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*&ruby(せんげきじゅういち){【殲撃11】}; [#r3bb12e5]
[[Su-27]]フランカーの中国バージョン。~
[[Su-27「フランカー」>Su-27]]を中国で[[ライセンス生産]]した型。~
中国語では、殲-11（殲撃11）（シエン・シィィイー）と呼ぶ。~
他に蘇-27やJ-11と呼んだりする。~
1995年から完成品の引渡しが始まり、1996年福健省で実施された[[中国軍>人民解放軍]]の大演習の際に本機は初めて参加した。中国がロシアから購入した[[Su-27]]は3回に分けて順次引渡され、その第一期は[[コムソムルスク・オン・アムール社]]製のもので、SK型が22機・UB型が4機だった。~
第ニ期分も[[コムソムルスク・オン・アムール社]]製で、元々[[ロシア軍]]向けのSK型・UBK型22機（SK16機、UBK6機）、第三期分も[[コムソムルスク・オン・アムール社]]製でUBK型28機が[[中国軍>人民解放軍]]へ輸出された。
現在殲撃11の配備場所については、遼寧省瀋陽の第1戦闘機師団、甘粛省蘭州の第6戦闘機師団、北京の第7戦闘機師団、江蘇省南京の第14戦闘機師団、山東省済南の第19戦闘機師団に分散配備されている。~
武装は[[AA-10]]・[[AA-11]]（ロシア製[[空対空ミサイル]]）の他、中国製の[[霹靂11]]・[[霹靂8]]・[[霹靂9]]等の[[空対空ミサイル]]、各種[[ロケット弾]]・[[爆弾]]も搭載可能である。
他に蘇-27やJ-11と呼ばれることがある。~
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1995年から完成品の引渡しが始まり、1996年福健省で実施された[[中国軍>人民解放軍]]の大演習の際に初めて参加した。~
中国がロシアから購入した[[Su-27]]は全て[[コムソムルスク・オン・アムール社]]製のもので、3回に分けて順次引渡された。~
第一期分は26機（SK型20機・UB型6機）、第ニ期分は元々[[ロシア軍]]向けだった22機（SK型16機・UBK型6機）、第三期分はUBK型28機が[[中国軍>人民解放軍]]へ輸出された。~
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その後、[[ライセンス生産]]契約が結ばれ、瀋陽航空機工業（SAC）で生産が行われた。~
ただし、完全な国内生産は認められておらず、[[エンジン]]や[[アビオニクス]]など30％近い部品はロシアから供給されている。~
そのため、[[エンジン]]は整備の度にロシアに送り返す必要があり、配備当初は[[稼働率]]が良くなかった。~
2001年には中国国内での整備工場が完成し、国内で[[エンジン]]の整備・修復が可能になっている。~
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武装はロシア製[[空対空ミサイル]]（[[AA-10]]・[[AA-11]]）の他、中国製の[[霹靂11]]・[[霹靂8]]・[[霹靂9]]等の[[空対空ミサイル]]、各種[[ロケット弾]]・[[爆弾]]も搭載可能である。~
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現在本機は、第1戦闘機師団（遼寧省瀋陽）、第2戦闘機師団（広東省遂溪）、第3戦闘機師団（安徽省蕪湖）、第6戦闘機師団（甘粛省蘭州）、第7戦闘機師団（北京）、第14戦闘機師団（江蘇省南京）、第19戦闘機師団（山東省済南）、第33戦闘機師団（四川省重慶）に分散配備されている。~
#ref(J-11.jpg)
Photo:Chinese Defence Today
関連:[[Su-27]]
**スペックデータ（J-11/J-11A） [#cb32cddd]
|乗員|1名|
|全長|21.9m|
|全高|5.92m|
|翼幅|14.7m|
|翼面積|52.84��|
|空虚重量|16,380kg|
|総重量|23,926kg|
|最大離陸重量|33,000kg|
|[[燃料]]容量|9,400kg（機体内）|
|[[エンジン]]|サチュルン/リューリカAL-31F[[ターボファン]]×2基&br;瀋陽 渦噴10A（WS-10A）「太行」ターボファン×2基（J-11B Block.2）|
|エンジン[[推力]]&br;（[[ドライ>ミリタリー推力]]/[[A/B>アフターバーナー]]使用時）|-/12,500kg（AL-31F）&br;75.22kN/132kN（WS-10A）|
|最高速度|[[M>マッハ]]2.35|
|[[航続距離]]|3,530km|
|[[戦闘行動半径]]|1,500km〜|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|19,000m|
|[[G]]限界|+9|
|[[上昇率]]|300m/s（59,000ft/min）|
|固定武装|[[GSh-301 30mm機関砲>GSh-301]]×1門（弾数150発）|
|[[ハードポイント]]|10箇所（胴体下×2、エアダクト下×2、[[主翼]]下×4、翼端部×2）|
|兵装搭載量|最大4トン（J-11Bは8トン）を搭載可能|
|>|CENTER:兵装|
|[[AAM>空対空ミサイル]]|[[PL-15>霹靂15]]（J-11B（後期型）とJ-11Dのみ）&br;[[PL-12>霹靂12]]&br;[[PL-10>霹靂10]]（J-11B（後期型）およびJ-11D）&br;[[PL-9>霹靂9]]&br;[[PL-8>霹靂8]]&br;[[R-27>AA-10]]&br;[[R-77>AA-11]]（J-11A以降）&br;[[R-73>AA-11]]|
|[[AGM>空対地ミサイル]]|KD-88（空地88）|
