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*&ruby(ぼうえいちゅうざいかん){【防衛駐在官】}; [#f578bee5]
[[自衛隊]]において、諸外国軍の[[駐在武官]]に相当する役職を務める[[自衛官]]。~
外交官としての権限を与えられることから、外務省へ出向の上で勤務に就く。~
外交官としての権限を与えられることから、外務省へ出向となった上で((外務省における待遇は「書記官」「参事官」など。))勤務に就く。~
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2014年12月現在、自衛隊が防衛駐在官を派遣している国は34ヶ国・地域((一部の駐在官は、派遣先の近隣国をも管轄しており、これを含めると59ヶ国・地域となる。))に及び、合計45名の自衛官((内訳は[[陸上自衛隊]]から21名・[[海上自衛隊]]から12名・[[航空自衛隊]]から12名。))が派遣されている((諸外国の慣例に倣い、おおむね二等もしくは一等陸海空佐の[[階級]]にある隊員が任命されるが、アメリカ駐在の駐在官のみ、将官([[陸海空将補>将補(自衛官)]]・他国軍では「[[少将]]」にあたる)が1人入っている。))。~
このうち、1ヶ所に複数の人員が派遣されているのはアメリカ(海自から2名、陸自・空自から1名づつ)・ロシア・韓国・中国(いずれも各自衛隊から1名づつ)・オーストラリア(海自・空自から1名づつ)・インド(陸自・海自から1名づつ)の6ヶ国のみで、他は三自衛隊の中で各々の派遣国と関係の深いところから、派遣先1ヶ所につき1人を派遣している。~
>[[防衛省]]では、防衛駐在官以外にも「シビル・アタッシェ([[背広組]])」や留学生を在外公館に派遣している他、[[国際連合]]、ジュネーブ軍縮会議やASEAN((インドネシア駐在の防衛駐在官が兼務。))の日本政府代表部、[[NATO>北大西洋条約機構]]本部にも自衛官を派遣している。
このうち、1ヶ所に複数の人員が派遣されているのはアメリカ(海自から2名、陸自・空自から1名づつ)・ロシア・韓国・中国(いずれも各自衛隊から1名づつ)・オーストラリア(海自・空自から1名づつ)・インド(陸自・海自から1名づつ)の6ヶ国のみで、他は三自衛隊の中で各々の派遣先と関係の深いところから、派遣先1ヶ所につき1人を派遣している。~
>[[防衛省]]では、防衛駐在官以外にも「シビル・アタッシェ([[背広組]])」や留学生を在外公館に派遣している他、[[国際連合]]、ジュネーブ軍縮会議やASEAN((インドネシア駐在の防衛駐在官が兼務。))の日本政府代表部、[[NATO>北大西洋条約機構]]本部にも自衛官を派遣している。~
また、在外公館の警備や防諜を受け持つ「在外公館警備対策官」にも自衛隊からの出向者がいる。

かつて、防衛駐在官としての在勤期間中は(自衛官としては休職扱いになった上で)外務省へ「一等書記官」待遇で出向という形が取られていたため、対外的には(自衛官の階級を名乗れず)「一等書記官・防衛駐在官」と呼ばれ、日本本国への通信も外務省を経由して行うこととされていた((これは旧軍時代、駐在武官が取得した情報が軍内部で握りつぶされ、外務省との情報共有が出来なかったことによる「二元外交」の弊害を教訓としたものである。))が、現在は自衛官としての身分を保持したまま勤務できるようになったため、「一等陸佐・防衛駐在官」などという具合に、自衛官としての階級を名乗ることが出来るようになり((この部分については、現在もなお従前どおり「防衛駐在官に補職された時点で自衛官の身分が失われる」運用となっているようであり、上級幹部の人事異動を公表している「防衛年鑑」からも記載が削除されるという。))、また、防衛駐在官が取得して外務省へ送られた軍事情報も、[[防衛省]]と共有するように改められている。~
かつて、防衛駐在官に補された自衛官は対外的に自衛官の階級を名乗れず((防衛駐在官に補されると、その時点で自衛官としては休職の扱いになっていた。))、日本本国への通信も外務省に対してのみ行うこととされていた((これは[[旧軍>日本軍]]時代、駐在武官が取得した情報が軍内部で握りつぶされ、外務省との情報共有が出来なかったことによる「二元外交」の弊害を教訓としたものである。))が、現在は自衛官としての身分を保持したまま勤務できるようになったため、「一等陸佐・防衛駐在官」などという具合に、自衛官としての階級を名乗ることが出来るようになり、また、防衛駐在官が取得して外務省へ送られた軍事情報も、[[防衛省]]と共有するように改められている。~
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防衛駐在官は、必要に応じて飾緒を着用し、儀礼刀を佩くことができるなど、任務の特殊性から他の自衛官とは異なる扱いがされている。~
また、防衛駐在官経験者には「第34号防衛記念章」が授与される。


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