170,さわかぜ&br;(JMSDF Sawakaze),1979.9.14,1981.6.14,1983.3.30,2010.6.25,第2護衛隊群&br;第62護衛隊&br;（佐世保基地）,
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+大日本帝国海軍・一等[[駆逐艦]]「太刀風」。~
大正時代の「八六艦隊計画」により発注・建造された[[峯風型>峯風]]駆逐艦の一隻。~
1921年竣工、1944年戦没((トラック空襲で米[[艦載機]]の爆撃による。))。~
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+MSA Tachikaze(CL-30).~
1960年代、[[海上保安庁]]が発注・建造した「やかぜ」型小型巡視艇の5番艇。~
1966年の就役後、第4管区名古屋海上保安部に属していたが、後継の巡視艇「さるびあ(CL-235)((「やまゆり」級巡視艇の35番艇。四日市海上保安部に所属していた。))」と交代して1980年に解役。~
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+MSA→JCG Tachikaze(CL-68).~
1990年代から[[海上保安庁]]が建造中の「すずかぜ」型((ネームシップの「すずかぜ」が転属により艇名を「ひめぎく」と改めたため、現在は「ひめぎく型」とも呼ばれている。))小型巡視艇((公称「20メートル型」巡視艇。))の58番艇。~
1995年に就役し、現在は第9管区伏木海上保安部に属している。