|[[ASM>空対艦ミサイル]]|[[鷹撃82（YJ-82）>YJ-8]]|
|[[ARM>対レーダーミサイル]]|鷹撃91（YJ-91）（J-11B）|
|[[爆弾]]/[[ロケット弾]]|雷石6（LS-6）滑空誘導爆弾&br;雷霆2型（LT-2）[[レーザー誘導爆弾]]&br;飛騰1型/3型（FT-1/3）[[GPS>全地球測位装置]]/[[INS>慣性航法装置]]誘導爆弾&br;自由落下[[クラスター爆弾]]&br;無誘導ロケット弾ランチャー|
|[[アビオニクス]]|NIIP Tikhomirov N001VE「メーチ」または1474型[[火器管制>火器管制装置]][[レーダー]]（J-11B）&br;OEPS-27 電気光学システム&br;NSts-27 [[HMD>ヘルメット・マウンテッド・サイト]]&br;Gardeniya [[ECM]][[ポッド]]|
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**派生型 [#re9f4587]
-殲撃11（J-11）：~
ロシアから提供されたキットから[[ライセンス生産]]された[[Su-27UBK>Su-27]]。60機生産。~
レーダーはN001VEに換装。~
現在は全ての機体がJ-11Aにアップグレードされたと考えられている。~
~
-殲撃11A（J-11A）：~
J-11の改良型。36機生産。~
[[グラスコックピット]]化を進め、[[ミサイル]]警報装置（MAWS）の搭載や[[R-77>AA-12]][[AAM>空対空ミサイル]]の運用能力が付与された。~
一部の機体には[[IFF>敵味方識別装置]]アンテナが搭載されている。~
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-殲撃11B（J-11B）：~
中国製コンポーネントを大幅に使用した改良型。~
[[垂直尾翼]]と[[主翼]]部分の設計が変更され、着陸装置や機体構造が強化されたほか、機体に使用される複合材料の割合を増やし、機体重量を700kg軽減している。~
また、レーダー波吸収塗料を使用したため、[[RCS>レーダー反射面積]]が低減されている。~
[[レーダー]]は探知距離150km、6〜8目標を同時追跡が可能な1493型多用途レーダーを搭載。~
[[PL-8>霹靂8]]、[[PL-12>霹靂12]]、[[PL-15>霹靂15]][[AAM>空対空ミサイル]]が使用可能となっている。~
J-11B Block.2からは、[[エンジン]]を国産の渦扇-10D（WS-10D、[[推力]]120kN（27,000lbf））に換装している。~
非ライセンスのためロシアとの間で問題になっている。~
~
--殲撃11BH（J-11BH）：~
J-11Bの海軍向けモデル。~
~
--殲撃11BS（J-11BS）：~
J-11Bの複座型。~
~
--殲撃11BSH（J-11BSH）：~
J-11BSの海軍向けモデル。~
~
--殲撃11D（J-11D）：~
[[AESA]][[レーダー]]や[[IRST]]を装備した改良型。[[レドーム]]の色が異なる。~
[[レーダー]]探知を避けるためにエアインテーク部には複合材料が多量に使用されている。~
~
-殲撃15（J-15）：~
[[艦上戦闘機]]型。~
[[Su-33>Su-27]]の試作機であるT-10K-3をベースに、J-11Bからの[[アビオニクス]]（[[AESA]][[レーダー]]、電波吸収体、[[ミサイル警報装置]]、[[IRST]]）や航空技術を投入した。~
[[NATOコード]]は「フランカーX2」。~
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--殲撃15S（J-15S）：~
複座型。後に開発が中止され、J-15Dと合併してJ-17となった。~
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--殲撃15T（J-15T）：~
[[カタパルト]]対応試作型。~
前脚部が太くなり、機体とシリンダーを接続するフックが追加されている。~
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--殲撃15B（J-15B）：~
CATOBAR能力、第5世代[[アビオニクス]]、[[AESA]][[レーダー]]、[[ステルス]]コーティング、[[PL-10>霹靂10]]および[[PL-15>霹靂15]][[AAM>空対空ミサイル]]の発射に対応した改良型。~
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--殲撃15D（J-15D）/ 殲撃17（J-17）：~
J-15SをベースにJ-16Dの技術を組み込んだ[[電子攻撃>電子戦機]]型。~
翼端に[[ESM]]および[[ELINT]]装備を含んでいると思われる[[ポッド]]を搭載している。~
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-殲撃16（J-16）：~
J-11BSをベースに中国海軍の[[Su-30MK2（J-13）>殲撃13]]と同仕様に改修して開発した型。~
中国海軍で運用中。~
空対艦ミサイルを運用可能で、エンジンは国産のWS-10A「太行」を搭載。~
カナード翼とTVCは非搭載。~
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--殲撃16D（J-16D）：~
[[電子戦機]]型。~
翼端の短距離ミサイルランチャーに代わり[[電子戦]][[ポッド]]が装備されており、[[IRST]]や30mm[[機関砲]]が除去されている。~
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