*&ruby(きゅうじゅうびょうるーる){【90秒ルール】}; [#cafdf4ef]
[[アメリカ連邦航空局]](FAA)が定めた商用機([[旅客機]]・[[貨物機]])の安全基準のひとつ。~
「機内の全非常用脱出口の''半分以下''を使って、事故発生から''90秒以内に''乗客・乗員全員が脱出できるような構造にすること」が骨子となっている。~
アメリカ国内における商用機の製造・販売について認可を受けるための必須要項。~
また、航空会社の[[乗員>エビエーター]]に課される避難誘導訓練も、機材が90秒ルールに対応しているという前提で執り行われる。~
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アメリカで商用機を製造・販売する[[航空機]]メーカーは、このルールを機体設計に取り入れることが義務付けられており、また、各航空会社で[[乗員>エビエーター]]に課される避難誘導の訓練も、これをもととして行われる。~
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2007年8月20日に[[那覇空港]]で発生した中華航空[[B737]]型機火災事故では、このルールをもとにした乗員の避難誘導により、乗客・乗員全員(165人)が火災発生から60秒前後で全員機外へ脱出、一人の死者も出なかった((同機は全員の脱出直後に爆発炎上しており、少しでも遅れていれば大惨事になるところだった。))。
条項としてはおおむね「機内の非常口の半数が使用不可能な状態でも、事故発生時の初動から90秒以内に全ての乗客・乗員が脱出できる事」が要求される。~
90秒という基準は、それ以上の迅速な避難は保証できないゆえの妥協であって、90秒以内に脱出できれば安全だという意味ではない。~
実際問題、事故発生から90秒以内に機体が爆発炎上する可能性も否定できない。

>乗客が空中から脱出するのは現実的に不可能であるため、飛行中の事故に関しては[[着陸]]した時点から初動に移るものと想定される。~
機内火災など危急の致命的事態が空中で発生した場合、乗員乗客が生還できる見込みはほとんどない。
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