【E-1】 †
Grumman E-1 "
1950年代、アメリカのグラマン社が開発し、アメリカ海軍航空隊に採用された艦載早期警戒機。
艦載対潜機・S-2の機体上部にレドームを搭載した作りの機体であった。
アメリカ海軍は1940年代後半より、A-1「スカイレイダー」艦上攻撃機を改装した「AD-3W」という早期警戒機を運用していたが、機体の大きさの制約から早期警戒機としての能力は限定されたものであった。
本機はこの解決策として、TF-1輸送機(S-2の艦上輸送機型)を基に開発されたものであり、当時の艦載機としてはかなり大型の機体に仕上がった。
量産型のWF-2*1は1958年に初飛行し、1960年から部隊運用が開始された。
本機は艦載機としては大型の機体であったが、それでも機内はレーダー手2名を収容してぎりぎりのペイロードしかなく、また、発熱量の大きい搭載電子機器の冷却にも問題があり、実戦での運用には困難が伴った。
そのため、海軍はより大型の機体を要求し、E-2「ホークアイ」が開発されることになる。
その後、本機はE-2の実戦化に伴って同機に任務を譲り、1970年代に退役した。