*&ruby(ろらん){【LORAN】}; [#j2841b91]
Long-Range Navigation.~
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かつて船舶や[[航空機]]で用いられてきた[[航法]]システムの一つ。~
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「二点から距離差が一定な点は双曲線を描く」という幾何学法則を用いたシステムで、2か所の無線測位局から発信された[[電波>電磁波]]を受信して到達時間差から距離の差を求め、得られた地図上の双曲線上で自らの位置を確認するものである。~
使用する[[電波>電磁波]]の[[周波数]]により「ロランA((使用周波数帯は1750〜1950kHz。最高有効距離は700[[海里]](日中)/1,400海里(夜間)。))」「ロランC((使用周波数帯は100kHz。最高有効距離は約2,300海里。))」という種類があった。~
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本システムは、[[第二次世界大戦]]時に[[アメリカ海軍]]がマサチューセッツ工科大学と共に英海軍の「GEE電波航法」をもとに開発し、1942年から太平洋戦域で運用を開始した。~
戦後、世界各地に無線測位局が設置されて運用されてきたが、測位に[[人工衛星]]を用いる[[全地球測位装置]]の普及とともに需要が減少し、現在ではほとんどの地域で運用が終息している。~
>しかし、全地球測位装置にも種々の欠点があることから「eLORAN」としてシステムの見直しがなされたこともあり、欧州では2010年代にシステムの構築が行われていたが、短期間でサービスを終了している。

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