【DB 601】 †
Daimler-Benz DB 601.
DB 601 とは ドイツのダイムラー・ベンツで開発、製造された航空機用液冷V型12気筒エンジン。
第二次世界大戦期のドイツ空軍主力戦闘機であるBf 109?に搭載されたことで有名。またイタリアや日本でもライセンス生産され、両国の航空機に搭載された。
ダイムラー・ベンツのDB 600をもとに開発された。良質な燃料を得られないドイツの国情に配慮した設計ながらも、燃料直接噴射ポンプ、フルカン式継手を用いた過給器など、非常に高度かつ複雑な機構を数多く取り入れた構造は、Bf 109?が大戦序盤に連合国機に対してアドバンテージを得られたことに大きく貢献した。
しかしこの活躍は、ドイツがこのエンジンを製造、整備するのに必要な技術力を持っていたためであった。実際、ドイツと技術力の面で比べて圧倒的に劣る日本は、本エンジンのライセンス生産及び運用において悲惨な結果となった。
派生型
- ダイムラー・ベンツ
- DB 601 A-1
離昇1,100PS/2,400rpm
- DB 601 Aa
離昇1,175PS/2,500rpm
- DB 601 B-1/Ba
DB 601 A-1/Aaと同一の基本設計ながら、ギア比を重戦闘機や爆撃機向けに変更したもの。
- DB 601 N
離昇1,175PS/2,600rpm
- DB 601 P
DB 601 Nと同一の基本設計ながら、ギア比を重戦闘機や爆撃機向けに変更したもの。
- DB 601 E
離昇1,350PS/2,700rpm
- DB 601 F/G
DB 601 Eと同一の基本設計ながら、ギア比を重戦闘機や爆撃機向けに変更したもの。
- DB 606 A/B
2基のDB 601 F もしくは Gを串型連結とした。
離昇2700PS/2700rpm
- DB 601 A-1
離昇1,100PS/2,400rpm
- アルファロメオ
- R.A.1000 R.C.41-I
DB 601 Aaのライセンス生産型。
離昇1,175PS/2,500rpm
- R.A.1000 R.C.41-I
DB 601 Aaのライセンス生産型。
- 川崎航空機
- ハ40
DB 601 Aaのライセンス生産型。
離昇1,175PS/2,500rpm - ハ140
独自発展型。回転数を増やし、ノッキング対策に水メタノール噴射装置を装備した。
離昇1,500PS/2,750rpm - ハ201
独自発展型。2基のハ40を串型連結、延長軸駆動とした。
離昇2,350PS/2,500rpm
- ハ40
DB 601 Aaのライセンス生産型。
- 熱田飛行機
- アツタ二一型(AE1A)
DB 601 Aaのライセンス生産型。
離昇1,200PS/2,500rpm - アツタ三二型
独自発展型。回転数を増やし馬力を向上させた。
離昇1,400PS/2,800rpm
- アツタ二一型(AE1A)
DB 601 Aaのライセンス生産型。
